藤田一照のレビュー一覧
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さて。仏教を知るための読書、今回は藤田一照師と山下良道師の対談。
僕が知ろうとしている仏教の基本のき、に対しては少し踏み込んだ内容のようにも思ったが、まさに現代のアップデートする仏教感を俯瞰的に知るには良書だった。
要は噛み砕いた言葉でシンプルに伝えていくことの難しさが仏教の世界では課題になっているんだろう。
語れる程の口を持たないので今は実直に知識を吸収していこう。いつかより深く両師の言葉を受け止められるように。
しかし書物を読めば読むほどあれもこれ知りたくなってくる。まるでクラシック音楽のように。古きを知るは深い泉のようなものだな。 -
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禅とはなんなのか。
2年前くらいに「頭を空っぽにするレッスン」や「反応しない練習」などを読み、自分も瞑想を日常生活に取り入れている。今や10分瞑想無しでは生きることはできないと思えるほどになった。
改めて、「禅」ってなんだ、と思いこちらを手に取った。
(実は結構前に鈴木大拙の「禅」という本を読んで挫折した)
禅とは日常的にいつもそこにあるもの、何も特別なものではないこと。
執着を捨て、無になること。
ただそこに座り、呼吸をする。
生きていると、思考が常に頭を駆け巡る。
何も無い時間がいかに大切なのか。
ジョブスの愛読書でもあったそうだが、ジョブスのような人が禅に安らぎを求めたのも少しわか -
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禅とは何か、考え方の枠組みを示した入門書。
学問仏教(学得)を脱し、仏陀がそうしたように自ら実践し体得、自得せよ、というのが核。
筆者曰く、禅とは「オーガニックラーニング=赤ちゃんが遊びながら深い学びを自然と得ているように、すべての活動が学びになること」。そして生涯にわたり終わりがないものであること。
また、自己(生きている本来の己)が根本であり、自我(道元は「吾我」と定義。思考や感情で悩むもの)は枝葉とのこと。それを混同し、自我による不平不満に振り回され、「何をするか(ドゥーイングモード)」で考えることは、むしろ自我の肥大化を招く。自己の在り方(ビーイングモード)であり、ありのままを受け入 -
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藤田氏の言う「感じて、ゆるす仏教」が、どのように成立し、どのようなものなのかを理解するため、魚川氏が切り込んでいく。現代の仏教のあり方を考える上で試行錯誤されている様子が垣間見えた。
対談形式なので読みやすく、わかりやすくはあるが、仏教(特に禅宗、上座部)の知識がある程度必要かもしれない。
素人ながら、ひとつだけ気になったのは魚川氏の「動物化」という言葉。あれほど「無我」を言いながら、ヒトと他の動物の間に線引きをしているのは奇妙に思えた。輪廻転生の文脈では自然なことなのかもしれないが、あらためて思えば、それも人間のエゴ(無明)ではなかろうか。藤田氏の言うように「畜生=比喩的表現」と考えるほ -
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この世の一切は苦しみであると説いたブッダが菩提樹の下で行った結跏趺坐。
そこでは自己へ向かった意識を捨てる行いが行われていた。
人間は狭い部屋でくつろぐことができない生き物だ。自己への意識が、現在の自己、未来や過去の自己への意識が、「人間的な営み」を起こさせるからである。
自己を意識することは、「世界」と「私」に境界線を引くことである。しかし、境界はあるのだろうか。境界を引こうとする意識は人間の小さな意識によって行われているのではないか。人間はもっと広がりや深さのある意識の働きによって生きているのではないか。著者はそんな疑問を坐禅と座禅以外の多角的な -
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曹洞宗の(おそらく)僧侶で、アメリカでも座禅の指導などに取り組んできた藤田一照による、仏教的生き方を簡潔に紹介する、「学びのきほん」シリーズの一冊。本書の要点は、学びを二つの観点でとらえていることにある。一つの観点は、学びとは目的に向かって何かを学ぶことととすること。もう一つの観点は、明確な目的が無くても生きていること自体を通して自分が変わっていくプロセス全体を学びとすること。本書を読むことで、仏教(特に曹洞宗?)とはなにかという知識はさほど身に付かないが、頭に知識を詰め込むのではなく自分自身を知り、より生き生きと生きるために何ができるか、どう考えるか、がわかる。かなりいい本といえる。
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ガツガツ勉強して
ゴリゴリ色んなところに行って
色んな人に会ってみなきゃ!
と何かに追い詰められるように
スケジュール埋めていた20代。
転職して、結婚して、子供が産まれて
活動範囲がどんどん狭くなって
会う人もどんどん限定されて
行きたいところも
観光地色々周るとかより
南の島で穏やかに過ごしたいなーと
なんか自分変わっちゃったな〜守ってんな〜と
思ってたけど
そう言うのも良いじゃない、と思えた。
日々の暮らしにワクワク出来そう。
受けたもう
苦しみ=痛み✖️抵抗
幸せ=快感➗執着
赤ちゃんのように学び
行きあたった困難には闘ったり逃げたりもいいけど
赤ちゃんをケアするように
触れて