あらすじ
謎の男“M”に盗み出してほしいと依頼された『M資金』。かつて育ての親を死に至らしめたその存在に呪縛され続けてきた真舟は、“M”との接触を機に日本の地下に蠢く力学の奔流に呑み込まれていく。この世界をあまねく支配する“ルール”の外へ――真舟はこれまでの人生を覆し、依頼を受ける覚悟を決める。(講談社文庫)
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
福井晴敏によるM資金にまつわる長編第二弾。
詐欺師の真舟、謎の青年・石と彼が崇拝する「M」、Mの企みを阻止しようと動く自衛官・高遠美由紀ら主要な登場人物が揃い、いよいよ物語が動き出す。
ようやく福井晴敏らしい緊迫した物語が語られ始め、登場人物が生き生きと描かれていく。本作では特に中盤の逃走劇が手に汗握る展開で目を離せない。お互いが先の先を読み、追いつ追われつになる展開は、面白さと同時に組織の恐ろしさも訴えかけてくる。一方で、逃げる真舟と石が選んだ場所が東京の知られざる場所で興味深い。それが物語の中でうまく生かされているあたりはさすがといえる。
物語の全貌はまだまだ見えない序盤ではあるが、すでにこの先が気になる展開になってきている。
Posted by ブクログ
ようやく2巻を読みました。
最初の1巻でこの人には予知能力でもあるのか、と思いましたけど、ちょっとこの巻では非現実感が増したかなー、という感じでした。
というのも、この巻のほとんどが、アクションシーンなんですよね。
Mの計画を阻止するために阿佐ヶ谷と呼ばれる人たちが動き出したり、そしたらその人たちから逃げるために真船さんは石に言われるがまま、ビルを飛び移ったり、走ってくる地下鉄の前に飛び出したり、本当、大分体力も衰えかけたご年齢でしょうに、めちゃくちゃをさせられる。
それでもなんとか逃げ出して、ここまで来てしまったらようやく覚悟を決めた真船さんの次なる行き先は更にとんでもない場所で……という話でした。
読みやすいとは思います。
難しいことも結構書いてあるとは思うんですけど、それ以上に一冊ずつが短いのと、いいところで終わるんです。
今回も真船さんが覚悟を決めて、新たな刺客が出てきたところで終わるので続きが気になってしょうがなくなりました。
また読んだら感想を書きます。
Posted by ブクログ
真船の過去がちらっと。M資金に関わった人はなぜか志高くなり、そして破滅。何なの〜これ。物語が動き出してきた。
そして、石くんという、「亡国」の行くんを彷彿とさせる男の子が出てきた。上に盲目なぐらい忠実なところといい、「あなたを守る」のセリフといい、もろ行くん。おまけに真舟は最初はクールな詐欺師だったのに、石くんと行動するようになってからもろ先任伍長だし。あまりにもキャラが似過ぎてて少し冷めた。あくまでも私の感想ですが。
3巻まで持ってるので3巻までは読む。それ以降読むかどうかは3巻次第といったところか。ところどころはハラハラさせられるけど、次読まないとー!って感じにならないところは、私のどストライクではないのかも。
Posted by ブクログ
人類資金の第2巻です。
第1巻で、”M”の企てに参加するようスカウトされた
詐欺師、”真舟”。
企てに伸るか反るか、悩み続け、”M資金”の真相に迫って、
謀殺された師匠に思いを馳せ、回想していきます。
いったい”M”とは何者で、彼の企てと”真舟”役割は・・・。
まだまだ2巻では序盤なので、謎だらけです。
また”市ヶ谷”だの”赤坂”だの出てきますが、
ここらへんは福井ワールドを知る人なら察しが付くとは
思う言い回し。
過去の作品にも散々出てくるキーワードです。
登場人物はともかく、過去の作品と同じ世界観です。
第1巻ではほぼ状況説明、背景の説明でしたが、
第2巻では状況が動き始めます。
楽しくなってきたところで、ページ切れ。
第3巻を早々に入手したいところです。
これから、”真舟”がどう動かされるのか、
”赤坂”、”市ヶ谷”はどう対処していくのか、
今後の展開が楽しみです。
Posted by ブクログ
Ⅰの導入からスケールが大きくなって来たけど、小説の完結を待たずに映画公開されるそう。今のところこの趣向が珍しくて読んでるような感じ
。