佐藤健太郎(ライター)のレビュー一覧

  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    とにかく面白かった。
    炭素から見た世界の歴史が面白かったです。
    私は理系だったけど、ベンゼン環が大嫌いでしたが、この本を読んで今更ですが好きになりました。
    私の周りで炭素合成を研究している方がいましたが、地道に研究している理由が分かったような気がします。

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    2025年08月24日
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    非常に面白かった
    有機物に着目してその組成のシンプルさから、それを求めて翻弄される人類が滑稽に思わせる。炭素が地上に存在する物質の0.08%しかなかったがために歴史は炭素争奪戦となってしまったという着眼点が新鮮でした。化学って人気ない学問やけど、私たちが狂ってきたもの大抵有機物って考えると身近に思えるのかも。個人的に世界史と化学史ざっとさらってからもう一回読みたい。

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    2025年01月27日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    ゼロリスクを求めて、無視できるようなリスクを過大評価したりしないようにすべき。過大でも過少でもなく、適度にリスクを評価すべきだが、それにはいろいろと知識やノウハウが要る。その入り口を語る。

    原発事故に関して放射線の簡単な情報が書いてある。実際この程度の知識もなく騒いでいる人が今もいる。

    新型コロナウイルスのときのあれこれにも適用できることが多い。

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    2024年07月27日
  • 世界史を変えた薬

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    佐藤 健太郎
    一九七〇年、兵庫県生まれ。東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。医薬品メーカーの研究職、東京大学大学院理学系研究科広報担当特任助教等を経て、現在はサイエンスライター。二〇一〇年、『医薬品クライシス』(新潮新書)で科学ジャーナリスト賞。二〇一一年、化学コミュニケーション賞。著書に『炭素文明論』(新潮選書)『医薬品クライシス』(新潮新書)『「ゼロリスク社会」の罠』(光文社)ほか多数。四七都道府県三二万kmを走破した国道マニアとしてしても知られ、『ふしぎな国道』(講談社現代新書)の著作もある。

    ペニシリン・・・「20世紀最大の発見」とも言われる「ペニシリン

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    2024年07月02日
  • 世界史を変えた薬

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    めちゃんこポップで知的な薬学の快著。
    短いながらも情報力が多くわかりやすい。
    まさに薬学入門として最適な一冊。

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    2024年03月04日
  • ふしぎな国道

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    筆者の本職はサイエンスライター。本書は筆者の趣味を一冊の本にしてしまった。鉄道マニアは数多くあれど、国道マニアというのは珍しい。同じマニア達の協力も得ながら書かれたタモリ倶楽部的な本。

    国道は高速道路と違い、道路法で定義が定められていながらもキッチリした規定はなく、そのため欠番があったり、標識の規格がいろいろだったり、「階段国道」や民家の間の人ひとりがようやく通れるような幅の国道、車が通れない山道など、マニアが「酷道」と呼んで親しんでいる変わった物が多数存在する。逆にフェリーの海上航路も「国道」認定されていたりと、距離も環境も様々。県道に至ってはその距離わずか7メートルというにわかに信じがた

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    2023年08月27日
  • 世界史を変えた薬

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    文句なく面白かった。内容はタイトルどおり、世界の歴史に影響を与えるほどのインパクトのある薬物についてである。「世界史」と「薬」という微妙に遠い二つのものの間をつなぐ物語を紡ぐには、それぞれについての正確で豊富な知識が必要であり、読む人にこじつけと誤解させないための明瞭な語り口も駆使しなければならない。筆者にはこれらが備わっており、平易な文章で次々と繰り出される話題に、読んでいて贅沢な気持ちになってくるほどである。
    新書は本当に玉石混交で、手持ちのトピックが少ないために読んでいて苦痛なほど内容を薄めて回り道させられることが(残念なことに)よくあるのだが、本書はその真逆である。全11章のうち最初の

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    2023年02月13日
  • 世界史を変えた薬

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    歴史的に有名な薬の誕生秘話などを含めた物語が面白かった。
    製薬研究者の卵として、薬を開発した人々のお話はこれから研究を勧める上での活力にもなった。特に満屋裕明博士が4つもエイズ治療薬を開発したお話は圧巻された。

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    2022年05月14日
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    とても大層な本題だが、中身はとても読みやすい。
    砂糖やカフェインなど身近な炭素化合物から、現代文明のエネルギーたる石油まで、性質や歴史を理解しやすく解説している。

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    2021年10月04日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    ネタバレ

    今などは、
    新型コロナウイルスが生活上のリスクでもっとも目立つものですが、
    ちょっと前までは原発事故による放射線のリスクについていろいろな意見や記事が
    生みだされたのは記憶に新しいところです。

    本書はそんないろいろなリスクに対して、
    どういった姿勢をとって生きていくのがベターなのかを、
    様々な例を解きほぐして説明しながら、
    示してくれる内容になっています。

    まず、
    こないだ読んだ『ソクラテスはネットの「無料」に抗議する』につづいて
    認知バイアスがでてきました。
    本書は2012年、『ソクラテス』は2013年に出版されています。
    認知バイアスは、この時期、
    気にかけられるべきとされたトピックの

