飯田亮介のレビュー一覧

  • コロナの時代の僕ら
    不謹慎かもしれないが、人類史の中でこういった特殊な出来事に遭遇できたことはある意味貴重な経験だと思っている。この騒動が収まったあとに、渦中の出来事を記しているものは自分にとっても、家族にとっても価値が出るだろと思って購入。
    公的なデータを引用していたり、事実と推測はある程度分かるように明言されていた...続きを読む
  • リラとわたし ナポリの物語1
    孤高のリラと、そんな彼女をいつも追いかけてしまうエレナの友情の物語。4部作の1冊目。
    ただただ周りに翻弄される幼少期から、諦めも含めて道を選択していく思春期までを描いている。
    評判の割にどこから面白くなってくるんだろう、、と諦めそうになりつつも読んでいると、主人公達の不器用(でも、どこか自分にも経験...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    冷静な科学の視点と、小説家らしい感性に訴える文章で、今の状況とどう振る舞うかを分かりやすく分析している。良い本だった。
  • コロナの時代の僕ら
    いろいろあってあんまり読書が進まずで感想文もサボってました。ということで話題になったこれ、読んでみました。作者は素粒子物理学の博士課程をでているイタリアを代表する作家さんだそうな。コロナがかなりきついタイミングのイタリアで書かれたエッセイだけどページ数も少なくてさらっと読めてしまう。内容に特に目新し...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    これが書かれた2020年4月から11月の今までの間に、それでも、かなりの進展があったのだなあと思いながら読んだ。イタリア的なものと、科学への揺るぎない信頼と。
  • 素数たちの孤独
    素数とは1とその数字以外に約数を持たない数字。つまり他の数字と共通点がないということになるだろうか。
    アリーチェは幼い頃に習っていたスキーの練習中の事故で足に傷を負い、引き摺って歩かなければならなった少女。
    マッティアは幼い頃に双子の妹を亡くしてしまった事に責任を感じている自閉症気味の少年。しかし、...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    1と自分の数字以外では割ることができない素数になぞらえた、それぞれが深い闇を抱えた男女の、運命的な出会いから、時に交わりながら歩んでいく孤独な人生譚。
    独特なトーンで進んでいく物語は、不思議な吸引力を放ち、決してハッピーではないのに、なんともスッキリとした読後感を与えてくれる。
  • コロナの時代の僕ら
    免疫が必要なのは身体システムだけじゃない。社会システムも、感染症に対する免疫が必要だ。
    リモートワークが定着し、業務システムが急速にDXを推し進め、世界は
    狭くなったと感じる人も多いだろう。しかし、僕は全く逆の視点から、世界は狭くなったと感じる。(対面営業じゃないと成約率が悪いと危惧する部長、オンラ...続きを読む
  • 新しい名字 ナポリの物語2
    すごい。地域柄なのか、みんなすごく気性が激しいんだなと思うけれど、人間関係の機微や人の複雑さが微妙なところまでうまく描かれていて、本当に面白いし、読み応えがある。彼らはもう私の中で生きている。
  • 素数たちの孤独
    最初の数章は、独立した短編小説のよう。物語が繋がっていくのが謎解きみたいで、知らず知らず引き込まれる。
  • 素数たちの孤独
    どうして人は誤っていることを承知で間違った選択肢を選んでしまうのでしょう。
    誰だって孤独は辛いものなのに。
  • 素数たちの孤独
    タイトルに惹かれて手にとった。読み終えて双子素数という言葉を噛み締めジンワリ。終わり方好きだなぁ。
    ハヤカワepi文庫はいい本多い。
  • 素数たちの孤独
    とにかくふたりがつらい。ずっとつらい。20年近くもつらい。それでも読まずにはいられなくて読み進むのですが途中本当に凹みました。ラストも、こうしか無いだろうな……という感じ。面白かったと言っていいのかよく分からない。とにかくすごい引力を感じる物語でした。
  • 素数たちの孤独
    なんか淡々と感情に流されずに話はすすむ
    素数なので交わることはないのだろうか
    最後がなあ、やっぱり素数だからかなあ

    結婚式の写真のエピソードは痛快
    その後のフォローはどうなったんだろうか
  • タスマニア
    気候変動やテロが身近に迫りつつあろうとも、我々はそれ以上に対処し続けなければならない実際的な今がある。
    ただ同時に、今に接しながらもそれらの問題も意識して考えていかなければならない。
  • 素数たちの孤独
    これはかなり良かった
    作者はイタリアで最も権威のある文学賞を受賞しているが量子物理学者だそうだ
    描きたいテーマがタイトルに表明されており、終わり方も、、、
  • コロナの時代の僕ら
    pp.80-81
    「科学に置ける聖なるものは真理である」(『シモーヌ・ベイユ選集III』冨原眞弓訳、みすず書房)哲学者のシモーヌ・ベイユはかつてそう書いた。しかし、複数の科学者が同じデータを分析し、同じモデルを共有し、正反対の結論に達する時、そのどれが真理だというのだろう。
    今回の流行で僕たちは科学...続きを読む
  • 狼の幸せ
    前2作(帰れない山、フォンターネ)よりも薄い感じ。
    山や山での暮らしの描写は変わらず生き生きとしていたが、薄いと感じたのはなぜだろう。
    時間をおいて、もう一度読み返してみたい。
  • 狼の幸せ
    日本でいうところの"黄昏(誰そ彼)時"、あるいは"彼は誰時"に該当する言葉として、イタリアでなくフランス語ではあるが、"犬と狼のあいだ"という表現が当地にはあると知り、いかにもアルプスの山々を身近に仰ぐ民の言葉らしいな、と妙に感服した。
    また、標高が100m上がれば気温は0.6℃下がる、と言われるが...続きを読む
  • 狼の幸せ
     街の暮らしに疲れた中年男が標高2000メートル近い山村に逃れた。男の職業は作家。

    絵にかいたようだ・・・。

     山村のバルでコックの職を得た彼は、彼同様街暮らしから逃れた若い女性と付き合うことになった。

    中年男のファンタジーだ・・・。

     四季を通じた自然の描写、山に暮らす人々の生業と生活の描...続きを読む