梓崎優のレビュー一覧

  • リバーサイド・チルドレン

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    ミステリーとしての完成度は高くありません
    ストリートチルドレンとなった日本人少年の成長物語として面白いと思う

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    2021年09月09日
  • 叫びと祈り

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    ミステリーというより、文化にまつわる物語でした。
    「凍れるルーシー」や「叫び」など、文化は現地の人々の想いが蓄積し作られると感じました。

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    2021年09月05日
  • 叫びと祈り

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    サハラ砂漠、スペインの風車、ロシアの修道院、南米の密林など、世界中を旅しているかのような感覚になった。
    その土地の空気感まで伝わってくるようだった。
    5つの短編小説のうち、最初のサハラ砂漠とロシアの修道院が面白かった。

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    2021年04月19日
  • 叫びと祈り

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    連作短編集。一作目意外はこれといったギミックも無いにもかかわらず、何か心に残る。
    描かれた世界の静謐さが綺麗。他の作品も読んでみたい。

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    2025年08月22日
  • 叫びと祈り

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    何かすっかりお馴染みとなった書き出し(^ ^;
    「一応ミステリに分類したけど」(^ ^;

    一冊通して、何とも「高貴な」印象を受けた。
    テーマ、ストーリー、推理、人間模様、
    そして文体や繊細な感性がにじみ出る表現。
    すべてが「俗」を超え、神々しく光っている。

    一応殺人事件が起きたりもするし、
    「探偵役」による「謎解き」もきちんとある。
    が、それは決して物語の主流ではない。

    日本人には馴染みの薄い、海外の特殊な環境の中、
    価値観やものの考え方がまったく違う人々との邂逅と齟齬
    みたいなものが大きなテーマかと。

    高貴な文体ながら、ハンマーで頭を殴られるような
    インパクトの強い内容が次々と現れる

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    2019年02月07日
  • 叫びと祈り

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    5章立ての短編集で、同じ主人公を持つ以外、物語間のつながりは殆どなし。で、舞台となる国もそれぞれが異なる。更には、その文化に住まう人間ならではの事件が用意されていて、設定の巧みさに舌を巻く。さりげない情景描写も美しくて、無理なその世界観にいざなってくれる。最終章で、主人公自身が救われる祈りも素敵。うち3章では殺人も起こるし、広義のミステリであるには違いないけど、文学性の高いものだと感じました。

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    2018年11月19日
  • 叫びと祈り

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    世界をまたにかける語学堪能なジャーナリスト。まぁたいがい日本人でバリバリ外国語をしゃべるって時点でなんかイラッとしますね。何故なのか。やはり日本人なら日本人英語をしゃべるべきではないか、という謎の先入観があるからでしょうなぁ。まさに出る釘を打つという日本人の精神。
    しかしこの出木杉君みたいな男の行くところ行くところ、事件が起きる!コナンや金田一ばりのトラブルメーカーなわけですね。というか死神です。こういういけすかないやつには酷い運命が待っている、という神様はちゃんと見てるんだな、とほっとしますね。でもそんなひどい目にあってもイチイチ哲学臭いというか、あれですな、中二病?的な難しい話をすぐ持ち出

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    2017年06月15日
  • 砂漠を走る船の道 ミステリーズ!新人賞受賞作品集

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    タイプが全く異なる5編。正直あまり期待もせずに手に取ったんだけど、個人的にはどれも及第点以上で面白かったです。満足満足(^^)

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    2017年02月14日
  • 叫びと祈り

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    このミスベスト10、2011年版3位、本屋大賞2011年6位。良質の小説。独自性の高いテーマ、意外性のあるストーリー、高尚な文学的表現、工夫を凝らした構成。連作短編集だけど全体が一つのストーリで構成されてる。お話も面白く飽きさせない工夫があるのですが、自分にとっては少しリズム感に乏しく、一気読みといった感じではない。こんなのが好きっていう人もいると思うけど、若干難解で読みにくい。読んでるときに意識を失ってしまうこともたびたび。村上春樹とかも毎年文学賞候補なるぐらい文学的だと思うんだけど文章はとても読み易いですよね。もう少し平易な文章で文学的な香りを出してもらえるとありがたい。まあ、こういった丁

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    2016年09月14日
  • 叫びと祈り

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    砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、
    スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦。
    一人の青年・斉木が世界各国で遭遇する数々の異様な謎。

    連作となっている短編集で非常に読み応えがあった。
    舞台が世界各国に飛ぶので想像が壮大となり、
    目に浮かぶ情景も知っている景色ではないのでそういう意味では新鮮。

    スペイン編『白い巨人』はそのオチに驚かされた。
    なるほど、そういうことか!という喜び。
    まさに叙述トリックの最たるものであった。
    これがデビュー作とは、末恐ろしい作家の誕生ではないだろうか。

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    2025年11月11日
  • 叫びと祈り

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    世界各地で起こる事件を5編集めた連作短編集。
    異国の地では我々日本人の常識とは別の異世界の論理で殺人事件が起こるということを認識させられる。
    「砂漠を走る船の道」「凍れるルーシー」「叫び」が素晴らしい!

