あらすじ
公益法人社会福祉公社――表向きは障害者支援のための首相府主催の組織だが、その実態は瀕死の少女たちに機械の身体を与え、その少女たちに政府に敵対する勢力を秘密裏に排除させる諜報機関だった。一家殺害事件の生き残りの少女・ヘンリエッタは「条件付け」という洗脳処理により、以前の記憶を封印され「義体」となる。そして元軍人のジョゼ・クローチェは、テロリストに家族を殺され、復讐心に捕らわれ社会福祉公社に入り「担当官」となる。義体と担当官、二人はつねに行動を共にし、銃を手にテロリストの戦いに身を投じていく。架空のイタリアを舞台とした、少女と銃、そして周囲の大人たちが織り成す群像劇。第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。
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Posted by ブクログ
ぺトラ参入後の話として他の義体と絡ませたりしつつ、新参が入ったことを巧く活用して話を深める巻といった印象。既に説明された問題を知らないペトラが触れることでさらに深める辺りが特にその面が目だって良い。
一方でサンドロ&ペトラ組の描写に偏りがちな面は少々不満な面もあるか。
話を進めながら擬体の難儀な特性をどんどん深めていく様はやはり魅力的。今回はペトラの行動からそれがよく見えるが、中でも戦う意味について問う展開は他の義体には今まであまり見られなかった面であるため非常に面白い。「擬似成長」をトリエラ+ヒルシャー組で描いた点も素晴らしい。