【感想・ネタバレ】日々ごはん(8)のレビュー

あらすじ

変わらないもの、変わってゆくもの。からみあいながら、日々は続きます。『日々ごはん』(1)~(12)の続きは、『帰ってきた日々ごはん』として2015年発売。

<ある日の日記より>
グラウンドの芝生の上に座ってみた。今日は人もまばらで、犬の散歩をしている人が少しと、吹奏楽の練習をしているグループぐらいしかいない。遠くを見ても、小さい人が見えるだけ。あとは、どこまでもどこまでも空と芝生。景色の遠近感がなくなって、ふーっと自分もなくなりそうな感じになる。それで、ちょっと寝ころんでみた。平らな眩しい空。
私は、自分らしくとか、自分の中にある本当とか、そんなレベルの自由ではなくて、もっともっと遠くに行きたい。自分がなくなるほど自由になりたい。
(死ぬことではなくて)生きていることの中でそれをやってみたい。それはいったい何だろう。来年は、そのことについてちょっと追究してみよう。

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Posted by ブクログ

2015/07/17 再読 秋から冬 じゃがいも料理 たべるしゃべる スイセイショー フランス日記も書いている

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2015年07月17日

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ネット上の日記が、本になっても面白いという珍しい例。

どの巻を読んでも、生活をちょっと丁寧にしようという気持ちになれる。
毎日書かれているので、同じ季節のところを読み返すとご飯の参考になるところもよいです。

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2009年10月29日

Posted by ブクログ

作中、読者のメールの引用があって、「本を読むのは速い方なのに、高山さんの文章は読むのになぜか時間がかかります。たぶん高山さんはゆっくりした流れの中で生きててその時々の想いを、そのままのスピードで残しているから、そのスピードじゃなきゃ自然に体が吸収しないんだろうか」。
私も、高山さんのエッセイを読むのに時間がかかるので、なるほどーと納得。
そして、この「ゆったり」感が好きなんだなぁとも思う。

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2019年08月02日

Posted by ブクログ

いつもここにくるとほっとする。そんな存在だな。ちびちびと気が向いたときに読むから、なかなか進まないけど、読めばとたんに安心できる。ライフワークだね。

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2016年07月23日

Posted by ブクログ

あちこち取材に出掛け、どっぷりと対象にもぐり込んで心を遣い、体ごとで書いているランディさんのことを、この家にいる間は、風呂に入れて、おいしいものを食べてもらって、ゆっくり緩めさせてあげたい。足を伸ばして、背筋の力を抜いて、脳も体もぐでんぐでんに柔らかくしてあげたい。話しながら、そういう衝動にかられていた。だってランディさんは、私などとは覚悟が違う。作家というのはそういう職業だ。

終わってから、楽屋へタカシ君と郁子ちゃんに会いに行った。すっかり使い果たしたタカシ君は、「歌いながら何度も、スゲーなーって思って。こんな大勢の人たちが、ボクの歌をこんなに歌ってくれてるんだなーって。だって、皆の声が聞こえてくるんだよ、ワーッて。もう、ありがたくてさ。泣きそうになっちまった。

私は、とくに飲んでいる時なんかにはっきり出てくるのだけど、いろいろ理解するのに時間がかかる。脳から口にいくまでの時間もかかるみたいだし。そのスピードに合う人と私は結婚したからよかったけど、昔は、あからさまに「のろいなあ、どんくさいなあ」とイライラした顔をする人もいた。「声が小さい!」と怒る人もいた。自然とそういう人たちとは関わりがなくなって今に至るが、若いころはそれがコンプレックスで、けっこうへこんでいた。悩んだって仕方ないのに。→すごく共感したし、奇望がもてた。

本当は、本の文章のことを始めなければならないのだが、今ひとつ気持ちが入らない。ちょっとレシピをいじってみたりもするが。ちょっとこの感じは小説家みたいかも。何かがまだ煮詰まってなくて、のど元いっぱいのところまでのぼって来たら、うわっと書き出せるような気がするのだ。今はまだ、そのムードがやって来ないのが分かる。確かなのはそれだけ。だんだんに押し寄せてくるよう、そういう風に体をもっていこうと思う。

「クウネルがゆく」
友だちすこしでも大丈夫。本当に好きなことにはだれもがひとりでむかっていくんだよ

「フィッシュマンズ」の初期のCDを繰り返しかけながら料理。「フィッシュマンズ」、ある時期からまったく聞く気が起こらず、ずっとそのままになっていた。でも、何のきっかけもなく最近ビデオを見て、そしたらいきなり体の中にどんどん流れ込んできた。すごくいい。初期の曲のことも前はあまり好きではなかったのだが、今、すごくいい。なんでだろう。

今回は校正をやりながら、「フィッシュマンズ」の音楽を聞いていました。毎回、自分の中で流行りの音楽があって、おなじCDを飽きもせずに繰り返しかけるのです。いち時はまったく聞かない、まったく入ってこない時期もあった「フィッシュマンズ」ですが、秋から冬に向かう今の季節に合っているのか、それとも今、自分の内面がそういう季節なのか、音楽や本や映画は、いつも私に波を送り、物語を紡がせ、小さな渦巻きを作ってくれます。

自分という者について、若いころ、私は戸惑っていたように思います。自信がないのです。誰かに褒められないと、まっすぐに立っていられない。やりたいことがうまくいかないのは、きっと周りのせいで、自分が悪いわけではない。でも、ホントにそれでいいのだろうか。このままで自分はいいんだろうか。「どんな時でもの、だーれも、自分のことなんか褒めてくれんし、認めてくれんのんで。でもの、世界でたったひとりだけ認めてくれる人がおるの。それは、誰でもないこの自分。ほいじゃけ、自分の面倒は自分でみんにゃあ。そんなの当たり前じゃん」三十歳を目の前にした冬に出逢った人は、そんな風に私に言いました。

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2016年05月01日

Posted by ブクログ

2005年9月~2006年2月の日記。
すでに読んだ高山なおみさんの別の本、
「たべるしゃべる」「フランス日記」を製作している時の日記が興味深かった。
こんな気持ちで文章を書いたり、インタビューしたりしてたんだなあ、と。
著者が本を作る過程がちらっとでも見られるなんて、めったに無いことだから面白い。
高山なおみさんがファンの方から受け取ったメールに共感。
「高山さんの文章は不思議とななめ読みができません。
本を読むのは速い方なのですが なぜか時間がかかります。…
たぶん高山さんはゆっくりした流れの中で生きてて
その時々の想いをそのままのスピードで残しているから
そのスピードじゃなきゃ自然に体が吸収しないんだろうかな?と」
『日々ごはん』はゆっくり読みたいし、急いでは読めない、と
ぼんやり感じていたことがきちんと言葉で現されていて、
そうその通り!と思いました。

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2011年05月27日

Posted by ブクログ

1/22読み始め。
最近、yoshimotobanana.comといい、日記、というか、エッセイを読むと癒される。

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2009年10月04日

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