天野郁夫のレビュー一覧

  • 帝国大学 近代日本のエリート育成装置

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    ★思ってたのと違う★設立の経緯を丁寧に追っているのだろうが、どうもアタマに入ってこない。旧制中学や高校との関係もきちんと書いてあるのだか理解ができない。いまの帝国大学の現在進行形の改革の背景を知りたかったのだが、もっと根本の話だった。

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    2017年09月11日
  • 帝国大学 近代日本のエリート育成装置

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    天野の文体は中公新書の体裁によく合う、と思うのは私だけだろうか。おそらく将来的に新書にすることを想定して執筆当時から連載されていたのだろうと思った。文章の雰囲気は固すぎずやわらかすぎずでとてもよみやすい。著者独特の「大学」を表現する単語としては、しばしば「装置」「施設設備」といったハード面に関する語を充ててくる。旧帝大は、まず学問をする「場」としての機能が強調されている印象を持った。戦後に帝国大学は廃止され今に至ってるが、昭和22年10月1日から廃止された。大日本帝国が亡くなってから2年間は帝大があったことがわかった。

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    2017年08月19日
  • 帝国大学 近代日本のエリート育成装置

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    正直、期待していたものとは違った。旧帝国大学それぞれの建学の歴史から現在に至るまでが書かれているのかと思って買ってしまったのである。ところが、実際は帝国大学という制度に関して、誕生から現在の大学制度に改変されるまでを述べた本だった。
    ただ、例えば漱石など明治の文豪の本を読んでも、実はいまいちよくわかってなかった旧制中学と大学の関係等についての説明が書かれていて、それは一応参考にはなった。しかし、これはひとえに私の理解力不足のせいなのだが、今の制度に引きずられてしまうため、昔の制度は複雑に見え、かつ、途中でいろいろと変更されているため、結局はどういう関係なのかいまいちすっきりはしなかったのだが…

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    2017年07月06日
  • 帝国大学 近代日本のエリート育成装置

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    開国後、他国との遅れを取り戻すべく、予算の乏しい中国策として高等教育に力を入れる。悲壮感さえ感じる努力であったようだ。他大学との差別化を図り、研究大学としての機能を現在も脈々と受け継いでいるようだ。2017.6.8

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    2017年06月08日
  • 大学の誕生〈下〉 大学への挑戦

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    上巻につづく下巻では,大正デモクラシーの進展と日本資本主義の発展をうけての高等教育需要に応えるべく,いよいよ私学の大学化,すなわち大学の誕生の瞬間を描く.

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    2014年08月05日
  • 大学の誕生〈上〉 帝国大学の時代

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    教育社会学の第一人者の手による,日本の高等教育の本格的な通史.上巻では帝国大学の誕生から講座制の導入,それらに対抗する私学の動きを追う.

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    2014年08月05日
  • 学歴の社会史

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    明治維新後、藩閥から学閥の時代へ!長州藩の先見の明は山口高等学校の設立に見られた。帝大へ自動的に入学できるナンバースクールと山口高!かつては士族が熱心に学問を学んだが、平民が明治期を通してどのように進学への情熱を高めていったのか。明治23,28,33年の学校別の平民比率の推移は興味深い。弁護士・医者が当時は尊敬を集めるわけではなく、平民比率が高かったことは今では想像もできない。医学部そして私立の法学部は平民比率が驚くほど高い。明治20年代に官立学校が長期間の教育を必要としたのは何よりも外国語教育のためであり、帝国大では欧米の最新の学問を学ぶため英語・ドイツ語の授業が稀ではなかった!実に皮肉なグ

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    2013年08月15日
  • 増補 試験の社会史

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    ネタバレ

    結構読み切るのがしんどかった本。

    (固有名詞&人物名の多い)史実の詳述に中ごろのページが割かれていて、
    そういう本を読むことから遠ざかっていた身には、
    要素要素を全体文脈の中で位置づけつつ読むような腕力が足りず・・・睡魔に誘われることがしばしば、だった。

    本の構成としては、考察(大文脈)を明示しているのは、
    1章 近代化と試験の時代 -2 一九世紀ヨーロッパの試験
    ~2章 試験と選抜の伝統 -2 私塾・試験・競争
    まで。

    ここで引用されるのが、
    デュルケームの『フランス教育思想史』だったりする。
    (苅谷先生の冬休みの集中ゼミで読んだ・・・多分大学在学中に読んだ中で一番分厚い&手に入りにく

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    2012年02月05日
  • 大学の誕生〈上〉 帝国大学の時代

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    通常の教科書ではほんの数行で済ませる過程を長編小説のように描いた大学制度のドラマ。
    大正7年に大学令が発布され、帝国大学以外の官公私立大学の設置が認められるまでが、上巻と下巻で書かれている。

    大日本帝国の財源が乏しい中、急速に高等教育制度を奇跡的に整備できたことが、臨場感を持って味わえる。

    最初はフランス・ドイツ・アメリカの大学のいいところ取りだったそうだ。

    わが社はたどっていくと当時でいう「低度大学」か。歴史は冷酷だな。


    日本型グランゼコールというネーミングがおもしろいと思う。
    グランゼコールはもちろんフランスの制度。

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    2019年01月16日