あらすじ
「春は――無事、此処に、います」
世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた――。
いま一人の少女神が胸に使命感を抱き、立ち上がろうとしている。四季の神より賜った季節は『春』。母より授かりし名は「雛菊」。十年前消えたこの国の春だ。雛菊は苦難を乗り越え現人神として復帰した。我が身を拐かし長きに亘り屈辱を与えた者達と戦うべく従者の少女と共に歩き出す。彼女の心の奥底には、神話の如く、冬への恋慕が存在していた。
暁 佳奈が贈る、季節を世に顕現する役割を持つ現人神達の物語。此処に開幕。
感情タグBEST3
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アニメ化されることを知り手に取った作品
ただ四季の美しさを描くだけでなく、人間模様やキャラクターが抱える苦しみ等読んでいて辛くなることもあった。
さくらも雛菊もそれはお互いが大事になりすぎるよねと感じた
今後ストーリーが展開されていく楽しみが増えるので、追って読んでいきたい
Posted by ブクログ
季節の美しさや優しさ、強さを感じる作品
400ページちょっとあったけどそんなにいっぱい読んだ感じがしない不思議
季節の代行者たちの運命や環境に辛さを感じながらも生きていく姿が美しくて素晴らしい!文章もきれいでその分際立つ辛さと美しさ!
キャラクターのデザインもきれいでみんな大好き!
何よりあとがきの優しさが沁みる
Posted by ブクログ
内容はヘビー。読んでて苦しい。でも優しくて美しい。文才があるってこうゆうことなんだなと思わされる。全行面白い。
みんなそれぞれの苦しみがあるけど、さくらの苦しみが1番つらい。
Posted by ブクログ
分厚さを感じさせないほどあっという間に読み終わってしまいました。
雛菊様とさくらちゃんの抱えているトラウマと共依存とも呼べる愛が、苦しくて愛おしいのです。
全ての登場人物に影があって、だけど優しさがあります。どこまでも美しい代行者と従者達、だけど彼らも"ひと"なのだと思うと泣きそうになりました。
暁佳奈先生のあとがきも優しくて、落ち込む心に寄り添ってくれる言葉たち。
こんなにも文字に温度が宿るのかと驚きました。
Posted by ブクログ
表紙に惹かれて読み始め
冒頭からおもしろそうっとわくわくした
60p
なずなちゃんの雪かきって...
ある意味雪かきではあるけどゾワッってしたなずなちゃんは素直なだけ異常だけど理解はできるかも
よかった儀式成功して狼星かっこよき
代行者つらい任務が重すぎる命かかってる
神様になりかけてた雛菊様を救ったのは従者さくら
特別な絆できるよなー
誰かのために命かけるってかっっこいい
216p
春の里都合よすぎ
220p
心が痛いでもよかった挿絵がよすぎる
雛菊様は自己犠牲しすぎもっと他の人を頼って
286p
雛菊様つらいことでも自分と向き合ってえらい
368p
先代の代行者が雛菊母で子を守るために自殺し結果雛菊は酷い目にあう
さくらがいてよかった。つらいなー
385p
雛菊は過去に経験してるから未来を予測できる代行者とて子どもじゃん
誘拐だの殺人だのつらすぎる
狼星も雛菊も代行者だからなのか命をかけすぎる
読み終わって感じたこと
この物語が好き無我夢中で読んでた
Posted by ブクログ
ヴァイオレット・エヴァーガーデンで号泣したので、作者買いした今作。
やっぱり感情を揺さぶられた。
想像以上の純粋さと美しさ、依存的といえる程の強い愛に溢れた物語だった。
四季を顕現する現人神や彼らを護衛する従者達との関係性に、何度泣かされたことか。
苦い過去と重い役目を背負った人間しか出てこないけれど、あっという間に引き込まれて一瞬で読み終えた。
すぐに下巻も読もう。
Posted by ブクログ
【購入本】 暁 佳奈先生の本を読むのはこれが初。四季の代行者と、その従者たちによる、過去・現在・未来の物語。表紙の感じからはとても想像できないような痛ましく重い話。否、''記憶''と言った方が良いのか。──「しなないで、生きてくれますか」'';始まりの季節''は、冷淡で、そして脆い。''認める辛さ''は本人にしかわからないから。さくらの相反する強い想いも切ない。(特にP.226) 書きたいことが多すぎて、やっとまとめられた今回の感想。読後、気持ちの整理に時間がかかった。下巻はどうなるだろうか。
