古荘純一のレビュー一覧
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境界知能の人々が抱える生きづらさについて理解を深めることができた。特に印象に残ったのは、境界知能の人は知的障害とは異なり、公的な支援の対象にならないことが多いという点である。そのため、場合によっては知的障害のある人以上に支援の網から漏れやすく、社会生活で苦労する可能性があると感じた。一方で、発達障害など別の要因が認められる場合には支援を受けられることもあるため、身近に困っている人がいたら適切な相談先を紹介できるようになりたいと思った。
また、ドイツでは境界知能の人が早い段階から単純作業を中心とした仕事に就けるような仕組みが整備されていることを知り、興味深く感じた。誰もが得意なことを活かして働ける環境を整えることは、本人だけでなく社会全体にとっても重要だと思う。
さらに、境界知能の人は約7人に1人と決して少数ではないことにも驚かされた。しかし、現実的には全員に十分な支援を提供することは予算面から難しい。そのため、支援制度の拡充だけでなく、支援を受けていない人も受け入れられる社会をつくることが必要だと感じた。
本書を通じて、境界知能の人々を単に支援の対象として考えるのではなく、それぞれの能力や特性をどのように活かしていくかを考えることが大切だと学んだ。境界知能は決して特別な問題ではなく、社会全体で向き合うべき身近な課題であると感じた。 -
Posted by ブクログ
「ケーキの切れない飛行少年達」で知られるようになった境界知能。境界知能も軽度知的障害も一見わかりにくいため理解されないだけでなく、境界知能は支援の枠組みからも外れるため現場では支援が困難となる。近年、軽度知的障害及び境界知能の人たちの事例かが目立つようになったのは、社会的にこの人たちの生きにくい世の中になってきたのだろうか。理解のためには他の発達障害の合併、愛着障害も含めて理解をしなといけないので個別性が強い。また成長過程で臨床像も変わってくるので、継続的な関わりは必要と思う。我が国の支援制度だけでなく諸外国の制度も説明があり、いろいろな意味で入門書としてはわかりやすかった。
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Posted by ブクログ
親しい人が自閉症でもないし、発達障害もなんか違う……一番ぴったりくるのは、発達遅延と思っていたけども、境界知能か。
人に恵まれて、虐められたりは無くて済んだけれども、それ以外は特徴が当てはまる。
小さい頃に、特に診断も求められなかったし、多分手帳は貰えないレベルと言われた。
診断されても治るものでもなければ、特に支援もないから、受ける必要ないんじゃない?と言われて、それもそうか、と思ったな。
今までは周りの支えもあって、何とか仕事もしているけども、将来、一人で生きていけるのかは不安しかない。
人口の14%もいるなら、支援が必要だよなぁ。
努力が報われないって、辛いし、理解と支援でより良くなるなら、そこに可能性があるならやるべきだと思うけど、何事も必要に迫られないと行政も動いてくれないからなー。
自分も周りに考えるべき人がいるから関心があって本も手に取ったけど、そうでなければ知ることもしようとしなかったかもしれない。
コグトレ、どんなものか、また見てみよう。
先ずは「知る事」から始めようと思う。
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Posted by ブクログ
特に子どもの主幹的な幸福度の中で、「孤独を感じる」と答えた子どもの比率は約30%と、他の国の5%〜10%に比べて突出して高い
自尊感情とは、ハンディキャップなど全ての要素を包括した意味での自分を、自分自身で考えるということ。高すぎても良くない。
自分を認めたいという思いを抱くという点では、文化や民族に関わらず共通であるが、事後報告式のテストで調べられる自尊感情は低い。本心を抑圧している傾向が強い。
自尊感情の高い子どもは、情緒が安定し、責任感がある。社会的適応力が高い、成績も良い、人間関係のトラブルが少ない、社会規範をよく守る。逆境に強い。
親が暴力行為や無視などで無力感を持って、その感情が処理できないと自分を大切にしたいというエネルギーが、より弱い相手である自分の子供に向くことがある。
子どもが自尊感情を保つには、親の影響、とりわけ母親の影響が大きいと考えられています。本人の先端的な要因も研究されていますし、環境の影響もありますが、親にどう見られているかで価値を推し量っていることが多い。
親がぴりぴりしていて、常に余裕がなく、子どもの心を受け止められなくなっている。
自分を理解してくれる人間との巡り合わせが重要です。巡り会う人の言動が、危険因子にもなるし補償因子にもなりうるのです。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
児童精神科医として診察をし、学校現場からの相談も受けている著者は、「居場所がない」「疲れた」と訴える子どもたちと接している。
そのような中、日本語の子ども版QOL尺度の開発に関わり、調査を行ったところ、多くの子どもたちが自分に自信がなく、自分自身や学校などの満足度に関する質問に対し、下から2番目の「ほとんどない」という答えを選択していることに衝撃を受ける。
5段階の下から2番目が「標準」となっている日本の子どもたちの心の現状。
ユニセフの調査でも、日本の子どもの主観的な幸福度は、他国と比べて突出して低いことが報告されている。
本書では、調査結果や診療・学校現場での豊富な事例をもとに、自尊感情という視点から、子どもたちの現況を見つめ直す。
[ 目次 ]
第1章 注目のキーワード「自尊感情」を問い直す
第2章 子どもの精神面の健康度を測る-QOL尺度の開発
第3章 自尊感情が低い日本の子どもたち
第4章 なぜ子どもたちの自尊感情が低いのか
第5章 専門外来で診る子どもたちと自尊感情
第6章 学校現場で子どもの心の問題をサポートする
第7章 社会・教育病理現象と自尊感情
第8章 子どもとどう関わったらよいのか?
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]