あらすじ
思いがけずロシアで出くわしたのは、6年前から真舟を恨み執拗に追っていたヤクザ酒田だった。間一髪逃れた真舟だが、『M資金』を盗み出す大博打の最終局面で再び窮地に陥る。観念した真舟の前に姿を現したのは――。「世界が変わる瞬間をあなたに見せたい」真舟に告げた“M”の正体は、計画の真の目的は?(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
福井晴敏によるM資金にまつわる長編第4弾。
いよいよロシアでの仕事が佳境に入ろうとしたところで、昔詐欺をはたらいた時から追われている相手、ヤクザの酒田と列車内で出くわした真舟。酒田は高遠美由紀から送り込まれ、M資金の奪取を防ぐための駒だった。真舟の素性も割れ、いよいよ仕事が破綻するかに見えた時に現れたのは「M」だった。
本巻でいよいよ「M」の素性が明かされる。「M」と石の関係、「M」がなぜM資金の奪取を計画しているのか、高遠との関係などが次々に明らかになっていく。
知るということの大切さとその威力をまざまざと見せつけ、今の世の中の可能性の大きさを感じさせる。その一方、敵対勢力の大きさも描かれ、「M」の計画が果たしてうまく転がっていくのか、いよいよ目が離せなくなってくる。
Posted by ブクログ
3巻を読んでからずいぶん経ってしまったけど、やっと読めた。
前巻からのタイムラグがあるのでどうなることかと読む前はちょっと心配だったが、ドキドキハラハラ楽しく読みました。ついにMが誰か明かされるこの巻、私にはMがキラキラした王子さまに思えて仕方ない。昔の少女漫画に出てきそうな。あと石くんの正体もわかっちゃったなあ。そういや美由紀さんもか。とにかく正体がごっそり明らかになる巻でした。M資金ももう少し。
でもこの小説でも、外からやんややんやされてどうしようもない日本と、それに憤る人々が根底にあって、やっぱり福井小説だなあと思わせられた。他の作品の香りがしてもそれでも面白いと思わせるのは、テーマがいいのか、作者の腕なのか。多分両方なんだろうね。
Posted by ブクログ
”M"を名乗る犯人側の首謀者が基金創設者、笹倉雅実の孫、暢人として現れる。犯行は露見したが、暢人の説得によりファンドマネージャーは緊急融資申し込みを実行し、10兆円が引き出される。
Posted by ブクログ
あとがきより…
映画と小説同時並行で作られた作品。
経済の話がかみくだけなくて、なかなか話にひきこまれにくい。今のところ、いまひとつ
7巻までに大どんでん返しがあるかに、期待。