【感想・ネタバレ】人類は衰退しました9のレビュー

あらすじ

つきりょこう、します?

わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は“妖精さん”のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の“調停官”であるわたしのお仕事。
月旅行に出たまま帰らぬ人となったらしい祖父の行方を追って、わたしは月へ行く手段を探して夢の世界へ。

“けんさくえんじん”つかいます? しゅっぱつしんこー! 妖精さんの“じょうきしきけんさくえんじん”に乗って、本当に月へ行けるのでしょうか?

しりーず、ついにかんけつです?

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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最近、お疲れの貴方におススメしたい一冊。
人類が衰退し、滅亡寸前というかなり非日常的な世界。
そんな世界観の中で繰り広げられる「わたし」(主人公)と妖精さんたちのゆる~くて、とってもほのぼのした日常。
そんな描写に癒されること間違い無しです!
また、掲載されているイラストがとにかく可愛い!!
いつもはクールだけど時々お茶目な「わたし」や、ティンカーベルのような外見とまったく正反対の性格を持つパワフルな妖精さんたちに、いつの間にか魅せられて病みつきになってきます。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃ面白かった。
昔アニメを見ていた記憶があって、十数年越しに結末がどうなったのか読みたくなって手を出し、見事にハマってしまった。

ゆるっとした童話のような世界観から繰り出される少しブラックで、サブカルチックなコメディはやっぱり面白かった。特に友人Yが暴走する回はどれも個人的にお気に入り。そして、後半で明かされる世界の全容には、物語の設定的な面白さだけに留まらない、人類に対する作者の哲学も含まれているように感じた。

終盤、その設定の部分でキーワードになっていた「光」という概念は一体なんだったんだろう。それは妖精さん達が憧れる人類だけが持つ心の光とも、それがこの世界の推進力となっているとも語られていた。

これは読んだ人によって感じるところが変わる部分だと思うが、個人的には、精神的な困難を乗り越える人間の心の強さじゃないかと感じた。

作品全巻を通してのわたしちゃんの行動はまさにそれを体現していて、困難な課題に直面して孤独や無力感を感じた時でも、調べ、行動し、時には周囲の力を頼って課題を解決してきた。

そんな活動を通してわたしちゃんが成長していく姿に心を打たれたし、人類の底力を信じて自分自身も頑張ってやろうと励まされている気がした。

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2025年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これがライトノベルっていうのが曲者です。
ライトノベルっていうのはわりとノリと勢いが肝心なところがありますゆえ、そんな作品群につかってだらけきっていたときに、アニメからこの作品を知り完結まで読んだわけですが。
あああ、そっか、SFだったのか…。
SFにあまりつからないひとなので気付きませんで、軽いノリでピュアブラックな皮肉きいた作品くらいに思っていました。
なので最終巻の衝撃がはんぱなかったです。
あらららら。でもおかげで眠っていた読解力をがつんを揺り起こされたイメージ。これは良作ですね。何回も読み返したい感じ。ここまで設定がしっかりしているとは思わなかった。(謎解き的な意味で)ミステリにはないSFの爽快感というものをはじめて味わったかもしれません。
全部細かくネタを解説したわけでもなく、最後の書き方だけで全部の謎が連鎖的に解けるこの構成力にもあっぱれです。
ネット上にはいろんな考察がありまして、そっちが大変面白かったので、あまり意見は書かないことにします。

普通にかわいい女の子が、こんなにもSFに溶け込んでいるっていいですね。しかもかなりたくましく成長しているっていう。
助手さんの口調は最初は衝撃をうけましたが、今ではすっかり慣れました。
短編集もすぐ読むつもりです。

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2015年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ついに最終巻。
なんだかんだで、もっとずっと続くんじゃないかと思っていたのでちょっと驚き。
そして、8巻の続きがこういう展開になろうとは更に驚き。
読み終わった後に、そう言えばロミオ(山田一)ってこう言う感じの結末にするの上手かったよなあと再確認させられたり。
これから、まさかのエロゲ展開とか出来るんじゃないですかね?(w
久々に、ロミオのゲームをやり直そうかなあと思った1冊でありました。
次の作品が楽しみなんですが、暫くは人退のおまけ話なのかなあ。

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2014年07月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

散文的感想。

ある意味「呪い」でもあったこのタイトル、本当ちょっとした誤解を解くだけで、未来への希望が生まれようとは。

ラストのネタ晴らしではイマイチ理解できなかったけど、そこから続く2段3段の展開でようやく腑に落ちる。少々冗長気味に感じたけど、まぁ私にはわかりやすかったです。

冒頭、一人称主人公が冷静を装いながら明らかに暴走しつつ話が進むというのは凄かったなぁ。

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2016年04月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

評価:☆4.5

祖父の訃報(のようなもの)が届き、わたしは祖父を探しに月に行くことを決心。人類の進化が車窓に流れる蒸気機関車に乗った、わたしが着いた旅の終着駅は夢?それとも……。ついに、かんけつです!!??


とまぁそんなこんなで人類は衰退しましたも最終巻。
あらすじは上に書いた通り。

妖精さんとの楽しいやり取りは相変わらず、いつの間にかわたしちゃんがゴ○ゴ13になってたりと笑いもありw
ですがそこは最終巻だけあって真面目な内容多め。

おじいさんを助けようと必死になるわたしちゃんの姿には熱くなった。

結局人間=妖精さんで妖精さん(の不思議な力)=心の力(何かを変えたいと願う力)ってことなのかな?その辺の解釈が難しかった。
多分細かいところで読み落としてる部分もあるだろうから考察とかも見てみるつもり。

わたしちゃんと助手さんのカップリングを推してくれたのはポイント高いですw
まだ短編集は出るみたいですが本編の方は完結ということで、田中ロミオさんひとまずお疲れ様でした。

「いいや。おまえはもう、立派な調停官だ」

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2015年09月15日

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