あらすじ
昭和最後の大名人・有楽亭八雲(ゆうらくてい・やくも)が弟子の与太郎(よたろう)に語って聞かせる、亡き友・助六(すけろく)との約束の噺とは。貧乏どん底二人暮らしの菊比古(きくひこ/後の八雲)と助六。遊び暮らしてるのに冴えた芸をみせる売れっ子の助六に菊比古の焦りは募る。ところがそんな菊比古にも、芸の目が開く時やって来る。そしてついに二ツ目から真打へ。上り調子の芸とは裏腹に菊比古と助六の関係は変わっていく。また菊比古とみよ吉(みよきち)の間にも!?
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
読み応えがある
1ページごとに内容がずっしりしているので読み応えがあります。感情の揺れ動きが繊細に伝わってくるのでグッと心にきます。アニメやドラマもあるので観たいなと思いました。
過去の話
菊さんは本当に落語が好きなんですね。助六もみよ吉さんとも本当は仲良くやりたいはずなのに、独りになって追い詰めてしまわないか不安です。
この話を聞かされている小夏の反応が気になりますね。
るな
芸人たちの貧乏な青春。菊さんが大切にしていたものたち。八雲の名前をめぐってこんなことがあったのか~と。1巻の現代の八雲師匠の立派な芸をみると染みる。
Posted by ブクログ
第3巻。
八雲(菊比古)と助六の回想・青年期中盤部。落語における助六の人気に、菊は焦りを感じる。自信をなくしていた菊を支えたのは芸者・みよ吉。彼女に背中を押されながらも、ある演目をきっかけに菊は頭角を現し、”自分のやりたい落語”を掴みはじめる。
自分の落語を目指せば目指すほど、少しづつすれ違いを見せる菊と助六。芸を極めるためにみよ吉から離れようとする菊、そんな彼を真っ向から皮肉るみよ吉。皆素直でなくて、読んでいて切なくなる。けれど、この回想自体が1編の落語を聞いているようで、目が離せません。
次の巻で回想は一段落するとか。忘れかけていた主人公・与太郎の登場にも期待’(笑)