あらすじ
破天荒な行動力と自由闊達な心を持つ少年、倫太郎の成長を通して、学ぶこと、生きること、自由であることのすばらしさを描く、灰谷文学の集大成。生きることを問うライフワーク作品。
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Posted by ブクログ
もう何度読んだかわからないくらいの小説。
小学生の時に出会ってから、ずっと読んでいて、私のバイブルみたいな小説。
昔は、この小説の世界がすごく好きで正しくて自分の中の指針だった。
大きくなってから読み返すと、昔とはまた違ったことを感じることも多い。ここは同感だけどここはちょっと考え方違うなって思う部分も出てくる。
でも、それ以上に、細かなところで、こんなにも優しさに溢れてたんやと思うことがめちゃくちゃ増えた。
なんやろう、人間であることを肯定してくれてる感じの優しさ。こんなにも人間らしくて優しい小説なんやと、最近になってから気づいた。
あの時出会っていて、この小説を大好きでよかった。
私が幸せであるということの根っこの部分に、たぶんこの小説の存在はずっとある。
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私の人生の教科書。
また改めて読み返していますが、何回読んでも深い。
本当に大事な事を大事にして生きていきたい。
大事な事を忘れないように、また何度でも読み返したいと思う。
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何回目の再読だろう
何かに 行き詰ったとき
どこに向かうのか わからなくなった時
自分の立ち位置が わからなくなった時
いや 自分の立ち位置を再確認したい時
付箋をつけたところから
読み直せばいい
そんな一冊です
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自分自身の生き方を見直すことができる私にとってバイブルになる本。
自分に、子どもに、仕事に真剣に向かい合わなくてはいけない事を感じる。
じいちゃんの言葉は重い。
何度でも読み返したい。
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多分、今回で10回目くらい。
何度読んでも、うるっとする場面がたくさん。子どものかわいらしさだけじゃない、子どもならではの魅力がたくさん描かれています。
子どもたちに関わる大人たちも個性的で、やり取りがすごく考えさせられる。
手離せない1冊。
Posted by ブクログ
『兎の眼』を読んで感動したのですぐに本屋さんへ行って
この本を買った。
最初はこんな子供、いるんだろうか?と疑いつつ読んでいたが
読むうちに自分がいかに子供のことをちゃんと見ていなかったかを
知らされた気がした。
「じいちゃん」の言葉が一つ一つ心に響く。
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反抗期真っ盛りの時に読んで感銘を受けました。幼少編の中で一番印象に残っているのは“添う”という言葉。子供を甘やかすのではなく、かと言って突き放すという意味ではない。添うてあげるって言葉が胸に響きました。叶うなら、倫太郎たちの成長を最後まで読みたかった…
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以前にドラマ化されたものの原作。枠にはまらないことってどういうことなのか、教育はどうだといいのか、すごく考えさせられます。じいちゃんのことばのひとつひとつがとても素敵。
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10年前、初めて子供を持つ頃、灰谷さんの本を読みまくったのですが、その中でも自分にとって一番印象に残る言葉がたくさん綴られているのが「天の瞳」かも知れません。
久々に再読して、好きだった言葉を再確認しました。
ところどころ芝居がかりすぎてるセリフは照れくさくなってしまうのですが…
ともかくじいちゃんがめっちゃいい味出してるんですよねー。
「心の目の開いてない人は、本当の人の心が読めんから、人からも相手にされんし友達もなかなかできん」
「知識を説く職人にろくな仕事師はおらん。知識を知恵に変えた職人がほんとうの仕事師。」
かっこいいっす。
とくに、出会いについてのじいちゃんのセリフは大好きです。
「人に好ききらいがあるのは仕方ないが、であったものは、それが人でも、ものでも、かけがえのないたからもの。出会いを大切にすると、見えなかったものが見えてくる。」
「神様がお前のために祈ってくださったおかげでひとつ、そうしてできた出会いを倫太郎が大事にしたことが一つ、相手もまた倫太郎を気にかけてくれたことがひとつ、そんなひとつひとつが重なって今の倫太郎がある」
それまでの自分は多分人間関係については好きな人としか付き合わないという基準で、なんとなく取捨選択してきたところがあったと思うのですが、この本を読んでから、人を選ぶということは驕った行為だったんだな、と考え方を改めた記憶があります。たくさんの人の中でその人と出会える幸運に感謝すべきなんだなあと。子どもにしたってたまたま私を親に選んでしまったけど、それも出会いだなあと。
それ以来、来るもの拒まず、去る者追わずというと言い過ぎ?ですが、かなり間口は広く人間関係を築こうと思ってきました。最近この言葉を忘れて自分の価値観とかけ離れている人を突き放しそうになってましたが、人を突き放すことはたからものを手放すことかもしれないんですよね。
とことんまで性善説にたって子供を信じる教育が今の殺伐とした時代に沿っているものかどうかはわからないけど、この人の話を読んでいると、世の中には周りがフォローできれば悪人なんて育たないのでは、という気にさせられます。
10年以上前に読んだけど、今読んでもいい話です。やっぱりすごい、灰谷さん。
Posted by ブクログ
バイブル的な本。倫太郎と周りを取り囲む人たちとの優しい物語。一見破天荒に見える倫太郎の行動も、じつはちゃんとした理由があって。子どもを見つめる灰谷さんの優しい瞳がそのまま作品になったような話。
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全てのあらゆる世代の人に読んでほしい作品。
読み始めたら途中でなんかやめられない!!