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    2025年07月25日
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    教科書には載っていない逸話が多くとても楽しめた。また、作者の秀逸な表現がところどころに見られ、読んでいて終始飽きない良書だった。

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    2020年02月05日
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    文明の発展や人口の増加が炭素化合物の獲得の歴史とどう符合するのかを分かりやすく論じている。文系の人でもわかる内容。生活とはこれ程までも炭素が欠かせなかったのか、と、改めて考えさせられる。食べ物に始まり、薬品、アルコール、カフェイン、石油、照明装置、テレビに至るまで炭素が発展を支えてきた。なぜカフェインを摂取したくなるのか?世界地中で飲み続けられるものには共通してカフェインが入っているのか?(お茶、コーヒー、コーラ)、ランナーズハイ、麻薬などとの共通点は?エネルギーは使い続けるだけでいいのか? 世界を大枠で捉える上で重要な一冊。

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    2019年05月21日
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    炭素というたった一つの切り口から歴史・経済・ヒト・生命・テクノロジーと様々な方面に話を広げていく。単純に話が面白く文章が上手いうえに、説得力もある。こういう教養人に私はなりたい。

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    2018年12月16日
  • 世界史を変えた薬

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    これは、世紀の大発見と言われる様々な薬の発見や進歩を素人にも出来るだけ分かり易く世界史と併せて紹介した一冊です。ビタミンCから始まり、キニーネ、モルヒネ、麻酔薬、消毒薬、サルバルサン、サルファ剤、ペニシリン等々・・人類の歴史を変えた素晴らしい薬ばかりです。医療の未来を考える良いきっかけになる本だと思います。

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    2018年05月25日
  • 世界史を変えた薬

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    ここ数年で、一番読み応えがった。

    人類の最大の敵の1つである細菌に対して、
    作られた人類の武器である薬。

    それらのなかでも、歴史を変えたであろうという
    薬剤をピックアップした本書。

    漫画ワンピースでも紹介された壊血病へのビタミンC
    人類初の抗菌薬、サルファ剤
    奇跡のセレンディピティが起こした神の恩恵とも
    いえるペニシリン
    20世紀に出現した最悪のウイルスであるエイズの
    治療薬を生み出した日本人、満谷裕明さん

    人類文化史初期の治療では、動物の糞や血を薬にする事で
    汚れによる悪魔を追い出すという発想の汚物薬から、
    消毒という概念が理解できなかった中世医学。

    今では、信じられないような治療

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    2018年01月12日
  • 世界史を変えた薬

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    ネタバレ

    著者の本領発揮の作品。自分のフィールドの製薬については、ちらりと裏側をのぞかせるだけで、難しい話はほとんど出てこない。薬品の周辺のエピソードもしっかり載っていて読んで面白くためになる。
    理系というか化学畑に進学を考えている中高生にはぜひ読んでおいてもらいたい作品。

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    2017年01月08日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    密度が濃い。どの章も分かってはいるけれど、目から鱗のネタが豊富でと書き口も説得力があった。

    1章は社会心理学的な総説。
    2章は天然好き、化学由来嫌いを斬る。
    3章は中国餃子をネタにリスクの基本。
    4章は発がんの恐怖の罠
    5章は血液ドロドロ論の罠
    6章:ホメオパシー、7章:放射能との適切な付き合い方。ここが出色の書き口。

    ・リスクを下げる、あるいは一定に保つためには、それなりのエネルギーや労力をつぎ込む必要がある。(放っておくと増えていく)
    ・定性思考から定量思考へ
    ・半減期が長ければ長いほど怖いという誤解をしている人も多いのですが、半減期の短い放射性物質の方が、ある意味では危険が高い。

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    2016年08月07日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    面白かった!製薬で勤めはじめ、ひとつひとつの言葉の意味の後ろに何があるのかという、歴史的背景や創薬の難しいさなど、知りたいことが網羅されていた。研究職って尊い。製薬業界はおもしろい。ぜひ続編も書いてほしい。

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    2016年06月05日
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    古代ギリシャのデモクリトスが、アトムを考えた。すべてはアトムの組み合わせだ。ちょうどレゴブロックの1ピースを考えればよい。そして、死は、それらが散らばって、別のところで集合する。死後の世界なんてない。唯物論の始まり。 この本を読んで、 C炭素が、すべての生命の源。火葬 ちょうどCO2になって、別の植物に吸収され、そして動物に食われ、そして 誰かの体を構成する。また、その炭素原子は、散らばって‥生死は炭素の離散集合でしかない。では、こころとはなにか? デカルトの物心2元論だろうか。

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    2016年05月03日
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―

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    有機化合物を軸に人間の化学・生理学的欲求とそれに引きずられる歴史を鮮やかに描き出したとても面白い本。銃・病原菌・鉄を炭素を中心に、そして冗長にならないように簡潔に、でもサイドストーリーも忘れずにしたような充実した読後感。

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    2015年07月12日