あらすじ
「深夜ひとり、ベッドの上、キミの声だけが救いだった。もう一度キミと話したい。言いたいことがあるんだ」。
高校2年生の山吹有栖は、「アポロ」という名の、顔も本名も知らないラジオ配信者の少女を探していた。だがある日、有栖は進学先の高校の放送部にアポロの手がかりを得る。そこにいたのは「声に関わる仕事に就く」夢を描く美少女が…4人!!
人気Vtuberとしての大きな一歩、オリジナル楽曲の制作に奮闘するイコのために六花は協力を決める。学内が文化祭の準備に盛り上がる頃、クラスの出し物準備に活躍する山吹の姿に恋心を寄せる女子が出現!? 一方、放送部の出し物は朗読劇に決定、ヒロイン役には山吹とのキスシーンがあると知り驚く4人だったが、山吹の女子人気を知り、うかうかしてられないとの意識からか思わぬ争奪戦に発展。果たして、ヒロイン役に選ばれたのは?
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Posted by ブクログ
「寧々が隠し事してる! ⇛ 情報収集 ⇛ これは妊娠の兆候!?」 って凄いスピード感な勘違い…
てか、想い人から「子供を授かってるとは思わなかった」って下手すればトラウマものの失言なのでは…?
文化祭に向けて浮足立つ校内。それは楽しいイベントに向けてのものである筈なのだけど、男女が仲睦まじく過ごす共学校だからこそ色恋沙汰も人の口に上る
それは放送部も同類では有るのだけど、この巻では珍しく外側からの視線が描かれていたね
前巻にて山吹目当ての相内が登場したように、山吹って言動がアレなだけでお得物件である事は間違いない。ただ、山吹がハイレベルな女子が集う放送部で活動しているから声を掛け難い環境に居ただけで
その意味では「もしもの話」で揺さぶりを掛けてきた女子の存在は色々な意味でイコ達を慌てさせるものとなるね
そんな折に山吹の仮想恋人になれる好機が巡ってきたなら余計に彼女らは浮足立ってしまう訳だ
というか、放送部としてシェイクスピアの朗読劇をするなんて唐突にらしい活動を始めるじゃない。おまけに劇の内容はこれから山吹との距離を詰めようとするならば、山吹に恋愛の練習をさせようとするならば必須の工程と言えるからこそ、誰も彼もがロザリンド役を志願して
なのに山吹が選んだのは志願しなかったしのぶであるのは面白いね。他の三人が恋愛を意識して配役を得ようとしていたのに、山吹は恋愛とは全く別の基準を意識して配役を決めたわけだ
けれど、しのぶは正解が判らずにロザリンドとして振る舞えない。表層的にこの「正解」は演技を指してのものだけど、役に志願できなかったシーンに表れるように、しのぶは恋愛に関しても正解を見出だせないでいる
だとしたら、山吹の模倣をする事で仮初にも演技を上達させる流れは彼女にどのような影響を生じさせるものとなるのかな?
ロザリンド役はしのぶが射止めた。けれど、それ以外にも山吹とお近づきになる方法はある筈で
文化祭本番にてその傾向は強まるね。六花もイコも山吹に頑張って接近する。その様は可愛らしいね
……反面、山吹は寧々の父親とお近付きに成っていたのは多分笑って良いシーン
ただ、それによって寧々の閉塞した現状を打開する道が開かれたのだから良しとすべきなのだろうけど
でも、あれって寧々の父が勘繰ったように寧々と特別な間柄の男子でなければしない行為だよなぁなんて思ったり
こちらはこちらで山吹と接近してしまったと言えるね
だから、いつだって出遅れる彼女が自分の恋を変える為に踏み込んだのは当然の事かも知れず
山吹と誰かがキスしたらしき文化祭イベント。放送部員が互いに恋愛感情を認識しつつ有る状況、そろそろ決定的な何かが起こってしまいそうな気がするよ