灰谷さんの本に出てくる人たちは皆
強く、優しく、まっすぐ生きてる。
作者の本を読むたびに、しっかり生きろよっと自分が言われている気分になるんだなー
Posted by ブクログ
倫太郎のモデルになった方と出会うきっかけで、子供?の頃一度呼んだ本を読み返し・・。一気に読んでしまう作品。
やんちゃな子供を持つお母さん、お父さん、
10歳くらいの元気な子供達に読んで欲しいお話。
読めば心に響くものが必ずあります。ぜひ!
Posted by ブクログ
高校時代に灰谷作品に救われた(もう10年近く読んでないけど、その時はほぼ全作品読んだ)
これは完結することなく、灰谷さんが亡くなってしまった。
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このシリーズは発行されているもの全て読んだが、この幼年編が一番心を打つし、個人的には一番好き。子供の心はすごいなーと単純に感動する。年令を追う毎に実際の世界もそうだから、そういう意味ではとてもよく表現しているのかもしれないけれど、暴力的な面が増えてくるし、表現も少しくどい気がした。それでも、全部読む価値はあると思ったが。
Posted by ブクログ
保育園に通う少年倫太郎とそのおじいちゃん。生意気な倫太郎少年もおじいちゃんの話はしっかりと聞き入る。オレも読みながら聞き入る。心に染みる言葉の一つ一つ。こんなじいさんになりたいと思った。あと、読んでいると教育、とくに幼児教育について考えさせられる。倫太郎少年の保母さん達は奮闘するわけだが、その中でのストーリーは勉強になるし、考えさせられる。いろいろ学べます。
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灰谷健次郎さんが大好きで先生の作品を20年以上前に読み漁りました。再読です。倫太郎やはりいいですね。読む年齢で感じ方が違います。ところどころうるっとします。
Posted by ブクログ
ときどき倫ちゃんとおじいちゃんに
会いたくなって読み返す
どこかのレビューで
灰谷さんの小説は説教くさくて
そこが苦手という方がいてw
でも私はそこがすき
実際に人生の諸先輩から口頭で
言われたら素直に聞けないことも
文字だと受け入れられることもあるから
なんにせよ私のバイブルのひとつ
Posted by ブクログ
- 自分も保育園行ってたからか、親近感を持って読めた。おじいちゃんの保育園に対する姿勢がとても好きだし、自分も子供を通わせたいと思った。
- 最初はただただ生意気で憎たらしかった倫太郎が、成長するにつれて一貫性のある意見を持っていく。それにどんどん引き込まれていくし、それを頭ごなしに否定する大人たちに、一緒になってムカついてきてしまう。小学校入学した時にはすっかり保育園の先生達と一緒にやまんば先生に腹たっていたw
- フランケンをかばうのとか、普通の子供じゃなかなかできないし、人間としてかっこいい。
- 両親の芽衣と宗次郎の会話が、不器用なりにとても建設的で、読んでいて心地いい。子供を中心にその周りの大人が成長していく様が分かる。
Posted by ブクログ
灰谷さんの作品三作目です。
根底にある教育的な視点がとても印象的な小説であることは、「兎の眼」「太陽の子」と変わりません。
教育的ではあるけれど、それは厳しいものではなくて、人に対する、深くてあたたかな姿勢があって、子供を育てる人に対しても優しさを感じずにはいられない。
それと同時に子供を育てることに対する真摯な姿勢も、やはり感じます。
幼稚園時代から小学校時代まで、倫太郎という、いわゆるちょっと困った子になりそうな、そんな子供を中心にしたお話です。
倫太郎のものの見方や考え方はとてもユニーク。
どこか芸術家的なものも感じられます。
率直に思ったことを話す倫太郎です。
当初はつかみどころのなかった倫太郎も、話が進むにつれて、なにか一貫した人物像みたいなものがわかってきて、愛着がわいてたまりません。
倫太郎の母親や父親、そしておじいちゃんの人柄や、言葉の一つ一つがとても印象深い。
子供と向き合うってこと、子供に何かを教えるってこと、こういうことかと、感覚に入り込んでくるような言葉遣いで、会話の部分は何か、読む人に親になること、教えることの誠実さを感じさせます。
特におじいちゃんの言葉、諭し方は、こちらも倫太郎の気分になって、目をキラキラさせながら食い入るように聞いてしまう力があります。
この本を読んでいる時、ちょうど「ワンダー 君は太陽」という映画を見ていましたが、おじいちゃんがいう「人の心を見なさい」という言葉が、映画の内容とも響き合って、すっと心に入ってきた思いでした。
見えない心をよく見る、心の目を持て。
相手が笑っていても、心で泣いている、そのことに気づく目を持て。
そういうメッセージが、映画の最後の言葉と響き合って、強い印象として残りました。
言葉にしてしまうと当たり前に思えるような道徳的な話でも、灰谷さんの手にかかると、それが実感として心に残る。言葉が生きてこちらの胸に響いてくる。
本気で子供を見てきた人なのだと思います。
倫太郎は今後どのように成長していくのか?
