あらすじ
破天荒な行動力と自由闊達な心を持つ少年、倫太郎の成長を通して、学ぶこと、生きること、自由であることのすばらしさを描く、灰谷文学の集大成。生きることを問うライフワーク作品。
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倫太郎のおじいさんの残した言葉が頭から離れない。
目はものを見るためだけではなく、人の心を見るために生まれ持ったもの。
先日のお坊さんの話も目についての話だった。視界に入っていたとしても意識していないところに心は宿らない。見えているようで見えていないものばかり。
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何度読んでも、考えさせられる。
倫太郎のじいちゃんやあんちゃんみたいな大人が近くにいたら、子どもにはいいだろうなぁ…。
子どもにも、意志や思いはある。それをきちんと聞いたうえで、正面から受け止めて対応するのは相当パワーがいるけど、それを面倒くさがっていては、子どもがかわいそうだし、ひいては国が破綻していっちゃうのでは?!なんて思ったりしました。
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幼年編の第二弾。倫太郎達の成長ぶりには目を見張るものがある。読んでいて小学校時代をフラッシュバックする自分がいたりする。子供は子供なりに考え、歳をとっていくのだなぁと当たり前の事を感じ、その凄さに改めて感服する。楽しく読めるし、涙をそそる場面もあり。
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じいちゃんの死、あんちゃんの少林寺拳法の指導、などなど、倫太郎のいる環境が変わっていきます。
幼年編1では親世代や先生の視点で描かれていくことも多かったのですが、より倫太郎の視点から物語が進み、内面の成長が鮮明に描き出されています。
人の心を見る目を持つ。
どんな人と接するときも、心の目をもって、全身全霊で相手の心に問いかける。
描かれていることは、古い道徳観かもしれませんが、静かにずっしりと人間性に問いかけてくる、とても生きること、人と接することに真摯な気持ちにさせられる本です。
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子供の頃から大好きな灰谷さん。
大切な、素敵な言葉が沢山詰まっている本。
登場人物の子供も大人も真っ直ぐで、真摯に生きている。
真っ直ぐすぎて胸が少しチクッとしてしまう。
ついこの間、主人が娘に『悪いことはするな!』
と説教をしていました。
その瞬間、スイッチが入ってしまい
『じゃああなたは悪いことを全くしないのか。あなたの中での悪い事とは何か。自分の中にある悪い事とちゃんと向き合ったことがあるのか。』
と逆に説教をしてしまい、シュンとさせてしまいました。
私はまだ『悪いこと』を子供に説教出来るほど理解できていないので、そんなアホくさい言葉で子供と話せない。
大人にとって都合の悪いことを『悪いことだ!』と言うのはとっても罪だと思う。
そんな事を思い出しながら、読み進めていました。
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灰谷作品はやはり特徴がある。使われてる言葉は子供でも理解できるようなシンプルなものなんだけど、大人が読むと味わいと感じるような感じ。
幼年編は、ところどころに学校や教師の批判が含まれているが、ほんとにありそうな感じ。灰谷氏自身の経験が含まれているのだろう。
嫌な大人に毒されることなく真っ直ぐ育つ子供達の姿には救われる思いがする。
話はまだ続くので最終的な評価はおってすることになると思う。と言ってもこの作品自体未完成のようだけど。