あらすじ
気が付くと家に置かれていた一冊の本。そこに書かれていた『日本語』に、アーシアは前世の記憶を取り戻した。この世界は、王妃と自分の夫の『運命の恋』を描いた物語。このままだと自分はモブな悪役として雑に処刑されてしまう。夫の隠れ蓑として結婚させられただけでなく処刑なんて絶対に嫌！そう思ったアーシアはこっそり作家として身を立て、家を脱出することに。すると前世で読んだ物語では、もうじき死ぬ運命の幼い王子が自分のファンに!? それ以外にも彼女を応援する人たちが沢山現れて――。家に置かれた『本』、前世の『物語』、前世と今世が絡み合い、思わぬ真実へと向かう最高にスッキリする逆襲劇、ここに開幕！ ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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まるでミステリーを読むような
物語という言葉が多いので、ややこしく感じる方もいらっしゃるかなと思います。でも面白かった。誰がどのような立場で物語を動かしているのか。すごくワクワクしながら読みました。一冊で完結しているのも魅力です。
謎解きが面白かった
題名はテンプレ転生もの？ざまあ？のように思いがちですが、中身は謎解きがガッツリ入っていて、読み応えがありました。
あまり書くとネタバレになってしまうので書きませんが、誰がストーリーを知っていて、誰が知らないのか、どこまで誰が知っているのか？推理しながら読むのが面白いです。
そう、物語をじっくり読むところにこの作品の面白さはあります。
良い意味で、題名には裏切られます
初めての設定でした。最初はよくある「ざまぁ展開」を予測して読んでいたのですが、途中からびっくりの展開。こんなお話初めてで最後まで楽しかったです。前世の記憶を持つ人物の登場は珍しくないけどこれは予測不可能！
願わくはヒロイン・アーシアの恋愛模様があると良かったかなー。
でも面白かったです！
匿名
ミステリー仕立てで読み応えあり
不遇夫人の単純な復讐劇で留まらず
ミステリー仕立てでなかなか読み応えがあります。
ことの起こりから怪しげです。
正体不明の何者かより、破滅回避の助言を日本語で書き込まれた医学書がヒロインに送られます。
この本を見た時、ヒロインは日本人としての前世の記憶を取り戻すのですが
自身が小説世界の悪女役であることに気づき
破滅回避から、復讐者に転じます。
着実に復讐の準備を進めますが
謎の人物からの助言は、医学者に込まれて
ヒロイン以外の手にも送られて、、、
物語は何故歪んだのか？
本当の物語は、正しい物語は何なのか？
匿名
一気読みして、このお話すきです！
また読み直そう。
すごくスッキリしたんですが、
その後も読みたいです。
再婚するのかどうなのか。
これからはみんな幸せになってください。
重厚なストーリー
断罪される側が、なぜ不正を働くに至ったか丁寧に示されており、すばらしいです。
さらに、不正に対する過ちに、断罪される側が向き合うところまで丁寧に書かれていて印象に残りました。
最初はまっとうに行動し、よりよく生きていたのに、いつのまにか、手段を間違え不正を犯してしまった。
初心を忘れずにいたいものです。
ミステリー物です。
サクサクっと復讐が進みますがそれだけでは終わりません。誰が味方で誰が敵か、企みとは何か、誰が企んでいるのか、それに前世(日本)今世(小説)が絡んで複雑になっていきます。
各登場人物が何を企み、何を目指しているのか、それを解き明かすのがヒロインと騎士団長です。
さぁヒロインの前世の職業は何でしょう⁉️ 面白いです。
これは単なる不倫されたヒロインが離婚を企て夫と不倫相手を断罪するお話ではありません。
とても複雑です。そしてなぞはすべて解決だけど切なくなるお話でした。
全ての伏線が１冊で回収されました。是非読んでほしい。
楽しかった～
不倫され、相手を殺そうとして断罪されるという妻。
廃嫡された王妃を冷遇した罪の連座で処刑されてしまう王家騎士団長。
それぞれのもとに届いた差出人不明のメッセージは誰が、何のために送ったのか？そのメッセージで前世を思い出し、このおかしな物語と自らの運命を正す為に行動を起こす。
前世の記憶持ちが複数人いるというのは、時に今世での人達の人生が薄っぺらに見えたりするのですが、このお話はまさにミステリーで、今世での事件解決や展開に彼らの行動や記憶が大きく関わるのでとても面白かった。
メッセージの送り主の真意がわかる時、スッキリします。
題名でちょっとしくじってる
これは、タイトルを見ると「ざまぁ系か！」と期待しちゃう人が多いだろうと思うのですが、正直ざまぁは二の次です。
カテゴリを勝手に作って表現するなら「転生ミステリ系」です。
推理させられるストーリーが苦手な人だとちょっと読み疲れるかもです。あと、恋愛要素がほぼないです。
すみません、説明がネガティブっぽくなってしまいましたが、この作品の良さは登場するキャラ１人１人が丁寧に描かれているところです。そしてヒロインの逞しさが良い！
それから、ありきたりな転生設定にモヤりがちな人には、こういう転生に関する因縁もちゃんとストーリーに組み込まれている作品はストレスが少なくて良いのでは、と思いました。
個人的好みとしては、あとちょっとだけラノベらしい糖度（恋愛とか萌えとかの要素）が欲しかったところですが、ストーリーは秀逸です！
みんなのための物語
とても残酷で、とてもやさしいお話でした。
不倫をする夫とその不倫相手への断罪、
だけではなかった、、、
スカッとするざまぁだ！と思えば多くの場合ぼやかす描写まできっちり入っているから単純にざまぁとは言えなかったり
恋愛要素は少ない（匂わせてる程度）ということは謎解きメインか！？と思えば本質はそこじゃなかったり
いい意味で、裏切られました。
わたしはラストのシーンがとても好きです。
作者さんが届けたい想いが詰まった、素敵な作品でした。
愛を信じられない王妃。
そして、前世で、自分が改竄してしまった物語の中で生きている。
誰が悪い訳でもないのかもしれない。
皆んなが、少しずつ、すれ違っていったのかも。
でも、最後に、作者が伝えたかった事が伝わって、良かった。
