【感想・ネタバレ】書店ガール 3 託された一冊のレビュー

あらすじ

「私、亜紀さんみたいになりたい!」きらきらした目で新人バイトの愛奈に告げられ、困惑する亜紀。子育てに疲れ、不慣れな経済書担当として失敗を重ね、自信を失いかけていたからだ。一方、仙台の老舗書店のリニューアルを任された理子は、沢村店長との出会いを通し、被災地の現状を知る。そんな亜紀と理子が、気持ちを一つにした目標とは!? 書店を舞台としたお仕事エンタテインメント第三弾。文庫書き下ろし。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】
書店ガール第3巻。
吉祥寺店店長のみならず、関東エリア長も担うことになった理子と、2巻よりもより切実にワーキングママとして子育てと仕事の両立に奮闘する亜紀。理子は、被災地である仙台の老舗書店のリニューアル担当として現地の沢村店長と二人三脚で仕事を進める。そんな中で、沢村と共に、津波で亡くした元妻の母親が住む仮設住宅での未来に向けての活動を知る。一方の亜紀は、旦那が転職して以前の職場よりもホワイトになったことで二人三脚で育児を進める。そんな中で、保育園に預ける息子の麻疹騒動などで現場第一線で仕事をすることに自信をなくし、亜紀らしさをどんどん失ってしまう。それぞれの道を進んでいた2人が、吉祥寺店で仕掛ける『震災3周年フェア』はさらにお互いの信頼を厚いものにし、お互い自身への自信を取り戻すきっかけとなる。

【感想】
理子と亜紀、それぞれの成長ぶりを考えると、いよいよくるところまできたなぁ、と感じる。
仕事では冷血にみえるほど完璧にこなしつつもプライベートでは足元がグラついていた理子と、自分だけのことしか見えていなかった自由奔放な亜紀が、それぞれの道を進んできたことで、ゲームでいう『良成長』を成し遂げた。

理子は相変わらず男運がなく孤軍奮闘しているも、理子を支える仲間たちや理子自身が素敵な大人にステップアップしており、逆に恋愛にうつつを抜かしてほしくないなぁとも思ってしまう。

亜紀は本当に強くなった。わたし自身が、理子よりも亜紀タイプで、目の前の恋愛やプライベートにのめり込んでしまう性格なので、家族ができて子どもの責任を背負ってどんどん強くなる姿は元気を貰える。
特に、専業主婦であるわたしからは、今の亜紀姿はとても眩しくて、本社のMDでも活躍する彼女が楽しみだ。

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2022年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回は東日本大地震がテーマ。当時を思い出すと就職試験先から大江戸線で最寄り駅まで帰ったっけ。もう13年前になるのか。
震災の5年後、石巻に行ったとき様子をみて呆然となった。
何もなかった、というのが感想。今は分からないけど、当時は復興はまだでテレビの情報と実際見るのと違うと感じた。
そんなセンシティブなテーマだったけど、過去ではなく未来を見ている。前向きになる話で良かった。
あと裏テーマとしてワーキングマザーの苦悩も等身大で良かった。働きたいけど、周りの人に負担をかける。どうするか。そんな悩みに一緒に考えられた気がする

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2024年03月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ときどき思うんだ。仕事辞めなかったらどうだったかなって。」亜紀の従妹の舞の言葉です。ふと、目頭が熱くなってしまいました。後悔はしていない、でも満足もしていない。子供を持った母親は、”この一言”で、慰めるしかないのだろうか、と。

本当は、優秀な人が追い詰められないような、多様な働き方が出来るとよかった。保育園も発熱した幼児を預かってくれる環境になってればよかった。子育てと仕事が、女性だけの負担にならない社会になっていればよかった。
亜紀は語る。すぐには社会は変えられないけど、いつかそれを実現させるために、動いてみたいと。
ずっと、ずっと、ずっと、応援してゆきたい。そして、出来ることがあれば、声をあげてゆきたい。

東日本大震災から、3年目。復興支援フェアを東京で開催する。被災地には被災地なりの、東京では東京なりの復興支援の方法があるハズ。亜紀さんではないけど、すぐには社会は変えられないけど、と、心を強く持ってみたいと思う。

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2021年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

心のこもった最後の挨拶も良かったが、どんな状況下にも前に進む事しかしないあきらしさが戻ってきたのも良かった。さらには二世も置き土産に。

震災、マーキングママを題材にした本作だが、フェアの売場の説明に実際の出版物も登場する事で、読み手側としても、震災を風化させる事がないよう、今一度関連する著作を読んでみようと思える内容となっていました。

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2021年09月07日

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