あらすじ
『Blessing software』の原画担当・澤村英梨々とシナリオ担当・霞ヶ丘詩羽。宿命の好敵手である二人の出会いと、そして"あの事件"の裏側が今描かれる! ――そう、これは、倫也の知らない物語。
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「ラブコメが好き! でも、よくある展開じゃ物足りない…」とお悩みの皆様に読んでほしい一冊です。
本作は、名手・丸戸史明が手がける“ヒロイン育成”ラブコメ。
王道を踏襲しつつも、その枠に収まらない新しさが詰まっています。
物語の始まりは、まさにラブコメの定番。桜の舞い散る通学路で運命の出会い——のはずが、相手は全く印象に残らない“冴えない”クラスメート。 しかし、主人公は決意します。「ならば、俺がお前をメインヒロインにしてやる!」と。ここから始まるのは、単なる恋愛物語ではなく、“ヒロインをプロデュースする”という斬新な視点のラブコメです。
特におすすめしたいのは、丸戸節とも称される、女性キャラクターの心理描写の巧みさ。ツンデレ、幼なじみ、クール系…個性豊かなヒロインたちが、それぞれの魅力を存分に発揮しながらも、どこかリアルな感情を持ち合わせているのが本作の魅力。会話のテンポも心地よく、時に軽妙、時に切なく、読者を引き込んで離しません。
また、文章が柔らかくて読みやすいため、読書初心者にもぴったり。
ラブコメの新境地を開拓した本作、ぜひ手に取ってみてください!
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Posted by ブクログ
すごい苦しい話だったけど、面白かった。
好きで始めた同人が人気になるにつれて、商業展開やメディアミックスで色んな大人たちと関わらないといけなくなって、いつしか自分の好きからすごく遠いものになってしまう。
クリエイターとしての優秀さは、人としての素晴らしさとは相容れないものであり、それが高坂茜なんだなと思いました。最初はすごく嫌悪感あったけど、過去話を聞くと今のようになってしまったのも頷けます。
絵でも小説でも人から評価されない限り全くお金にならない職業と言うのは、最後まで自分との戦いですごく残酷だと思いました。
次巻はちょっと甘めの展開に期待です。少し心がね。
Posted by ブクログ
評価:☆5
さて第二部の始まり!の前に挟まれた番外編。
前半は英梨々と詩羽先輩との出会いのエピソード。
倫也が欲しいのは語り合える仲間だけ、と詩羽先輩を追い詰めるも最後はボロが出る辺りが英梨々らしいw
二人ともお互いに倫也とどういう関係なのか気になって仕方がないのが何だか微笑ましい。
お互いにクリエイターとして認め合ってるんだから素直になればいいのに、口論になっちゃうのもこの二人らしいというか。
後半は本編7巻の裏側、英梨々と詩羽先輩があの決断をするまでが描かれています。
クリエイターとして認め合ってる二人の関係が色濃く出てて凄く良かった。いつもはいがみ合ってる二人の友情はクるものがある。
そして何と言ってもラストの3連挿絵の素晴らしさ!
こんなの泣くよ…深崎さん、GJ過ぎます。
謎多き人物だった紅坂朱音の人物像や目的などがようやく明かされたのもポイント。
ヤバそうな人ではあるけども、二人ならきっと潰されずにやっていけるでしょう。
第二部も楽しみ!
「紅坂朱音は一つだけ見逃した……あんたの才能を、あんたの努力を、あんたの諦めの悪さをっ!」
「確かにあなたが悪いけど……でも、私だけはあなたの味方でいてあげるから」