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とても面白いです。まず、絵がいい! そして、内容もいい!キャラクターが生き生きとしていて読んでいる側が感情移入させられる。本当に春夏秋冬代行者がいたらどんな感じだろう、と想像したくなるお話。
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暁佳奈先生の繊細な文章表現で心が洗われました。
表紙が美しく惹きつけられて手に取りました。四季の誕生、季節を世に顕現する四季の代行者など世界観にも引き込まれます。四季の代行者それぞれが抱える孤独に切なさを感じました。誘拐されていた春の代行者が帰ってきたところから物語が始まったため、どのような物語になるのか考えながら読み進め、読み終わった後下巻を早く読もうと思いました。
Posted by ブクログ
四季の代行者がいる世界で春の代行者が誘拐され世界から春が消えてから10年後の話。めっっっちゃくちゃ好きすぎる。世界観も、代行者とお守りする護衛官も皆好き。春の主従の想いに胸が引き裂かれ、夏の主従で号泣し、秋も冬も、各々の想いにとても胸が揺さぶられる。妹おるから夏姉妹が気になるし、春の強い絆を守りたいし、秋の今後も冬と春の雪解けも全てが気になる!
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これは!
なんとも胸が締め付けられる物語。
それでも先を読む手が止まらない。
久々にこんなにも強い”想いの物語”に出逢った気がする。
四季の神の代行者となった人間がいる世界のファンタジーなのだけど、十年前に春の代行者が攫われた事実から始まる物語は、初めから悲痛な状況と境遇がこれでもかと描かれて容赦なくこちらの胸を締め付けてくる。
その過去に傷ついたもの。後悔するもの。自分を許せないもの。周りを許せないもの。
それらが相まって物語は基本シリアスだ。
せめて戻った春の娘雛菊やその護衛官のさくらに幸あれと祈らずにはいられない。
けれど繰り返す襲撃と誘拐事件。
そして立ち上がる十年前の当事者たち。
下巻ではきっと彼女・彼らの勇気と戦いと再生の物語が描かれるに違いない。
そう期待している。
それにしても四季庁や国家保安部はあまりにポンコツ過ぎではないだろうか?
これ以上、雛菊やさくらを泣かすなら許すまじ!(いや、ほんとに)
Posted by ブクログ
ファンタジーでもあり、恋愛小説でもある
苦しみをかかえてもなお、周りを心配して周りのことだけを考えてる雛菊様の姿勢に涙
みんなのお互いへの思いやりの心、愛情、涙が止まらない
悲しくて切なくて美しいお話です。
途中は苦しくて何度も泣いてしまいました。
でも強くあろうとする、主従たちが愛おしくてたまりません。
Posted by ブクログ
ヴァイオレット・エヴァーガーデンも好きな作品ですが、こちらもとても素敵な作品!!
春 夏 秋 冬
季節をめぐり、季節を呼ぶ代行者と呼ばれる者たちの物語
四季は勝手に巡るものと思っていたから、四季の代行者と呼ばれる者たちが四季を運んでくる世界観にあっという間に引き込まれてしまった
季節は優しく、そして苦しい苦悩とともに訪れている
代行者として選ばれた者たちに拒否権はなく、義務としてそれぞれの季節を呼び起こす
普通の人生を歩むことなどできず、時に命を狙われる
そして悲しく辛い過去があり、それでも使命を果たさなければならない
当たり前に来ると思っていた季節
それが来ないとは、一体どのような感じなのであろうか
めぐり巡る季節に、感謝を伝えたくなる
上巻の終わりから、気になってしょうがない
下巻ではどんな四季の物語が待っているのだろうか
Posted by ブクログ
ヴァイオレットエヴァーガーデンが大好きなので読んでみましたが、それぞれ辛い過去がありながらも手を取り合って成長していく物語に感動しました。
また、私はあまり後書きを読まないのですが、季節を感じさせる素敵な言葉に毎回暖かい気持ちになります。
Posted by ブクログ
ラノベなのがもったいないくらい面白かった。
世界観が良かった。それぞれの主従関係の執着の仕方がなんとも。
泣けるって聞いてたけど、私は別に泣くところなかった。
賊が本当にムカつくというか、人間の嫌なところがよく出てると思いました。
皆勝手なことばかり言う。春の里の人も結構嫌い。
神様に役割返せばいいのに。
上巻では反撃開始までだったので下巻でガンガン派手にやっていただきたいですね!
