あらすじ
「あの子の心を得ることができたら、そのときは俺のものにする」
将軍・グラヴィスの決意を知らず、騎士イオニアの記憶を持つ辺境伯末子・レオリーノは彼の庇護下で働くことになる。だが類まれな美貌が同僚の反発を招いた結果、階段から落ちてしまい――!?
レオリーノを傷つけられ、怒りを隠さないグラヴィスは、「おまえを傷つけるものは、おまえ自身でも許さない」と口づけ、執着を見せつける。前世で忠誠を捧げたグラヴィスから与えられる官能に翻弄され、弱いままの自分が傍にいることに葛藤するが…?
【電子特別版】小綱実波先生の書き下ろしショートストーリー「太陽と獅子を胸に刻んで」を電子版だけに特別収録!
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隊長
麗しくたおやかで天使のようなレオニーノ。そのレオニーノを火傷の跡も荒々しい巨漢のエッボが「隊長」と呼ぶ。命をも預けられる全幅の信頼を置いた上司として、そう呼んだのだ。ついにきたか!と歓喜した。「隊長」、「エッボ」、呼び合う様はグラヴィスにとっても血が沸騰するような奇跡の瞬間だったでしょう。この巻では、レオニーノだけでなく、男たちのそれぞれのエピソードも語られる。それぞれに哀しみがあり、切なく言い尽くせない感動がある。レオニーノの初心なところはコミカルさもあったりで楽しい。何度か読んでるのにまだまだ夢中です。
2人の関係性
1巻に続き、2巻目も1日で読み終えました。
1巻目の事が迫るジワジワ感を引き継ぎながらも、登場人物達の善悪問わない人間性が見えてくることで行動の意味や意図を図る面白さがあったり、レオリーノの精神面の変化だったり、それぞれが動き出したり、本音が見え隠れしたり、話の主軸でもあるイオの記憶にも大きな展開があったり、と色々なことが動きます。
レオリーノとグラヴィスの関係性にも、特に1巻で焦れていた方には「やっと…!」と思えるような大きな進展があります。ストーリーの重厚さが好きな私にとっては心地よい焦れではあったので、3巻まで引っ張るのかと思っていた分、むしろ2巻でここまで進展があると3巻ではまた違う壁が出てくるんだろうな…と予想しています。
2巻は1巻に比べると、主に2人の関係性が焦点の進展だったかな、と感じました。この2人の関係性が進んだことで、いよいよ「裏切り者」や真相を明かすために動き始められる直前……ということろで終わったので、3巻ではその真相と2人の関係性の終着点がどうなるかが楽しみです。
エロ成分多め
続編です。かなりエロ多め。レオリーノ君の儚げ+健気+無自覚エロが炸裂です。場面によっては延々とエロが続くので、どうなんだよって思うところもチラホラ…でもその間でもお話は進みます。イオニアの記憶がある事が白昼に晒されました。どうなるか…続きが楽しみです。
CP固定厨には若干の注意が必要
本当に面白くて結構読み進めていたんですけど、過去との清算の為とは言え攻め(グラ)以外と深めのキスシーンがあり、さらにはそれを見守る攻めと言う場面が耐えられませんでした。
私が潔癖ぎみ故、そのシーン以降なんだか冷めてしまって…3冊一気に買ったのですが次の巻は読みきれませんでした。
本当に…過去の事を考えると気持ちもわかるのですが、固定cpかなと思って安心して読んでた所にいきなりきたので、難しかったです。