飯田亮介のレビュー一覧

  • 狼の幸せ

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     街の暮らしに疲れた中年男が標高2000メートル近い山村に逃れた。男の職業は作家。

    絵にかいたようだ・・・。

     山村のバルでコックの職を得た彼は、彼同様街暮らしから逃れた若い女性と付き合うことになった。

    中年男のファンタジーだ・・・。

     四季を通じた自然の描写、山に暮らす人々の生業と生活の描写、美しく描かれている。絶滅の危機に瀕している狼の控えめな描写がタイトルのもとになっているが、結局中年男のファンタジーだな。

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    2023年06月23日
  • 狼の幸せ

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    イタリアンアルプスのふもとにあるフォンターナ・フレッダという小さな町を舞台に、そこに生きる人々や自然を活写した作品。
    作家でパートナーと別れたばかりのファウスト、唯一のレストランを営むバベット、そこでウェイトレスをすることになったシルヴィア、山で働くことを何より楽しんでいるサントルソの4人が主要な登場人物だ。36篇の短篇で構成された作品で、この数字は北斎の『富嶽三十六景』にちなんでいる。
    タイトル通り狼も登場するが、恐怖の対象でもなければ駆除されるわけでもない。自然界に生きる仲間として認められている。この距離感が好みだった。

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    2023年05月22日
  • 狼の幸せ

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    ネタバレ

    著者の前作「帰れない山」のように、この本も季節と時間によって移り変わる山の美しい描写が良い。そして、おいしそうな山の食事!夏に樵たちのコックをするファウストの章が一番好きだ。パスタ、肉、じゃがいも。焼ける唐松のにおい。サントルソや樵たちががやがや食事する。何気ない章なんだけど、武骨なのにさわやかで、思い切りそこの空気を吸い込みたくなるような魅力がある。
    この本の中では、毎日たくさんの人が食事をしては去っていき、山と人は移り変わっていく。景色を変えながらも、山はいつでもそこにそびえ立って人々を見下ろしている。たった一年ではあるけれど、4人の主人公もまた場所を変え、生活が変わり、移り変わっていくの

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    2023年05月11日
  • リラとわたし ナポリの物語1

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    エレナとリラ、ふたりの少女の物語。4部作の1作目。作者は主人公と同じ名前だが、半自伝的作品?続きは読むか検討。

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    2023年03月22日
  • コロナの時代の僕ら

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    コロナ禍当初の空気感をそのまま表したエッセイ。
    二年経ってなお振り回されているし、著者の言う「忘れたくないこと」こそ忘れようとしている、と思う。

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    2022年10月02日
  • コロナの時代の僕ら

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    コロナについて書かれたエッセイと言うことで、気になって買ってみた。筆者はイタリア在住のエッセイストと言うことで、その点も気になってはいた。

    エッセイを読み始めてまず感じた事は、コロナが始まってまだ2年しか経っていないと言うのにこれが始まった当初のことがすごく懐かしく思えたことだ。 それだけ、このエッセイはコロナ当初の空気感をよく切り取って表現している。

    ただ文章全体がエモいのではなく、筆者の趣味として数学があるからか、文章にはどこか理系的というかロジカルな雰囲気を感じた。

    印象に残ったのは、人間の視点ではなくウィルスの視点で世界を見てみること。

    人間による自然破壊の結果、ウィルスが自然

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    2022年05月05日
  • コロナの時代の僕ら

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    「まさかの事態」が日常的になりつつある今、私たちはこれから何を考えどのように行動したらいいのか…あらためて考えさせられた。

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    2022年03月12日
  • リーマン・トリロジー

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    とにかく本の厚さに持つ手が痛くなった。
    でも、リーマンショックと言う世界中を
    巻き込んだ経済破綻は、良く覚えている。
    その実リーマンブラザーズの内実は良く知ら
    ず、この分厚い本でリーマン兄弟がユダヤ人移民で
    綿花で成功し、時代と共に先見の明を持って
    投資して行く様は読んでいて凄いと思うと同時に
    勝機を如何にして掴むか?と言うヒントも
    この物語には描かれていると思う。
    そして三兄弟の結束が、後々リーマンブラザース
    成功につながって行く。

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    2022年03月04日
  • コロナの時代の僕ら

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    ネタバレ

    今まさに起きている未曾有の出来事、コロナウィルスについて科学的視点からの説明があり、混沌としたものを少し理解できたように思えた。
    またウィルスを取り巻く報道のあり方についても揶揄しており、モヤモヤしていたものが少しスッキリした。
    動物がどんどん絶滅したり、自然破壊が進む中で、唯一発展し、大移動を常にしている人類がそもそもウィルスにとっては絶好の住処であるというのは、まさに目から鱗で印象的であった。

    またコロナ禍をネガティヴばかりに見るのではなく、元に戻ってほしくないものリストを考えるなどこの機会を生かそうとしていたのは、参考にしたいと感じた。

    withコロナとなり、はや2年。
    人生で世界中

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    2021年11月29日
  • 愛を知るための七つの講義

