あらすじ
「このクラスに魔法使いがいる」なぞのメモに、寄宿学校は大さわぎ。魔法は厳しく禁じられていて、魔法使いは見つかりしだい火あぶりになるからだ。だれが魔法使いなのか?メモを書いたのは?「おまえが魔法使いだろう」と真っ先に疑われたのは、仲間はずれの男の子チャールズと、有名な大魔女の血をひいている女の子ナンだった。続いて、校内で魔法としか思えない事件が次々に起こりはじめた。音楽の時間に鳥の歌を歌えば、ものすごい数の鳥が飛びまわる。夜中に学校じゅうの靴が集まり、講堂にどさどさふりそそぐ…。やがて副校長の息子で嫌われ者のブライアンが、「魔法使いにさらわれる」と書き残して失踪し、さわぎはますますエスカレート。追いつめられたナンと仲間たちは、古くから伝わる助けを呼ぶという呪文を、唱えてみることにした。「クレストマンシー!」すると現れたのは…?「魔法のファンタジーを描かせたら第一人者」「ファンタジーの女王」と評価の高い、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの代表連作「大魔法使いクレストマンシー」の一作です。小学校中・高学年から。
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Posted by ブクログ
大魔法使いクレストマンシーシリーズの一応3作目。
このシリーズをこの本で4冊読み、私達の世界の言葉でいうパラレルワールドでの出来事という世界観にもだいぶ慣れてきました。とはいえ、前半のゆっくりなペースから、後半の怒涛の展開、というパターンは、他の作品と共通していて、途中から惹きこまれて読んでしまいました。他のことが出来なくなる罠のような作品です(笑)。
前半、惹きこまれ方がゆっくりなペースなのは、舞台となるパラレルワールドがどういう設定なのか、読み進めていくうちに分かってくるという描かれ方のせいかもしれません。今回、召喚され…いや、呼び出されたクレストマンシー自身が、どういう世界かを生徒たちから情報を集めて掴んでいくのを読み、まさに読者も同じことをしているなと感じました。いやいや、クレストマンシーも大変ですね(笑)。
シリーズの他の作品も読むと、この作品に登場するクレストマンシーが誰で(クレストマンシーは役職名なので)、どういう人物かがわかってきます。そういう意味では、1作だけしか読まないのは勿体無いです。あの、「何を考えているかわからない目つき」とか伏線がありまくり(笑)。
ナンやチャールズ達のいる元の世界が灰色なイメージなのに比べ、ラストの世界が虹色な感じで、「魔女と暮らせば」や「クリストファーの魔法の旅」みたいに嫌な人物もそれほど出て来ず、読後感がなかなか良かったです。子供達の中に意地悪な子も出てきますが、そこは成長途中の子供達ですしね。
1つの作品も、後半に掛けて惹きこまれますが、シリーズとしても、何冊も読んでいくうちに「もっと次の作品を読みたい」と思うシリーズです。