あらすじ
「忌ま忌ましい」燃えさかる炎を前に繭墨あざかは囁いた。麗泉女学園生徒の自殺に端を発した、奇怪な紅い花にまつわる一連の事件。その裏に見えるのは、異界へ置いてきたはずの繭墨あさとの影だった。そして学園で出会った、猫の仮面に黒いマントを纏った少女、神宮ゆうり。少女は芝居じみた仕種と、あさととよく似た歪んだ笑みで僕たちに告げる。「--猫は狐の使者だ」と……。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第5弾!
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Posted by ブクログ
なんという不快さ。エンディングで見せた小田桐の行動にはマジで言葉が出なかった。まあほとんど予想どおりの行動なんだが実際にやられるとなんとも言えない気分。
それまではよかったんだよ。匂ってくるような屍肉溢れる風景描写とか。ばっくり裂けた手首から噴き出る血も涼しげだし。彼女の母親の腹から顔を出す人形の顔もいい表情してそうで・・・。
ほんと、狐の気持ちがよくわかった。早く(俺を)殺せっ、殺してくれって、小田桐の野郎に叫びたくなった。何様なんだこいつはっ。偽善ならまだマシなんだがそうじゃないところが不快すぎる。
とまあ、いい感じの空気を作りつつシリーズは続いております。一応狐の話は今回で終わりだそうで、なんとか頑張ってまた新しい強力なキャラを登場させて欲しいね。そうじゃないと、次回インターバルという作品の次くらいで終わってしまいそう。こういう作品がなくなってしまうのは寂しい。
Posted by ブクログ
狐の使者を名乗る猫の事件。狐と比べるとお粗末な事件であっさり終わってしまった印象です。
憎かろうが恐ろしかろうが意図して人は殺せないという辺りに、小田桐さんの人の良さと甘さが詰まっていると思います。