【感想・ネタバレ】翔ぶが如く(九)のレビュー

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Posted by ブクログ

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物語は西南戦争のまっただ中。
激戦の末に田原坂を失い、物資と人員を欠いた薩軍は、それらを潤沢に補給できる政府軍に押され始めました。

この間、西郷隆盛さんは「神輿」であって、薩軍を指揮した様子は全くありません。
西郷さんが指揮をしないでも、優秀な参謀らが何とかしているってならまだしも、基本的にノープランなうえに、全体を見渡せない人が上に立っている。
これはやっぱり、兎狩りで森で転んで、頭を強打してからの西郷さんはおかしかった…って説が正しいのかな?
みんなの命がかかっているのに。

政府では、西郷さんが征韓論で下野した直後と西南戦争の際に大量の警察官を雇用したとは聞いていたけれど、当時の警察は士族採用が基本で、このときは特に旧会津藩士をたくさん採用したらしい。
幕末に統制が取れた武勇でならした藩は薩摩と会津が双璧だったから、西の横綱には東の横綱をってことだけじゃなくて、討幕にあたって薩摩を中心とした「官軍」に苛め抜かれた会津の恨みを利用しようとした感じ。

大久保利通さんて、人間の機微に通じていたんだね。
それって通じ過ぎているのがバレると、お友達がいなくなるどころか、ヘタするとめっちゃ恨まれるよね。

前巻では政府側の乃木希典さんの使えなさっぷりが描かれていたけれど、今回はお金に汚いくせに細かいことにまであれこれと口を出す実は小心者の山県有朋さんが猿回しのサルみたいでした。

西南戦争ってかなり早い段階で薩軍の負けが見えてたんだな~。

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2023年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

田原坂の戦い~人吉での戦い~日向まで撤退という流れ。文章を読むと、薩軍は確かに強い軍隊であるが、戦いのための信念という点で統一されていなかったことが敗因だと思う。もし、西郷がこの戦いに乗り気で薩軍が西郷の下に一致団結していたらと思うと残念な感じ。戦いは情勢をきちんと認識している点と戦う理由が大切なのだなと思った。次は最終巻。西郷の末路がどうなるのか。引き続き読んでいきたい。

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2017年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

西南戦争も佳境に入った。会津の山川浩や佐川官兵衛がでてきてテンションUP↑UP↑↑ 西南戦争は戊辰の復讐戦だぁ!



 ちょいちょい日露戦争に繋がる情報が出てくるところが司馬遼太郎。歴史の繋がりを感じる。だから明治維新は面白い。


 さらに、この頃の間違いが繰り返されているなぁと良く感じる。
 太平洋戦争はまさに同じ様相である。兵士の勇猛さに頼っただけの戦略。戦略じゃねぇ。でもこういうセンセーショナルなことの方が人々のハートをキャッチしちゃうんだなぁ。

 次巻、最終巻。長かった…。たのしみ、たのしみ。
 

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2015年08月13日

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