あらすじ
毒矢を受け、身体の自由がきかなくなったあずみは、一度は左近にら致されるものの、なんとか逃げ出すことに成功する。しかし、まだ身体は思うように動かない。「この状態でまた追手に見つかったら……」。と、そこに現れたのは、味方である俊次郎であった。俊次郎は、あずみを竹薮の中の小屋に運び、介抱する。そして、解毒の薬草を探しに行こうとする俊次郎に、あずみは「薬草より……俊次郎どのに、ずっと、そばにいてほしい、です…」と告げる。追われる恐怖から逃れ、束の間の安息の時を過ごすあずみ。しかし、そのあずみを執ように狙う左近の影が、すぐそばに迫っていた……
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Posted by ブクログ
連載期間14年にも及んだ小山先生の大作。物語をどう終わらせるのかずっと気がかりだったけれども、第1部を終え、舞台を幕末に代えてしまったのに震えた。個人的には静音・忠音が出てくる雪国編あたりまでが何度も読み返したのでよく覚えている。登場してすぐ自爆した飛猿が、その後こんなに主要人物になるとは思わなかった。
それにしても、小山先生の描く人物は、悪人と善人の顔の描きかたの違いが凄まじい(意識的にそうしている、と「お~い竜馬!」連載後の武田鉄矢との対談で言っていた)。