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    わたしも、本のような女にならねばならない。そして本の中でも、わたしにとってのノルウェイの森を目指します。

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    2021年06月07日
  • 老いた殺し屋の祈り

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    男性はこの作品は好きかも。女性の立場からは、まずは40年も後に探し出して欲しくないし、それを愛とはふざけないでと言いたい。バイオレンスと主人公の純情さは確かに切なかった。

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    2021年05月30日
  • 素数たちの孤独

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    タイトルに惹かれて読んでみたけど、訳者のあとがきにもあるように数学的要素を期待しすぎていたのかもしれない。
    ものすごく水を差すようなことを言うと、ファビオの料理をトイレに捨てて、あまつさえトイレを詰まらせたアリーチェをファビオはどう思ったんだろう…。私はその後のファビオがどういう言葉をアリーチェにかけたのかが一番知りたい。

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    2021年04月14日
  • コロナの時代の僕ら

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    この本が出たのは、2020年4月。
    まだまだもやもや時期なのに、的確な指摘だと思う。
    コロナ禍で日常が中断された。
    時間が止まったように。
    コロナを止めるにはワクチンが必要。
    中国武漢市の市場では様々な野生動物が生きたまま、互いに密接した状態で扱われていた。異種混合は病原体が伝染しやすい。この病原体がなぜ発生したのか?つきとめることは、重要な疫学のミッション。
    秘密実験の研究室からアンプルがひとつ盗まれた説。
    万里の長城は月から見えるという噂があるが、確かに巨大だが幅がひどく狭い。月から見えるはずがない。
    フェイクニュースは広まりやすい。無数の憶測がさらに増えて不正確な思考の群れも無限に広がる

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    2021年03月30日
  • コロナの時代の僕ら

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    読んだ時期にも問題があった気がしますが、余り心には残らない感じでした^^;。ただ、日本版に特別掲載されたという最後の1章は、時間軸の違いもあってなかなか良かったです☆どうやら最後の1章以外は、コロナが流行しつつも、まだ日常的な空気が漂っていた頃のローマで書かれたものとのこと。コロナ後の約1年間で感じたいろいろな事を今後の人生の糧に出来たら良いなあ♪

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    2021年03月08日
  • コロナの時代の僕ら

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    この本が書かれてからすでに1年近く経っており、COVID-19の感染拡大は当時とは比べものにならないほど大きくなっている。
    このウイルスによって人と距離を保ち、家にいることを強いられる状況を無駄にせず考える時間に使おうという言葉が印象的である。

    ただ、個人的には内容がやや支離滅裂でメッセージが伝わりにくいように感じた。
    「作者あとがき」の部分こそ伝えたいことなのだろう。本書を手に取る方は必ずあとがきまで読むことを強くすすめたい。

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    2021年02月13日
  • コロナの時代の僕ら

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    これはもう読むのが遅すぎた。
    日本でもイタリアの状況に追いついてしまっているから。

    元に戻る以上の日本に、したいね。
    って糸井さんが言ってたっけ。

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    2021年01月11日
  • 素数たちの孤独

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    子供の頃の出来事がもとで
    それぞれ心と体に傷を負った
    マッティアとアリーチェ。
    思春期から大人になる過程で
    めぐりあったふたりの物語。

    もし登場人物の名前が日本風なら
    イタリアが舞台とは思えないくらい。
    繊細な子をとりまく環境って
    世界でそんなに変わらないものなのね。

    ラストをどう解釈すればいいのか困惑。
    私としては幸せになってほしいので
    ふたりも、マッティアの妹も
    再会して新しい生活が続くと信じたい。

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    2021年03月11日
  • コロナの時代の僕ら

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    コロナ禍のイタリア。真っ只中に理系の作家が書いたエッセイ。理系特有の分かりづらさもあるけれど、今となっては分かっていることが多いので難なくよめる。感傷的な文も多い。
    あとがきの「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」は、ぜひ読むべき。

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    2020年10月21日
  • 素数たちの孤独

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    ネタバレ

    初めての恋愛小説。
    2人の抱えてる闇に引っ張られて少ししんどくなりながら読んだ感じがしている。
    最後の後悔しない選択が、そっちなんやなぁと思った。
    子供は時に残酷だ。結局ミケーラはどうなったの?

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    2020年08月30日
  • 素数たちの孤独

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    ネタバレ

    心に消えない傷を負った少年と少女が惹かれあう、少年は天才的な数学の才能がある、というあらすじに加えてタイトルが素数たちの孤独。うまいなと思う。高尚な解釈をする事も出来るけど、個人的には『村上春樹+森博嗣÷2』という公式で良いかなと思った。
    「孤独」とか「世界とうまくなじめない僕(私)」という世界観に加えて、数学の才能を持った少年が双子素数に二人をなぞらえ、「276088996665はアリーチェの数字」と二人の関係を数学に重ねる場面にキュンキュンした人は、絶対若かりし頃に「数字の中で、7だけが孤独ですもの」にキュンキュンした人だろうなと思う。大人になるとムズムズします。はい。この場面以外数学関係

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    2020年05月17日