梓崎優のレビュー一覧
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『叫びと祈り』が最高だったので、続けて買ってしまった。主人公のミサキがカンボジアでストリートチルドレンとなった経緯や、ストリートチルドレンの日常や周囲からの認識を、かなり細かく書かれていて胸が苦しくなる場面も結構あった。精緻に書かれたそれらの描写によって、事件の真相を知った時、読み手は異国の論理を受け入れることが可能になっている。構成が丁寧なので、事件が始まるまでのやや長い前フリを超えれば、もうノンストップで続きが読みたくて仕方なくなるのではないか。
殺意は避けられぬ衝動(叫び)であり、その殺意に対して理解を試みることが祈りなんだなと解釈していて、この『リバーサイド・チルドレン』でも主人公の心 -
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何かすっかりお馴染みとなった書き出し(^ ^;
「一応ミステリに分類したけど」(^ ^;
一冊通して、何とも「高貴な」印象を受けた。
テーマ、ストーリー、推理、人間模様、
そして文体や繊細な感性がにじみ出る表現。
すべてが「俗」を超え、神々しく光っている。
一応殺人事件が起きたりもするし、
「探偵役」による「謎解き」もきちんとある。
が、それは決して物語の主流ではない。
日本人には馴染みの薄い、海外の特殊な環境の中、
価値観やものの考え方がまったく違う人々との邂逅と齟齬
みたいなものが大きなテーマかと。
高貴な文体ながら、ハンマーで頭を殴られるような
インパクトの強い内容が次々と現れる -
Posted by ブクログ
世界をまたにかける語学堪能なジャーナリスト。まぁたいがい日本人でバリバリ外国語をしゃべるって時点でなんかイラッとしますね。何故なのか。やはり日本人なら日本人英語をしゃべるべきではないか、という謎の先入観があるからでしょうなぁ。まさに出る釘を打つという日本人の精神。
しかしこの出木杉君みたいな男の行くところ行くところ、事件が起きる!コナンや金田一ばりのトラブルメーカーなわけですね。というか死神です。こういういけすかないやつには酷い運命が待っている、という神様はちゃんと見てるんだな、とほっとしますね。でもそんなひどい目にあってもイチイチ哲学臭いというか、あれですな、中二病?的な難しい話をすぐ持ち出 -
Posted by ブクログ
このミスベスト10、2011年版3位、本屋大賞2011年6位。良質の小説。独自性の高いテーマ、意外性のあるストーリー、高尚な文学的表現、工夫を凝らした構成。連作短編集だけど全体が一つのストーリで構成されてる。お話も面白く飽きさせない工夫があるのですが、自分にとっては少しリズム感に乏しく、一気読みといった感じではない。こんなのが好きっていう人もいると思うけど、若干難解で読みにくい。読んでるときに意識を失ってしまうこともたびたび。村上春樹とかも毎年文学賞候補なるぐらい文学的だと思うんだけど文章はとても読み易いですよね。もう少し平易な文章で文学的な香りを出してもらえるとありがたい。まあ、こういった丁
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ネタバレ学園ミステリアンソロジー『放課後探偵団』の「スプリング・ハズ・カム」がよかったのでこちらの短編集にも自ずと手が伸びる。
「砂漠を走る船の道」や「叫び」における限界状況におけるホワイダニットという切り口、視点というのはなかなかに面白いが、前者の解に感じた痺れるような切れ味が後者には感じられず、物足りなさがある。「砂漠を」のクオリティを期待していたが、ほかがもうひとつだったかな。「砂漠を」も、動機の部分はおもしろかったが、倒叙トリック的なものは不完全燃焼感が察せられてしまったこともあるけどそれを差し引いても今一つおもしろさに繋がっていないような。全体的に現実離れしているように思える異国の地を舞台に -
Posted by ブクログ
ネタバレ・砂漠を走る船の道
んんん、これはどうなんだろう。
意外性はあった、けれど。
最初の出だしが素敵だっただけに、残念な気持ちの方が大きいかもしれない。
・白い巨人
んんん!本当に素敵な文章!先が気になる話の進め方、雰囲気大好きなのに!
最後が残念すぎる。泣いてたから気づかなかったはさすがにない。
サクラの発想は素敵。ブルーのサングラスのせいか、斉木が妙にかっこよく感じる。
・凍れるルーシー、叫び
これは面白かった。いい意味でぞわぞわする。
・祈り
んんー。どういう状況なんだ?と先が気になって読み進めたけれど、最終的に特に驚くことはない。
全体的に世界観、描写、雰囲気は素敵すぎる。かなり独創的で