飯田亮介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
過去の出来事による心の重しから、
あまりに自分自身になり過ぎて、
他人、世界とのかかわりに不器用なアリーチェとマッティア。
あまりに世界を状態として捉えすぎていて、
そもそも、かかわりの必要さえ自律的には感じないかもしれない
マッティア。
マッティアが何かあるごとに内に内に向かっていくのに
アリーチェの前では開かれて外に向きかける一方で
アリーチェは何かのきっかけで外に向こうとしていくのに
マッティアとの関係では閉ざす方向で「結果の重み」を生み出してしまう。
分かち合う約数を「持てない」素数でありながら
ひとつはさんで並び合う双子の素数という存在と表された
お互いを、自分にとっても相手にと