【感想・ネタバレ】下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイのレビュー

あらすじ

「持ち主が愛していた物は、不思議なことを起こすものだ」京都、下鴨――。高校三年の鹿乃は、ぐうたらな兄と、近くの大学で准教授をしている下宿人の慧と三人暮らし。亡き祖母からアンティーク着物を譲り受け、同時に、蔵にある“いわくつき”の着物の管理も引き継いだ。鹿乃は、まわりの人びとに強力してもらいながら、着物の秘密と謎をひもといていく。長い時を重ねた物に宿る、持ち主たちの想いや願いとは――。四編収録。

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シリーズ第2弾。
今回は故人にまつわる切ないようなやるせないようなお話が多く、何回かうるうる。
人を大事に想う気持ちが身にしみて。

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2023年12月31日

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ネタバレ

下鴨アンティークの2作目。

いきなり金髪碧眼の少女が現れ、
博物館の学芸員をしている慧や良鷹の後輩が来たと思ったら、
鹿乃の同級生の元家庭教師だったり、
その同級生たちが仲良くテラスでティーパーティを開いたり、
中学生に間違われる骨董屋の娘が良鷹に雇われたりと、
だいぶ登場人物が増えて華やかになってきた。
それぞれカップルになりそうな登場人物な気がするのは、
たぶん気のせいではない。

古い着物をめぐってのほんわかとして話ばかりだと思って油断していたら、
「亡き乙女のためのパヴェーヌ」はとてもかわいそうなお話だった。
京都にも空襲があったとは、知らなかった。

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2024年05月19日

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ネタバレ

シリーズ2冊目らしく、サブキャラ視点で物語が進むものがいくつか。

表題作は兄の良鷹視点。
妹が可愛くて仕方ないんだな。

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2019年08月07日

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ネタバレ

今回の巻は、締め付けられるような苦しさにも似たものを抱いてしまう箇所が多かった。
婚約者を事故で失ってしまった人が預けた着物、あと1日ずれていれば亡くならずにすんだかもしれない想い人へ贈られた帯、家出の結果他人になりすまし生きてきた女性を探していた老婦人が求めた回転木馬。
物には思いが宿る。
日本に付喪神が伝わっているように。
人の思い、想いは強いから。
想いを込めたものを、それを手元に置いておくことができないほどの想いが込められた物たちがいろんなかたちで持ち主やそれを継ぐ者へ還る。
あるべきところへ導くような、優しくあたたかく、今回は少し苦しい本だった。

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2018年02月05日

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ネタバレ

蝶の着物、音符のついた帯、木馬のオルゴール。
結婚を約束していたけれども、事故で婚約者が亡くなってしまう。
戦争によって告白が実らなかった。。
切なくて思わず泣けてしまった。

木馬のオルゴールでは、鹿乃の兄 良鷹が主人公。
新キャラクターの真帆も出てきて、おっとこれは…?と思ってしまう点が笑
次の展開も楽しみだなぁ。

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2018年02月04日

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ネタバレ

下鴨アンティーク第2弾。

あっ、鹿乃が携帯使ってる。
あるけど、無精で使わない設定なのね。

今回の文学は詩やクラシックがテーマかな。
アンティークとヴィンテージの違いに目から鱗。
なるほど。

前回慧をざわつかせた春野さんはあんまり出番がなかった。代わりに、鹿乃の友人の奈緒と、慧の後輩の加茂との意外なエピソードが。
他にも大学生の真帆や依頼人のプリシラ、彼女に着物を譲った誓一など、レギュラー入りしそうなメンバーが続々。

慧のことがほっとけない鹿乃と、年頃の娘をもつ父のような態度の慧。
奈緒と加茂も…。
「あの人が何に思いわずらうこともなく、幸せでいてくれたらいい。あの人には苦しいことやつらいことは、似合わない。」とか!
もうそれは恋どころじゃ…。
あぁ、もうこの無自覚!とじれじれに歯噛みしつつ、着物の謎というか、文学の知識とお料理が間にはさまってアクセントになる。

ペルセフォネと秘密の花園…ペルセフォネって春の女神だったんだ。デメテルの娘でハデスの妻…。へぇぇ面白い。
島崎藤村「佐保姫」
フランシス「秘密の花園」

読んでみようかな。

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2020年12月20日

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ネタバレ

シリーズ2作目。安定の面白さです。
和服好きな英国美女プリシラと気難しい研究者黒塚誓一、慧の後輩加茂と鹿乃の親友奈緒、良鷹と(もしかしたら)骨董屋娘の真帆。
主人公鹿乃&慧の悶々ペアだけでなく、さりげなく周囲に色恋の香りが漂っていて春の陽気。
でもオカルトミステリーである物語の内容は、そこはかとなく悲しい雰囲気をまとっています。

美しい京言葉と美しい日本の文化が描かれた、上品なミステリー。
キャラも物語もしっかりしているので、いずれ映像化してしまいそう。
次巻も楽しみです。

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2016年03月31日

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