飯田亮介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
双子素数を題材にしており、たびたびすれ違う様はあっても隣り合うことはない。まさに双子素数が無限に循環するがごとく、物語が切なく進められていくようであった。双子素数については多くの数論学者が無限に存在するだろうと予想しているが、数学上は未だ有限か無限かは解決されていない。この問題に対し、この小説は一つの答えを出しており、それが彼ら主人公2人が出した結論なのだと考えられる。ある意味、循環を断ち切った彼らは、「素数ではないもの」になれるのかもしれない。双子素数という題材を抜きにしたら陳腐になってしまうかもしれないが、今一度孤独について考えさせられたように思う。
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Posted by ブクログ
過去の出来事による心の重しから、
あまりに自分自身になり過ぎて、
他人、世界とのかかわりに不器用なアリーチェとマッティア。
あまりに世界を状態として捉えすぎていて、
そもそも、かかわりの必要さえ自律的には感じないかもしれない
マッティア。
マッティアが何かあるごとに内に内に向かっていくのに
アリーチェの前では開かれて外に向きかける一方で
アリーチェは何かのきっかけで外に向こうとしていくのに
マッティアとの関係では閉ざす方向で「結果の重み」を生み出してしまう。
分かち合う約数を「持てない」素数でありながら
ひとつはさんで並び合う双子の素数という存在と表された
お互いを、自分にとっても相手にと