Posted by ブクログ
ビジュが良い。めちゃくちゃ美しい。
キャラデザも和服に今風の髪型、可愛く豪華な装飾品モリモリで見応えたっぷり。正直このイラストだから手に取った。
中身は重め。
代行者という変えられない運命。特異な存在としてさまざまな悲劇を体験した。
「何も出来なかった」無力な自分という現実を、過去の自分がグサグサと心を刺してくる。
それでも生きていかなくちゃいけない。
春の上巻ということで各陣営の紹介的な感じ。
過去の話が何度も入り、その度に自分は無力だと卑下する表現はクドく感じてくる。
一転、後半の展開は熱い。全員が一つの目標に向かって動き出した。
Posted by ブクログ
ずっとずっと気になってた本です!
久々のラノベで読みやすく、贅沢にまるまる1ページを使った描写に2ページを丸ごと使ったイラスト、時折現れる黒字に白の文。全てが本作の雰囲気を作り上げていてとっても素敵でした。
お話は10年前に誘拐され、一族にも見捨てられ長らく行方不明だった春の代行者が戻り、各地に春をもたらすところから始まります。
楽しかったのですが胸が張り裂けそうな描写が多く、苦しいのに一気読みしてしまいました。
登場人物のほとんどが繊細で触れたら今にも崩れてしまいそうな、そんなギリギリで支え合っているのが逆に美しい世界観を作り出していたような気がします。
春の代行者様が関わる描写や情景は美しくとても綺麗なのに、何度も描かれる過去が笑えないほど辛いです。
他の登場人物も絶望や孤独…代行者様は自由に生きることは出来ないけれど、人間で感情もあるのだと考えたら涙が止まりませんでした。
まだ上巻ですがかなり泣いたので、下巻で春と冬が再会したらどうなるのか…とても楽しみですが、もう少しエネルギーを貯めたら読もうと思います。
Posted by ブクログ
美しい人々の物語。
繊細で脆く、それでも立ち向かう人々の心情や切ない関係性、そして強い絆が、丁寧で美しい描写で描かれていて、読み進めるほどに心に沁み渡っていくような物語。
ここで、スタートラインに立つ決意をした彼女たちがどう動いていくのか、下巻が楽しみ。
Posted by ブクログ
季節をつかさどる4人の現人神とその護衛4人による物語。
ありそうでなかった設定にすぐ引き込まれました。
キャデザもよくて、本編を読む前に口絵のイラストとキャラ紹介だけでわくわくしたライトノベルは久々。
前作ヴァイオレットがタイトル通りヴァイオレットの物語だったのに対し、今作様々な人物が織りなす群像劇でボリュームも大きく、作者は一段上の作品の挑戦しているように感じた。
ただ表紙だと男女の恋愛の話のイメージだったのに、男女は物理的に距離があって絡みが少なく、女子と男子が別々で行動している期間が長いのはこの作者の癖かなw?
その辺は続刊で補完される気もするので楽しみにしておきます。
Posted by ブクログ
こんなに抉られる物語だとはこの綺麗な絵からは想像してなかったので結構しんどかったです
世界観がよくできてる。
下巻も楽しみ。
2022.7.3
91
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日本のようなところが舞台で、春夏秋冬の季節変わりに、季節の能力者(血統に一人出る)の力が必要な世界。タイトル通り最初の上下は春の神のことが話の中心になります。少しずつ世界が明らかになり、神の力を持った者たちの苦悩や、その能力行使方法に反対などする組織との争いなどが描かれました。表現は、ヴァイオレットの時より深み出たように思いました。挿絵と本文の相性がとても良かったです。下巻も楽しみです。
来月号のララでマンガ連載が始まるようなので、そちらも期待大です。
Posted by ブクログ
目が潤みながらも読んでしまう、そんな作品でした。
四季代行者(現人神)主従の関係性や置かれている環境など、苦悩しながらも進んでいく姿に勇気をもらえます。
京都アニメーションで作られた「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の作者だから紡いでいけた世界観と少しだけ物語の世界が素敵に思えるように…丁寧に心が砕かれて描かれていると感じずにはいられませんでした。
イラストレーターのスオウ先生の繊細で綺麗な絵柄で表現されていて、心を鷲掴みにされました。
2022年夏に「夏の代行者」の話が発売されるそうなので、とても楽しみです!