ひとりの男の子の成長を、灰谷さんならどう描くのか。
とても興味深い。
Posted by ブクログ
小学生の頃から大好きだった灰谷健次郎。
天の瞳も何度か読んだことがあるのですが再読。
子供の頃読んだ時の印象と、大人になり母の立場から読むのとでは、目線が違うので当たり前ですが
全く違った小説となりました。
娘と接する時のヒントが得られれば良いなぁ。
Posted by ブクログ
子どもの教育は、どうあるべきか。自由な教育とはいったい何なのか。大人は子どもに対してどうあるべきか。いろいろ考えさせてくれた。答えはまだ見えないけど。 勉強もろくにできない。言うことをきかない。良い子とは言えないけれど、なぜかこの本を読んで、できすぎた子どもだと思ったのが不思議だった。疑問はちゃんとぶつける。ごまかさない。そんな姿勢を、今の小学生や小学生だったころの私は持っていただろうか。
Posted by ブクログ
――可能性のかたまりが、ここにひかり輝いている。
――破天荒な行動力、自由闊達な心が生み出した倫太郎の魅力を描く。
帯より
小瀬倫太郎と彼を取り巻く人びととの 長い長い時間を描いた大河小説。
まずは 保育園入園から小学校高学年までの 幼年編。
倫太郎の生きる力の源はなんだろう――と考えてみる。
初めて出会った大人の彼に向かう心積もりが 天性のものを認め伸ばしてこうなったのだろう。
子供を産み育てるとき こうありたい、というあれこれが この作品にはいたるところに散りばめられている。それは自分の身に引き比べると 痛いことでもある。
自分を飾らないこと、自分に正直であること、物事を広く見ること、目を逸らさないこと。
たくさんの大切なことを胸の中に投げてくれる作品である。
この先 少年編・成長編・あすなろ編 と 読み進めていきたい。
Posted by ブクログ
灰谷健次郎が亡くなって5年経ちました、その作品の数々を思い出してました。
『兎の眼』『太陽の子』など読んだのはかなり前です。
『天の瞳』はかなり後に読んだのですが、強い衝撃を受けました。
子どもを見る目は大人にとって、都合のよい子という考えになってないか、子どもに教える立場、導く立場という大人だから偉いのだ、と思い込んでいないか。。。
実は子どもと同じ目線で見ることが出来る、寄り添うことが出来る人こそ大人だといえるでしょう。
それは、とても難しいことです。
でも主人公の倫太郎を取り巻く人たち、特にじいちゃんのありのままの偽りない言葉に、真実があるのに心打たれました。
子どもは素直な心で、大人の真実をいつも見ているのだと思います。
子どもといて、実は子どもから多くのことを教わっているのだということに気付かされる本です。
書評でも書いてありましたが、生きる意味や人にとって大事な心はどう育つのか、灰谷健次郎の集大成の本なのだと思います。
いつの時代にも問われる教育や子育ての基本。
その文章からは、子どもっていまを生きているんだよ、よく見てごらんと言われてる気がします。
灰谷健次郎が亡くなって、とっても残念です。
Posted by ブクログ
灰谷先生の描く子供は、一生懸命に生きているところが好き。
真剣に他者や世界と向き合っているその姿勢に見習うものは多い。
子供達の母親同士の会話や、
長々とした現代の教師批判など冗長な箇所もあるし、
「流石に平成の時代にこんな子供は存在しないだろう」
という思いもあるけれど、
読んでいて心が洗われるような素敵な物語です。