あらすじ
中国へ出かけたりしながら日々は続きます。『日々ごはん』(1)~(12)の続きは、『帰ってきた日々ごはん』として2015年発売。
<ある日の日記より>
朝ごはんに、スイセイが冷たいうどんを作ってくれた。ツルツルと食べながら、「宮崎駿みたいな空じゃのう」と言う。本当に。ラピュタの空のよう。水色がいつもよりくっきりと色濃く、真っ白い雲が意志を持っているみたいに浮かんでいる。
洗濯物を干しながら、そんな空を見ていたら、ふいに泣きたくなった。
カラオケで郁子ちゃんが歌っている時、私は泣いた。その前に、「トネリコ」で飲んでいる時にも泣いた。泡みたいに儚い、終わってしまう時間のことを思うのだ。いちばん楽しい時に、こんなのを感じるようになったのは、年をとったということだろうか。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
スイセイ留守ごはんの味わい深さ。。。
一日目
けなげな生き物「みい」が出てった。
→けなげな生き物という表現がすごく好き。
なんだか、やたらに懐かしい物体が目の前にいるのだけど、ほんの一瞬だけ、誰だか分からないような感じになった。でも、その物体の中に宿るスイセイのことはすぐに分かった。帰ってきて、そのスイセイにまた会えた嬉しさで、体がいっぱいになる。→こんなふうに旦那様のことを思えたらいいなぁ。。理想。
野外のライブって、体の周りにも、客席全体をとりまく空気の中にも、音楽がふわふわといっぱいに舞い上がっている。あちこちで実際に上がっているシャボン玉みたいに。ナツコは「海の中にいるみたいだ」と言っていた。ほんとうに。ひとりの世界に潜っていくというよりは、真空の音の世界に、「クラムボン」のメンバーも、そこにいる大勢も、いっしょくたにいるような。それを感じながら体を動かしているだけ、楽しかった。→まさに。野外の良さを映し出すなおみさんの描写が素敵。
最近、夕方の外というものを満喫している。オレンジ色のスジが浮かぶ空や、涼しい風や。腕を直角に曲げて、汗ばんだわきの下に風を通す。この気持ちよさは、走ったり、歩いたりして汗をかき、ほどよく体がくたびれないと味わえない贅沢なこと。→ほんとそう思う。