あらすじ
オーロラが揺れる夜空、誰もが自由に楽しめる森と湖。豊かな自然に抱かれた北欧の国、スウェーデン。暮らしを大切にするこの国では、日用品から建築まで、機能的で洗練された美しいデザインが育まれてきました。歴史を辿れば二度の世界大戦で中立を貫き、いまでは男女平等が進んだ福祉国家としても知られています。自立を大切にし、誰もが生きやすい社会を目指す人びとの間には「幸せとは何か」という問いが息づいているように感じられます。自然の光、暮らしの工夫、人びとの思想。その源をたどって、スウェーデンを旅してみませんか?
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Posted by ブクログ
何週間もかけてスウェーデンを味わい尽くした。
TRANSITいい…!女優の上白石萌音が「思わず定期購読を申し込んだ」と言っていたのもよく分かる。
基本情報から現地民しか知らないような裏情報までがバランスよく網羅されていて、「読書体験」と言い切るにはもったいないほど没入した。
今は時間もお金もないけど、渡航が叶った暁には持参したいと思っている。
「微かだけれど、眩しい光」
あたたかい日の光を浴びていられるのは、実質春と夏くらい。なのに表題には、「光の国」と記載がある。
貴重な光だから、スウェーデン人はその尊さを骨身に感じているという。春と夏は日光浴に勤しんだり、光を上手くキャッチしてくれる窓をデザインする等、光へのこだわりに余念がない。
人々はそうして体と心に光を溜め込んでいく…。常夏とは違った眩しさと温かさが「光の国」にはありそうだ。
「木々の梢から差し込む陽光に包まれ、私たちは鮮やかなオレンジ色の繭のなかにいました」(P 25)
マインクラフト(スウェーデン発だったとは…!Spotifyに続いてぶったまげた)にちなみ、スウェーデン史の歴史的重要人物らをゲームキャラ風に紹介したりと、旅行誌とは思えないほど茶目っ気に富んでいた。
茶目っ気系で言えば、スウェーデンと北欧5ヶ国をクラスメートに例えたページが永久保存的に面白かった。将来変化が見られた際は、その相関図に追記していこうかなと思う笑
旅行誌とは思えない点はまだある。
作家さんのエッセイと見紛うほどの文章と表現力だ。極北の地ラップランドを5日間かけて歩いたルポ(これは何度でも読み返したい!!)はもちろん、スウェーデンのスーツケースを紹介する文章に至るまで、全体を通して満足度が高い。
スーツケースを「(自宅からサマーハウスを繋ぐ)星間ロケットのよう」と例えるなんて、痺れるほかないでしょ…!
「小さなオブジェ一つとっても、素材の選択や形態に自然との文脈が宿っている」(P 105)
私生活の都合上、サラッとしか振り返られないのが悔しい。
でも表紙にも書いてある通り、これは永久保存版。何度でもカムバックするし、他でも知識を得ていくつもりだ。
最終目標はもちろん、この足でスウェーデンの地を踏むことである。