牧野雅彦のレビュー一覧
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「そしてこの巨大な発展が終わる時、まったく新しい預言者が現れるのか、あるいは、かつての思想や理想の力強い復活が起こるのか、それとも_____
もしそのどちらでもないとするなら______、一種異様な病的尊大さで粉飾された機械的化石化に行き着くことになるのか、それはまだ誰にも分からない。だがもしそうなれば、こうした文化発展の『末人』たちにとっては、次の言葉が真理となるだろう。すなわち『精神なき専門人、心情なき享楽人。この無に等しい者たちは、自分たちこそ人類がいまだかつて到達したことのない段階に到達したのだと自惚れることになるだろう』と」『ツゥラトゥストラ』
ウェーバーは、貨幣の貯蓄、利潤の -
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プロテスタント(カルバン派)では、「神の道具」としての働きは「救いの確証」になるとして、禁欲的で勤勉な労働者が尊ばれたとある。一方で(神から)与えられた財産が大きければ大きいほどその責任が重いものとなりそれを増やすことが使命となる。
このような考えから、『「資本主義の精神」は営利活動を「天職」とすると同時に、職務に忠実で勤勉な労働者を企業家が搾取することを「合法化」することによって近代資本主義の前提条件を作り出した』とはとても上手くできていると感心してしまった。
また、プロテスタントとユダヤ教の類似性(このあたりの宗教的な解説がとても辛いのですが^^;)についてもとても興味深い、ロックフ -
Posted by ブクログ
新書ならいくらか読みやすいと思っていたのだが、十分難しい内容であった。読んだのであるが、理解したとは到底言い難く、読まされたというよりも字面を追ったという言い方が正しいのかもしれない。ウェーバーが書いたこの本は、経済指標を表しているようで実は宗教視点から書かれたものである。カトリックではなく、プロテスタントの側に資本主義を彷彿させる芽が芽吹いており、それが倫理をまとって万人に訴えかけるものになったように思う。もう少し時期をおいて、再度読み直すしかない。とてもじゃないが、言葉にするにはあまりに乏しいものになってしまったことをお詫びしたい。
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Posted by ブクログ
人は自然には生きてはいけない、本能の壊れてしまった動物である、それ故、言葉と理性で相手を説得し、「共通の利益」を守らなければならない、相手といかにして共存するべきか、政治とは「共存の技術」に他ならない−−。
専門用語も難しい概念もほとんどなし。ややこしそうな説明も、ムリヤリわかりやすいように仕立ててある。
政治学の説明でオーソドックスな「権力」の説明からはじまり、政治は身近なテーマなんだとこれまたありふれた結論(まあ仕方ないわな)で締めくくる。
入門書ならもっとブックレビューなり、ガイドをしろよと思うのだがそれは追求しないでおこう。
なんとなく分かったような気にさせてはくれるから、社会