あらすじ
桜舞い散る通学路で運命の出会いをした……ハズの俺。だが、相手はキャラが全く立っていないクラスメートだった!? 「ならば、俺がお前をメインヒロインにしてやる!」丸戸史明のヒロイン育成ラブコメ、開幕!
...続きを読む
「ラブコメが好き! でも、よくある展開じゃ物足りない…」とお悩みの皆様に読んでほしい一冊です。
本作は、名手・丸戸史明が手がける“ヒロイン育成”ラブコメ。
王道を踏襲しつつも、その枠に収まらない新しさが詰まっています。
物語の始まりは、まさにラブコメの定番。桜の舞い散る通学路で運命の出会い——のはずが、相手は全く印象に残らない“冴えない”クラスメート。 しかし、主人公は決意します。「ならば、俺がお前をメインヒロインにしてやる!」と。ここから始まるのは、単なる恋愛物語ではなく、“ヒロインをプロデュースする”という斬新な視点のラブコメです。
特におすすめしたいのは、丸戸節とも称される、女性キャラクターの心理描写の巧みさ。ツンデレ、幼なじみ、クール系…個性豊かなヒロインたちが、それぞれの魅力を存分に発揮しながらも、どこかリアルな感情を持ち合わせているのが本作の魅力。会話のテンポも心地よく、時に軽妙、時に切なく、読者を引き込んで離しません。
また、文章が柔らかくて読みやすいため、読書初心者にもぴったり。
ラブコメの新境地を開拓した本作、ぜひ手に取ってみてください!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
匿名
ある憶測が浮かびました。
伊織の倫也と朱音が似ていると言う台詞、その後の朱音の態度をイメージすると、もしかして二人には中学時代に挨拶したより前に接点があるのかなと思ってしまいましたね。
一番最初に思いついたのは、安芸倫也と紅坂朱音(高坂茜)は遠くない血縁関係、次に浮かんだのは海外に行った叔母さんの知り合いとか・・・・勿論、倫也は知らないか忘れていると言う状態で・・・
Posted by ブクログ
創作が遅々として進まない事と、
その創作へ指名した2人の制作陣との不和、そして
加藤恵=冴えないヒロインとの、安定感があり楽しげな日々への違和感。
それらのカタルシスを一気に埋める終盤の一章がすごい。
創作活動というのは理想と現実の乖離こそがエネルギー、というオチで。
謎の安定感がある加藤恵に一片の意外性があり。
この物語は今後も読み続けるに値するラブコメだと思いました。
Posted by ブクログ
元々がエロゲライターであるせいなのか、癖が所々に滲み出ていた上にネタそっち系中心なので、ラノベに偏っている人は読みづらいんじゃないかと思いながら読んだ序盤でしたが、流石丸戸史明先生でした。
昨今のラノベにありがちなサービスシーンはないですが、丸戸文明先生の文章力×深崎暮人先生のイラストでも十分にキャラが立っていました。
中盤以降はいつも通りその文章力に魅入られ、いつの間にか読み終わっているという……。
全体的に見ればまだまだプロローグが終わった所なのでしょうが、次巻が出てほしいようなそうじゃないような……微妙な気分です。
Posted by ブクログ
とてつもないおっさん向けラノベである。
1990年代からギャルゲーに耽溺していた人間なら、
というより、それしか想定してなさそうな作品。
通常、ギャルゲーのヒロインにとって主人公はオンリーワンである。
たとえば、本作の表紙を飾る女子にとっては、
主人公は唯一の幼馴染であり、唯一本性を知られている人間であり、
ほかの男とは明らかな区別を行っている。
これは重要なポイントだ。
ほかの男と並列に置かれたら承認欲求が満たせないからだ。
でも本作のヒロインはそんなこと気にしない。
主人公のことをまったく意識しない。
主人公にとの出会いを印象付ける思い出の品を平然と処分してのけるし、
主人公の自室で徹ゲーしても平然としている。
本作では、そういう「ヒロイン性」を欠いた「冴えない彼女」を描いている。
ユニークで面白い試みだとは思う。
ただ、大変残念ながら、本作には構造的な問題があるような気がしている。
そういう冴えない彼女が攻略され主人公に執着するとなると
ユニークさが失われてしまうのではないかと思う。
実際のところ、ラスト付近の彼女が自主的に行動している箇所は違和感をぬぐえないし、
主人公の妄想する「理想のリアクション」やシナリオ担当の「演技指導」は
「いやでも、ヒロイン当人はそういうキャラちゃうやん?」と言いたくなる。
かといってヒロインが変化しないとなるとそれではストーリーが成り立たないとも思う。
このキャラクターを維持したままストーリーを展開するのであれば大いに期待したいと思うが、
個人的には暗雲立ち込めてる印象。
2巻で音楽担当、3巻でプログラマーとかが出てきて普通のおたくサークルものになるという
暗い未来が見えないこともない。
Posted by ブクログ
評価:☆4
メインヒロイン育成コメディ第一弾。
これといった特徴もない、冴えない女の子である加藤恵を(同人ギャルゲーのモチーフにして)一流のヒロインに育てよう!という一風変わったストーリー設定。
ですが中身はそこまで奇抜というわけではなく、オタク全開な主人公と、金髪ツンデレの英梨々、毒舌Sキャラな霞ヶ丘先輩辺りはテンプレな感じ。主人公の突き抜けっぷりは面白いけどねw
加藤のキャラはまだ掴みきれなくて、そこがいい味出してるかなって思います。
あれですよね、親しくなりすぎて恋愛対象にはならないみたいな感じ。
フラグは立てるけど無自覚に瞬時に折っていく加藤さんマジぱねえっすww
あれは攻略難易度高そうだw
丸戸さんが書いてるということで読んでみたんだけど、テンポのいい掛け合いは健在なのでそれだけでも楽しめます。というか1巻時点ではそれを楽しむ感じかなw
あんまりギャルゲーには詳しくないから、ところどころネタが分からなかったのは残念。
あれは分かる人ならもっとニヤリとできるんだろうなw
Posted by ブクログ
いい感じにユルい雰囲気で進行していく三角関係、ならぬ四角関係のラブコメ作品。
ギャルゲーみたいな運命の出会いだと思っていたら相手は「普通すぎる」ことが特徴の影の薄いクラスメイト。それじゃ悔しいので彼女をメインヒロインのモデルとしてゲームを作ろう!というあらすじからも伺えるようにメタネタ、業界ネタが豊富。
これだけだと荒唐無稽な印象だけれど、所々で説得力を持たせるネタを入れてくるので「無いけどありそう」という上手いバランスを出している。
特にオタクのことはよく分析してるなという印象を受けた。
もっと長い話の導入部といったところなのでこの巻だけでは中々評価しづらいけれど、キャラクターは非常に立っている。
加藤さんは「普通に」魅力的なヒロインだと思うのでした。