【感想・ネタバレ】さいごの戦い ナルニア国ものがたり7のレビュー

あらすじ

毛ザルのヨコシマはロバにライオンの皮をかぶせ、アスランといつわって悪事をはたらきます。とうとう、おそるべきタシの神があらわれ、チリアン王は、ジルやユースチスとともに、ナルニアの運命をかけた戦いへ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。

『ナルニア国物語』第7巻にして完結巻。
前巻、ナルニア国誕生からおそらく数千年後、ナルニア国の崩壊を描く。

反キリスト、偽預言者、最後の審判、永遠の楽園と、黙示録的なモチーフが頻出する。
また、ディゴリーの「うちがわは、そとがわより大きいものだ。」という言葉がひとつのキーワードになっているが、「わたしたちの世界でも、むかしあるかたがはいっていたうまやがありましたが、そこは全世界より大きかったのですよ。」というルーシィの返答もまた、キリスト教的な意味付けを示唆している。

これまでに登場した多くの人物が再度現れ、物語は大団円を迎えるが、ピーターたち人の子らに与えられた運命をどう捉えるかは難しい。全体がキリスト教的世界観で貫かれているため、これはハッピーエンドには違いないのだろうけど、手放しで祝福できない感覚も残る。
しかし全体を通して物語の構成にも描写にも読み応えがあり、ひとつの寓話として楽しく読み終えることができた。

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2020年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あさはかで愚かな動物たちの策略が元になって、ナルニアは崩れさっていきます。
 
 ナルニアを訪れた人たちが、(1人を除いて)全て終結し、終わりを見届け・・そして共に・・・第1巻で、雪の降る中現れた素敵なあの人や、第3巻で1人旅立ったあの人、ナルニアの素敵な住民たちのほとんどが登場します。
そして・・最後・・・・深すぎて、素晴らしすぎて何もいえません。

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2011年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 ナルニア国物語、全7巻の最後の一冊でした。カスピアン10世の子であるリリアン王の、ひ孫のひ孫にあたるチリアン王の治世が舞台です。ナルニアのしゃべる老いた毛猿、ヨコシマが愚鈍なロバ、トマドイに拾ったライオンの毛皮をかぶせ偽アスランを演じさせます。そのことでナルニアのしゃべる獣や小人達を支配し私腹を肥やし始めるのです。カロールメンともつながり、ナルニアがだんだん侵略され、最後には邪心であるタシまでも呼びだすことになってしまいます。
 危機の打開の為に、チリアン王と友である一角獣のたから石は闘いますが、最後には捕縛され万事窮すとなりました。そんな時幻の中から、救いの手が差し伸べられ、現代よりユースチスとジルがナルニアに呼ばれます。その後、ピーター、エドマンド、ルーシィ、ポリー、ディゴリーもナルニアに到着しどたばたやりながら、様々なピンチを乗り越え最後はナルニアに最後の審判が起こります。見えるものはガラガラと崩れ景色は移り変わり、アスランを中心としながら人も獣も光と闇に分けられます。光の世界に入っていった皆は、山々を越えて、湖も滝もざぶざぶ越えて、喜びの地に踊りました。昔懐かしの善きキャラクター達もそこにはいます。フォーンのタムナスさん、セントールの谷あらし、アナグマの松露とりに小人のトランプキン。沼人の泥足にがえもん、アーケン国のコル王とアラビスも、牡馬のブレー、雌馬のフイン、鉄拳王コーリンもいました。ナルニア建国に携わったポリーとディゴリーはイチゴならぬ天馬とも再会。そしてナルニアの英雄であるネズミの騎士、リーピチープももちろんいました。
 アダムとイブにあたる、フランク王とヘレン王妃が中央の木の王座に現れると、この暖かき地に永住することをアスランから約束されます。どきりとしたとき、アスランから衝撃の事実が告げられます。現実の世界では鉄道事故が起こり、皆が死んだということ。しかし現実と思っていた世界が、実は仮の世界であり、ナルニアの世界が真実であるということでした。

 ナルニア堂々の完結です。結論に納得いかない人もいると思いますが、純粋なクリスチャンとしてのルイス的な、当然の帰結とも言えます。やはり登場人物の心理描写が卓越しています。子供の読み物ながら、唸らせられる部分が多いです。是非最後まで映像化を望みます。現在4作目の制作中とのことなので、期待して待つこととします。

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2017年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ナルニア国ものがたり最終巻。
全体的に陰鬱な雰囲気が漂っています。

これまではどちらかというと派手な戦闘であるとか長い旅路が中心に描かれていましたが、今回はがらっと趣向を変えて見事な心理戦が描かれます。特に悪者側の奸計は見事。味方側はなすすべなくどんどん追いつめられていってしまいます。
その筋はこびは実に見事なのですが、最後の最後、話の締めくくりが「ちょっとそれはないだろう」というものだったので、本当は星5つ出したいところですがいっこ減らしました。

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2013年10月13日

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