あらすじ
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腹は割る、底は見せず。
東村の集会を襲撃した西ノ村勢力。醍醐とそのツガイ「サドマゾ」によって東村側が蹂躙される中、先代田寺・ロウエイが突如参戦。連携により形勢逆転するも、あえなく取り逃がしてしまう。その後、マヨイガを訪れたアスマはロウエイに襲撃されるが、デラの仲裁で事なきを得、西ノ村に対抗する影森東村同盟を提案し――!?腹は割る、底は見せず。海千山千ツガイバトル、第10巻!!
(C)2025 Hiromu Arakawa
山奥の自然に囲まれた村で暮らす少年ユル。
ユルには誰よりも大切にしているアサという双子の妹がいましたが、彼女はお努めと称して座敷牢のような場所で限られた人としか会うことが許されない存在でした。
そんな彼らが暮らす村は下界(村の外)から隔離されており、左右様という神が祀られ、移動は馬だったり近代文明とは縁がなさそうな平和な場所でした。
しかし、突然その平和は打ち破られます。
空にヘリコプターが現れ、銃を持った人間や謎の能力を持った少女が襲ってきたのです。
下界との調整役であるデラに助けられたユルは、自分自身の運命を知ってゆくことになるのですが…。
『鋼の錬金術師』『銀の匙 Silver Spoon』の荒川弘先生最新作!ということで、誰しも期待値が高くなるかと思いますが、その期待を裏切らない面白さになっています!!
今回注目していただきたい面白ポイントを3つ挙げさせていただきます。
・衝撃の時代設定
時代物のような舞台設定だと思って読み進めたのですが、敵の襲来によって突然現代の物語であると解った瞬間に、そうくる!?とテンションがアガりました。
冒頭、ユルが空に引かれた雲の線を「竜の屁」と言い、結界が破られる直前にユル達が「姿の見えない竜」について話しているのですが、恐らくは飛行機のことをそう呼んでいたのだと推測できます。
物語の冒頭で、既に彼らが隔離された世界で生きておりそのすぐ隣には現代都市が存在していたことを示唆しているのには、物語の緻密な設定を感じさせます。
・ハードな展開にコミカルなノリ
荒川先生の作品といえば、随所に散りばめられたキャラクターのノリの良さやボケですよね!
1巻の前半からから、村人が襲撃者に次々と殺されていくというかなりハードな展開になるのでになるのでではありますが、ユルやデラさんのやりとりに思わず笑ってしまいます。
ガブちゃんも敵キャラではありますが、コミカルなノリで憎めないキャラクターとなっています。
登場するどのキャラクターも個性的で生き生きとしており魅力的なところは「流石、荒川先生!!」と言うしかありません。
・物語のスピード感
「東の村で夜と昼が等しい日に、日の出を境に男女の双子が生まれた時、世が割れる」
という言い伝えから、「ツガイ」と呼ばれる存在の使役、敵対する一族と支援者など、色々なワクワク要素が出てきており、1巻だけでも次から次へと舞台が移って怒涛の展開となっています。
ですが、これから更に物語が膨らみ面白くなっていくであろうと予感させる展開ではありますが、まだわからないことだらけです。
最初からフルスロットルのトップスピードのため「何が起きているの!?」と思っている内に世界観に引きずり込まれてしまうのです。
「荒川先生、やっぱり凄い…!!」と誰しもが感じる物語、今後の展開に期待が膨らみます!!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
おもしろかった!
東村の始まりを知れたことで物語がわかりやすくなってきた
西ノ村についてはまだ謎が多いので次も楽しみ
東村の大人たちが悪びれる様子なくユルの死を願ってたのが怖かった
Posted by ブクログ
過去のお話。
ヤマハおばぁは封の力を持つ巫女だった。
400年前から生きてて、寿命を封じている。
そして、ヤマハおばぁの双子の姉も、西ノ村の生き残りとして生き続けてるってことなのかな?
400年前の双子と、左右様と契約してた東村のお殿様。
病んでしまったお殿様から左右様を引き離して、狩に連れて行った狩人。
結局、西ノ村のことはあまり分からなかったー。
匿名
少しずつ
謎に包まれていた村や人達の輪郭が見えてきます
それにしてもあっけらかんと死について言ってくる異様さは怖いです
ケンくんとロウエイさんの再会だったり、敵ながら家族サービスにやむなしと納得できる影森のそういうところも筋が通っていて少し信用できるのか?とも思えたり
和むなぁと思ったら東村の大人たちがユルを祭り上げてるだけで人間とも思ってないことがなんとも不快だったり…
あっという間に読み終わりましたがなんとも濃い内容で荒川先生すごー!楽しい〜!続きー!!となりました!
ストーリーの時間感覚が長い!
ついに、物語りのキーとなる重要な人物の昔語りがわかる。その古さと言ったら果てしなく古い。戦国の時代から、この神秘の力があったのかと思うと、ほんとすごいストーリーですね。今後の展開が楽しみです。
Posted by ブクログ
第1巻でバチバチに殺りあってた東村と影森が手を組んだり、ロウエイのお顔がようやくお目見えしたり、東村の地獄のような過去が判明したりする巻。巻が進むたびに謎が明らかになっているはずなのに、同時に謎が増えていくのはなんでなんだい。
ユルの叫びとともに、ここから反撃のターン。西ノ村にどのような手を打つのか次巻もとても楽しみ。
あとアニメ化おめでとうございます。
Posted by ブクログ
バトル展開もなく、物語としては静かなのに、無邪気にユルの死を願う東村の人々の笑顔が絶妙に気持ち悪くて面白い。
ヤマハとミナセの関係や影森家のルーツも明かされ、だいぶ見通しがよくなってきた印象。西ノ村関係でまだまだ謎は多いけれど。
続刊への期待はもちろん、アニメ化も決定したのでそちらも楽しみ。
Posted by ブクログ
手を組もうと言われて読者が思うまでもなく
胡散臭いと内心思っているコマでのっけから吹いた。
こういうテンポの良いギャグ要素がやはり好きだ。
ツガイの生前引き継ぎなんて出来るのか。
野良にならなくて済むのはとても良い。
手を組もうとしての会議を欠席した先代田寺の
理由が家族サービスならやむを得ないと
影森みんな納得してくれるのが微笑ましい。
敵勢力であるハルオが
「いつ死ぬんだ」と笑顔で大人たちに言われるユルを見て
ドン引きしているのが情があって好きだ。
過去の話は壮絶。
殿を殺すのはもっと早くでも良い気がしたが
なかなか難しいこともあっただろう。
キョウカさんが「この村はやっと滅ぶ日が来た」
と言うのが印象的だ。良い人だな。
この人も外界に降りるという選択肢があっても良いのに。
ヨルはよく本人たちの目の前で怒らず山中で叫ぶだけで許せるものだ。