牧野雅彦のレビュー一覧

  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢

    よい

    100P足らずで、入門できるので初学者にオススメです。しっかりした文章で読み応えもあります。
    この本を足掛かりにアーレントの思想を学びたい人にお勧め
  • 精読 アレント『人間の条件』
    「人間の条件」を新訳した訳者による丁寧な解説本。

    アレントの哲学的な主著であるが、アレントはなかなかに屈折の多い思想家なので、簡単には理解できない。単に難しいだけでなく、皮肉で言っているのか、本気なのかも分からないところもあって、分かったつもりでも逆の意味で理解していることもある。

    そんなアレン...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢

    はじめの一歩

    ハンナアレント。いつか読もうとしていたけど、著書の分厚さに尻込みしていた。この本はうまくまとまっていた。著書を買うことにした。
  • 危機の政治学 カール・シュミット入門
    一国、世界秩序を舞台とした政治学の論であり、その致命的な綻びを全力で乗り越えようとしたのがシュミットだ。ナチスとの関係で危険な思想家とみなされがちなシュミットだが、原著にあたれば、欠陥に取り組み、思想を深めた言動があらわになる。

    中公新書よりも偏見かなく、時代背景や思想的系譜を踏まえた詳細な記述に...続きを読む
  • マックス・ウェーバー入門
    ウェーバーについては様々な本が出ているが、ウェーバーが生きていた当時の状況に忠実に彼の主張をなぞっていて非常に貴重である。
  • 新書で名著をモノにする 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
    「マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は不思議な論文です」という一文から本書は始まる。その理由は、「資本主義」と銘打っているにも関わらず、経済システムとしての資本主義にはほとんど触れられていないからだという。しかしながら、この論文が古典として読み継がれる理由は、「資本...続きを読む
  • 危機の政治学 カール・シュミット入門
    カール・シュミットについて、カトリシズムとの関係から丁寧に掘り起こして解説した本。内容としては高度で理解が難しいが、カール・シュミットの思想を根底から説明しており、その意味で貴重である。
  • 新書で名著をモノにする 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
    原書プロ倫理の注釈本みたいな内容かとおもったら、ニーチェやマルクスにシュミット、そしてユダヤ・キリストの原典にもあたりつつの独自の解釈を提示しており、なかなかの好著。このシリーズの続編があるのなら是非読みたいところだ。人物間の連関をマッピングした本はよく見るけど、著書を軸に言説にひもづけられるソーシ...続きを読む
  • はじめての政治学
    小中学生からでも読める、政治そのものへの素晴らしい入門書

    政治というとだいたいの人間はTVに流れる国会や官僚とかを思い浮かべるがそれは間違いだ。家族や学校の中で誰かと関わる時、そこにはすでに政治という現象が生まれている

    ではその日常のミクロな場にも働く政治とは何で、何のために存在し、それがオレた...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    全体主義は拠り所を失った人々に首尾一貫した説明を与えます。依拠できる指針を求める人は荒唐無稽な説明を受け入れます。孤立した個人を巻き込んでいく運動が全体主義の本体です。これに抵抗するには絶対に揺るがない真実や事実といった拠り所が必要となります。
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    去年飲み友だちのまりちゃんが「最近アレントが流行っているし、私も買ったんだよね」と話していて、私はアレントはかろうじて聞いたことがあるくらいだったから、相槌を打つのに焦った。そして、その夜まりちゃんと解散して一人で家の近くのバーに入ったら、アレント関連の本が数冊置いてあった。このバーには何度も来てい...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    ジャンルで言えば「全体主義」についての本ということで「社会」にあたるのでしょうけど自分は「思想、考え方」寄りの内容と捉えました。
    前半の方はアレント入門といったテイストでしたが、4章から趣が変わりアレントの考え方を引用した著者自身の全体主義というものの考え方というか向き合い方の主張?のような内容とな...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    アーレントを100ページで紹介する入門書。

    アーレントは屈折の多い思想家なので、100ページにまとめるのは無理だろうと思いつつ、読んでみたら、かなりいい線でまとまっていると思った。

    もちろん、議論はかなりフォーカスされていて、「全体主義の起源」を中心に説明されている。あとは、それに関連するところ...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    ナチスについてのハンナ・アレントの考察が,不気味な程現在の日本に付合する…まるで『1984』の様なdystopiaと薄い膜一枚で辛うじて隔てられている様な,実はその膜は半透膜で,エッセンスは既に充分に流れ込んでしまってるんじゃないかと息苦しくなる様な内容だった.人間の完全な均質化は不可能,故にfas...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    コンセプトがはっきりしており、分量も短くて読みやすかった。もちろん、あとがきにも書かれているように、ある思想の概要を可能な限りコンパクトにまとめるという作業は非常に困難だろうし、これだけを読んでわかったつもりになってはいけないのだろうとは思った。
    全体主義について、何となくの言葉のイメージはもってい...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    ハンナアレントの思想がわかりやすい言葉で述べられている。稀有な人間の行為が、社会的全体を変える。一人一人が良心との対話で思考し、行動することの大切さを思わせる、


  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    全体主義の芽は個人の心の中にある。独裁者を熱狂的に、あるいは冷淡に、姿勢は違えど支持するのは民衆。インターネットの普及でさらに個人がアトム化した現代にもこの警告は十分すぎるほど通じる。
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    リテラシー、判断力は、受け売りや忖度、わがままで意見を表すものではなく、他者への思いやり、想像力を働かせてつくりあげていく。そこで過ちがあってもいい、その都度訂正していけばいいのであって、決して誤魔化したり逃げたりしてはいけない。全体主義は、一人ひとりの判断力が軽んじられ、瞬間の心地良さに安穏として...続きを読む
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    全体主義とアーレントの思想がコンパクトにまとまっている。100ページちょっとなので、スラスラ読めて入門書としても最適。
  • 精読 アレント『全体主義の起源』


    牧野雅彦 精読 アレント 「 全体主義の起源 」 ナチズムなど 全体主義の歴史を分析した本。衝撃的で ハードな読書だった


    なかでも 衝撃的なのは、全体主義が暴力を用いずに、人間の法的人格やアイデンティティを抹殺し、死体になる前に「人間として死せる身体」となっている点


    国家利益や体制維持...続きを読む