あらすじ
史良に酷似した男=カイとともに学園を脱出したエリザベスとヒトラー。
一方、父親の神矢からあらためて自身がクローンであることを告げられた史良は、学園を「卒業」して、クローン・レオナルド・ダ・ヴィンチが統べる財団へ身を寄せることに。そこで史良は、ある懐かしい人物と奇跡の邂逅を果たす。そして財団にいる間、己の「オリジナル」の意思を継ぐことを求められる史良…。そんな中、アインシュタインら前世代クローンと合流したヒトラーが、メディアを通じて衝撃的な告白を…!?
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Posted by ブクログ
7巻は史良の真実、学園の今までが明かされる巻。
学園の外に出て、自分が今を生きる偉人としてどのように生きるのかが問われだした。
(1巻ー2巻感想)
ただ偉人のクローンたちが学園生活を送る、そんな平穏な漫画じゃなかった。
偉人のクローンたちは自身の作った歴史をたどる授業を受け、将来自分の“優秀な”遺伝子をもってして世界を変えるために生まれ出される。
クローンを作る側の息子である史良が非クローンである唯一の生徒として送る学園生活の話。
史良の周りにいる生徒は偉人ナポレオン、一休、フロイト、キュリー夫人、ナイチンゲール、エリザベス女王のクローンたち。
他にも、ヒトラー、ラスプーチン、ケネディ、モーツァルト、西太后などのクローンもクラスに存在する。
彼らは望まれてこの世界に存在させられた。
でも彼らには偉人の遺伝子と語られた歴史しかない。
時代がちがい、受けた影響も違う。
そんななかで、自分たちの存在意義や、生き方、を見出そうともがいていく。
史良自身も学園や自分の出生、地位、決定に揺れながら必死に生きる。
クローンの悩みは立場が違うはずである自分たちにも返ってくる。「どのように生きるべきか」「自分の人生は運命に決められていてなにができるのか」「レールのない人生を生きたい」。
史良はある意味そのようなクローンでない者つまり私たち読者なのかもしれないな