あらすじ
大きな嵐が近づく宮城では、帝が崩御間近にあるという噂がささやかれていた。玉座の交代が起これば自身の身にも危険が迫る延明(えんめい)は、ひとまず宮中にひそむ間諜の捜索を急ぐ。
「桃花(とうか)の父・羊角莽(よう・かくもう)に、桃花以外の『子』がいる――」
調査書から判明した事実。この人物こそ間諜なのではないか……。桃花を傷つける可能性に揺れる内心を振り切り、延明は調査を続けていた。
そんな折、嵐の去った後宮では二つの死体が見つかった。一つはかまどの中で発見された女官の焼死体。もう一つは古い作業場で自死した宦官の死体――。
事件性はないと判断されたが、その死体には不審な点も多く……?
互いに特別な絆を深める延明と桃花が向き合う先は――。
不穏な政権の影も渦巻く、大人気中華後宮×検屍ミステリ、第7巻!
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Posted by ブクログ
今回は主に2件の事件が主体となる。
前巻の事件の関係から桃花の妹とらしき者の行方を追う延明。その者が後宮に入り込んでいると思われる。そんな中、嵐の後に発見された女官の焼死体。竈に体を突っ込んで死んでいた。奥には蒼皇子が気に入っていた鶏が足を切られた状態で焼けていた。女官の焼死体の事件を調べていたら、ある宦官が自害したという。しかし自害にしては死体に不審な点がある。その宦官は出稼ぎに行っている間に妻を奪われ、奪った男に罪を着せられ宮刑に処せられた。しかもその男は武官としてその宦官と顔を合わせることが多かったという…
なんか読むのが辛くなってきた。これハッピーエンドになり得ないような気がする。ラストがラストだし。次の巻読むかどうか、迷う。話としては面白いんだけど。
Posted by ブクログ
また最後に大事起こして終わるんだから!
この引きは本当にずるい。
桃花と延明様の夜の逢瀬に毎回ほっこりないしはニヤニヤしつつ、でも殺人事件は待ってはくれない訳で。
今回はかまどに頭を突っ込んだ女性の焼死体に、自害した宦官の事件のお話。
しかも付随してご遺体は更に増える訳で……
今回の事件はトリックより動機の解明が面白かった。
そうせざるを得なかった必然性が分かるとより驚けるという。
また宦官の話の方は隠されていた事実がなかなかしんどかったように思う。
知らずに亡くなったのは、ある意味幸せだったかもしれない。
それにしても、振り返ってみると某自然現象で亡くなった方多すぎじゃないかとは思った。
人以外もいるし……
それによって遺体にどんな影響が出るのかというのは大変興味深かったが、そんな何人もいっぺんに死ぬかなと不思議というか不可思議にも思えた。