Posted by ブクログ
目の前を彩り、魅せるような綺麗で印象深い表現のある文章なので大和に入り込んだような臨場感とそんな世界で紡がれる物語が互いを引き立てあっていて面白かった。
雰囲気がいい
話も面白かったが、登場人物たちを取り巻く雰囲気が個人的に好みな作品。過去回想的な描写が多いので、話の内容的にしょうがないかもだけど、そういうのが苦手な人はすこししんどいかな?
Posted by ブクログ
10代の頃に読んでいたらもっと刺さったかもしれない。
良く言えばキャラクター心情描写が丁寧、悪くいえば心情描写がだらだらと長い。
あまりキャラクターに感情移入出来なかった。
Posted by ブクログ
読みやすく、設定が面白いが春の舞上下巻の上は、プロローグ的というか、人物紹介予備知識で、物語の始まる前の予習のような感じがする。が、面白い。個人的に基本、スタッツだけの攻略本とか無心に読めるタイプなので、問題ない。
春夏秋冬代行者世界は、季節を現人神が顕現させるという形態をとっている、いわゆる人間で季節をコントロールしている世界。10年前に”春”がテロリストに誘拐されたことにより、10年間春のない状態だったのが、春自力帰還し、国に春が戻ってきた、というところから物語はスタート。春だけでなく、各季節の代行者(季節を降ろす現人神)やら、能力やらが語られる。夏がええねぇ。で、春が戻ってきて、世界の季節がもどるかと思いきや、ラストにまたもや誘拐事件という。これは、テロリストと季節代行者たちのバトル小説なのでは。わくわくします。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの作者なので、美しくも悲しめの話になるんかな、と思いながら読み始めた。そういえばヴァイオレットエヴァーガーデンもまだログにしてないでしたな。
すぐに下巻へ
Posted by ブクログ
大和の国には春夏秋冬の四季があった。四季は四季の代行者がもたらすものだったがこの10年「春」はなかった。10年振りの春の帰還、春の代行者・花葉雛菊はようやく大和の春を届けに戻った。
日本の四季を題材にし、季節は人神が人によってもたらされるものという設定が作者の発想力の豊かさを表していると思った。文章そのものは柔らかく、ゆったりとしていて読みやすい。
私は題名から代行者たちが主役だと思っていたが、姫鷹さくらが主人公だと思った。とにかく雛菊と自分には甘く、周りには厳しい。その自覚があり自分はこんなに苦しい、辛い、だから仕方ないということを何回も何回も読まされるので嫌になった。子どもにも厳しいくせに同性の同年代には甘い所一貫性のなさ、そして、それを計算してさくらをこんなに傷つき本当は弱くても雛菊のためにやっているということを書いているのが私は不快でしかなかった。他の代行者や護衛官も誰かを思い、そのために傷ついているが、さくらだけそれが特別強調されているのは違うと思う。代行者も護衛官もそれぞれに悩み苦しみ、それでも季節を届ける。それが出来なかった春の主従をメインにしたいのは分かるが執拗に書き過ぎて個人的には合わなかった。文章そのものは好きなのに残念だ。
春夏秋冬の趣きと戦う意志
四季の訪れを神代行者である人が管理するファンタジー小説。
最近、春とか秋がなんだか曖昧になっているなぁと感じていた私だったので、春夏秋冬を明確に意識できて、またそれぞれが趣きのあるものだなぁと感じれたのが良かった。
神の力を持つ人っていうのは特別扱いされるだろうし、沢山の人達の生活にも大きな影響を与える訳で色々な反発や敵を作ってしまうのは想像に難くない。そんな敵達と戦う意志を力強く感じることが出来る作品であった。可憐なイメージのある春からそんな力強い意志を感じたというギャップも良かったのだと思う。
物語としては下巻に移っていく訳だが、そんな力強い意志を感じ取れただけに上巻の終盤での引きが強く、下巻を読むのが楽しみになってしまった。