主のセクハラが原因で務めていた屋敷を理不尽に追放されたメイドのルシルが再就職先として見つけたのは遠く離れた街の魔法使いの家。
新しい雇用主であるフィリスは、口数が少なく不愛想ながらもその見た目とは違い悪い人ではなさそうで…。
フィリスからの要望は「余計なことをしないように」ということだけ。
そんな彼に対し「野生動物と距離を測っているかのよう」と妙なポジティブシンキングを発動するルシルに思わずくすっとしてしまいます。
原作は「小説家になろう」の人気小説。
虐げられ令嬢系作品が好きな方におすすめの作品です。
魔法使いがいる世界の物語ですが、ルシルが作中で言っていたように魔法は身近なものではなさそう。
そのため魔法バトルなどの派手さはなく、どちらかと言うと庭で植物を育てたり丁寧な家仕事が描かれる物語です。
そんな素朴な物語ではありますが、この物語の醍醐味はフィリスとルシルの関係性がゆっくりと変化していく様と、フィリスのイケオジっぷりです!!
フィリスの私生活は謎に満ちており、住み込みの家政婦として雇ったルシルに対し「余計なことをしない」と伝えるくらい。ルシルはそんな彼に対して不平不満を抱かず、自分を押し付けることなく必要なことを適度な距離をとって行うのです。彼女の有能さは見ていて爽快です。
また、最初は偏屈感を感じさせるフィリスですが、ルシルとの会話に頷きを返したりメイドであるルシルに飲み物を作ってくれたり、不愛想ながらもふと見せる表情や優しさにハートをわしづかみにされました。
今まで不遇だったルシルには幸せになって欲しいですが、前の雇い主であるニゼアの追手も気になるところ。
彼女が幸せになるために、フィリスがどのように動くのか…!?
先が気になります!
感情タグBEST3
魔法使いは動物とおしゃべりできるの羨ましす、てなる懐かれっぷり。
マカロンの姐御は只者じゃなかった。おねだり上手すぎ。
イーダさんとは和解したな。まだ若い()から柔軟なんだろな。
フィリス先生とルチルの手探りでちょっとずつ距離が狭まってく感よきよき。
相変わらず単行本カバー裏のグリグラ風チベスナとリッスが味があってグッとくる。
良ッッッッ
先生がルシルに対して見せる感情が少しずつ増えてきたようにも見えてとてもニヤニヤしてしまいました!今回は魔法使いvs人間みたいな構図でしたが、これからまた魔法使いも増えてくるのかな…?イーダはまた出てきて欲しいです。最後に先生がルシルへの信頼を言葉にしていてとっても良かったです。
己を省みる
誰のものにもならないマカロンさん、気高い!かっこ良かった。
そして人間に戻ったルシルちゃんもかっこ良かった!
ルシルちゃんの言葉は正にその通りだと思う。
何だかんだ無意識にでも過干渉になりがちな人はちらほらいる。私もそういう時があったし、これからもしないとも言い切れない…。けど、その人を否定したくないから肝に銘じようと思った。ありがとう、ルシルちゃん。
かくかくにゃんにゃん
なんか、手放しで綺麗な絵とかじゃないのに、人物にも動物にも味があるっていうか。かわいいって思ったり、気高いって思ったり。
先生がルシルを猫から人間に戻してくれた時のルシルの怒涛の喋りが好き。その後の先生の心配の仕方も。
そして何と言っても、あまり語らない先生の、含蓄のあるお言葉の数々。ステキです。
先生の表情
先生の表情が出るようになったというかふって笑うことが増えたのにいちいち小さく悲鳴あげそうでした。ルシルの自覚と、芯があって強いところも好き。また続きが楽しみです!
待ってましたー!
二人の関係がやや変化したような♡
「余計な事をしない」を貫いていたら、ルシルはあんな行動に出なかっただろうし、それを良しとする先生も。
続きが楽しみです。
猫好きとしては、なんとも羨ましい魔法だったな…
待ちに待った新刊です。
先生とルシルちゃんの関係性がとても穏やかで、読んでいてホコホコします。
ルシルちゃんの仕事や人間性を尊重してくれる先生とか、先生の代弁をしちゃうルシルちゃんとか、しっかりお互いを尊重して、関係性を大切にしているのが感じられて、たまりません!
ルシルちゃんと先生の関係がどうなっていくのか、楽しみで仕方ないです。
早く続きが読みたいです。