あらすじ
友だちが、神隠しにあった──晴香のもとに、助けを求める電話をかけてきたのは、晴香が以前、教育実習の際に担当となったクラスの児童・大森真人だった。それを聞いた八雲は調査のため一路長野へ向かう。一方、石井のもとには、護送車が事故を起こしたとの緊急連絡が入った。その車は、あの七瀬美雪を乗せていたというが……!? 2つの事件の舞台は、鬼が棲むという伝説が伝えられる信州鬼無里へ! 新展開のシリーズ第7弾。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
七瀬美雪が主役でいいんじゃないだろうか(笑)。このシリーズはもはやそこではないかという気がしてきた。生涯の敵というわかりやすい構図ではあるが、担う役割が尖りすぎて尖りすぎて。
中身としては、主人公の出自がほぼ明らかになった。それも全く自分と関係のない事件で。その引きはすごい。というツッコミはまぁおいといて、長野って恐ろしいところってならんかな。横溝正史の岡山的な。あくまで象徴の過ぎないはずの鬼を作り出してしまったというところにも横溝的なものを。違うとすれば、オカルトをどう捉えるかだろうか。
Posted by ブクログ
「同情を誘ってるつもりか? あなたは、誰に創られたのでもない。あなたは、あなただ。どんな環境であれ、道を選ぶのは、自分自身だ」
今回、両眼の赤い男の過去、あのようになってしまった原因とも言える出来事が明らかになり、彼に初めて人間味を感じた。彼の境遇には同情するが、だからといって人を殺したり、誑かしていい理由にはならない。そこが彼と八雲の違いだと思った。それから、七瀬美雪の両眼の赤い男に対する執着心がすごい。まさに愛と狂気は紙一重だ。ひょっとして、七瀬美雪が両眼の赤い男を殺したのでは?と思ってしまう。
Posted by ブクログ
シリーズものだしもうすぐ終わるし読んでるけど、だんだんなんだかなぁなかんじ。毎度毎度、みなさん迂闊すぎないかな。そして晴香ちゃんと後藤さんは鈍すぎないかな。ベタなキャラ関係は好きだけども。ストーリーの全てを知ってる作者さんが、登場人物にどれだけ気づかせるかどうやって気づかせるかって、ミステリーの大事な部分だなぁと思う。それがちぐはぐだと、ちょっとつかれる。内容は好きだった。いつもちょっともの悲しくて考えさせられる。
Posted by ブクログ
晴香が以前、教育実習の際に担当したクラスの児童・大森真人から、「友達が神隠しにあった」と連絡があった。
それを聞いた八雲は、調査のため真人の住む長野に向かう。
一方、石井刑事の元には、護送車が事故を起こし、乗っていた七瀬美雪が逃げ出したという一報が入る――
という話でした。
八雲が一つの山を乗り越えて、ちょっとやわらかくなってからの新生・八雲、第1弾。
今回は、気が付けば、八雲のルーツを辿る話でした。
最初の巻に比べれば、登場人物が見違えるくらいに変わっていて、人間の成長を感じる話になっています。
この展開になってしまったら、次に何が描かれるのか、ちょっと不思議に思っていますが、次の巻も楽しみにしています。