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    2024年11月23日
  • 叫びと祈り

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    文章は綺麗だと思うし伏線回収も鮮やかだが、好みではなかった。物語としてあまり面白くなく薄味というか。登場人物に魅力がないのもありそう。

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    2024年09月16日
  • 叫びと祈り

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    世界各国を舞台にした短編集。
    それぞれの土地で起きる殺人が日本人ジャーナリストの斉木の視点で描かれる。
    解明される動機が各地の文化や感性に根ざしたものであるのが新鮮。

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    2024年08月24日
  • 叫びと祈り

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    ネタバレ

    「砂漠を走る船の道」★★★
    「白い巨人」★★★★
    「凍れるルーシー」★★★
    「叫び」★★★
    「祈り」★★

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    2024年03月21日
  • 叫びと祈り

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    ネタバレ

    学園ミステリアンソロジー『放課後探偵団』の「スプリング・ハズ・カム」がよかったのでこちらの短編集にも自ずと手が伸びる。
    「砂漠を走る船の道」や「叫び」における限界状況におけるホワイダニットという切り口、視点というのはなかなかに面白いが、前者の解に感じた痺れるような切れ味が後者には感じられず、物足りなさがある。「砂漠を」のクオリティを期待していたが、ほかがもうひとつだったかな。「砂漠を」も、動機の部分はおもしろかったが、倒叙トリック的なものは不完全燃焼感が察せられてしまったこともあるけどそれを差し引いても今一つおもしろさに繋がっていないような。全体的に現実離れしているように思える異国の地を舞台に

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    2024年03月05日
  • 叫びと祈り

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    ネタバレ

    ・砂漠を走る船の道
    んんん、これはどうなんだろう。
    意外性はあった、けれど。
    最初の出だしが素敵だっただけに、残念な気持ちの方が大きいかもしれない。
    ・白い巨人
    んんん!本当に素敵な文章!先が気になる話の進め方、雰囲気大好きなのに!
    最後が残念すぎる。泣いてたから気づかなかったはさすがにない。
    サクラの発想は素敵。ブルーのサングラスのせいか、斉木が妙にかっこよく感じる。
    ・凍れるルーシー、叫び
    これは面白かった。いい意味でぞわぞわする。
    ・祈り
    んんー。どういう状況なんだ?と先が気になって読み進めたけれど、最終的に特に驚くことはない。

    全体的に世界観、描写、雰囲気は素敵すぎる。かなり独創的で

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    2023年09月04日
  • 叫びと祈り

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    短編ですが、どの話も重厚で文章が綺麗です。

    どれから読んでも大丈夫ですが「祈り」だけは最後に読みましょう。

    個人的には「白い巨人」がおすすめです。

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    2023年08月22日
  • 砂漠を走る船の道 ミステリーズ!新人賞受賞作品集

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    梓崎優の表題作が大好きな作品で、同じ『ミステリーズ!新人賞』の受賞作品5篇で編んだアンソロジーということで、期待して読んだが、本のタイトルになるだけあって、梓崎優の『砂漠を走る船の道』がやはり断トツの出来だった。

    他の4篇では、『夜の床屋』、『殺三狼』の順か。残りの2篇はちょっと趣味とは合わず。

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    2023年08月14日
  • リバーサイド・チルドレン

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    人間になりたかった少年の話。

    カンボジアを旅する、ということで、買ったわけですが、舞台カンボジア、だけで選ぶのはなかなかリスキーですね。

    とはいえ、純粋に読んだ感想としては、「この作家は何を目指してるんだろうか、と、他の作品も読んでみたくなるね」でした。

    とはいえ、急な旅人の参入、推理の唐突さ、など、推理パートは要らなかったんじゃないかな的な急な軽さを見せる残念さを持ちながらも、根底にあるストリートチルドレンへの眼差し的なものは、読み応えがありました。


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    ゴミ捨て場を山と呼び、ゴミ拾いを狩りと称する。天敵である警官には黒と名付ける。暗号めいた呼び名は、現実をうまく隠すためのオブ

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    2023年01月07日
  • リバーサイド・チルドレン

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    デビュー作の『叫びと祈り』では砂漠をいくキャラバンに始まり、果ては病気が蔓延した未開の原住民の集落という設定でもミステリを成立させた梓崎優さん。
    その著者の第一長編の舞台がカンボジア。さらにストリートチルドレンが主人公のミステリーと、またとない設定にそれだけで強い興味を惹かれました。

    前半で描かれるのはストリートチルドレンの日常。社会や大人、そして警察につまはじきにされながらも仲間たちで助け合い、日々を精一杯過ごす子どもたち。しかしその日常も暗転。

    仲間の一人が警官に殺されてから、穏やかな日常は崩壊。混乱と不安、そして絶望のなか一人、また一人と子供たちは殺され、そして崩壊していくコミュニテ

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    2022年07月21日