松平千秋のレビュー一覧

  • ホメロス イリアス 上

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    この前読んだユスティノスの著作にけっこうホメロスの引用があったので、当時のギリシア語教養としてその辺を抑えておくのも必要なのかなと思い、この際読んでみることにした。
    もっと退屈なものを想像していたけど、思った以上にダイナミックで臨場感あふれる感じで面白かった。しかし、人間の戦いや生き死にに私情で適当なちょっかいをかけて干渉してくるギリシア神たちの残酷さは恐ろしいけど、神とて決して完ぺきではなく、騙し騙されたり親に泣きついたりとなかなか憎めない。人間にしても、自分の女を取られたという理由だけでこんなに大規模な戦争を10年もしたり、すねて参戦をやめたりしているのだからしょうもない。そんな神・人間の利己的な成り行きの上に、義侠心による助け合いや勇猛な活躍の壮大な抒情詩が描かれるのがかえってその厚みを確かなものにしているように思える。
    神の機嫌一つで英雄も死んでしまうが、現代のスポーツなんかでも神の計らいとしか思えないことは起こるものだ。古代の戦争でもそんなことがたくさんあり、それは時代を経ても変わらないのだろう。神のちょっかいは、人間の心の中にずーっと息づいている!

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    2023年07月29日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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    ロシア軍のブチャにおける蛮行のニュースを観た後で、「血湧き肉踊る」クライマックス・シーンを読んだ。
    平時なら、僕だって楽しく読めたのかも知れないが、今読むと悍ましさが鼻を突く。
    どうみても、求婚者達の攻撃に対するオデュッセウスの反撃(復讐)の刃は過剰であり、あまりにも悦びに満ち満ちている。
    やはり、ロジェ・カイヨワが『戦争論』で書いた通り、人間は戦争が好きなのだ。人間とは、ホモ・プグナ(戦う人)なのかも知れない。

    いずれ、遅かれ早かれ、その脳内に埋め込まれた致命的なプログラムゆえに、人間は滅びるだろう。
    同族を殺戮する悦びに打ち震えながら。
    残念ながら、蝶とちがって人間は決して「変態」できないのだから。


    【1人の殺害は犯罪者を生み、100万の殺害は英雄を生む。数が(殺人を)神聖化する。】


    チャップリンの映画『殺人狂時代』の名台詞だが、ホメロスの物語には「英雄」が多過ぎる。

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    2022年04月08日
  • ヘロドトス 歴史 下

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    レオニダス格好いい。強すぎてクセルクセス王がわざわざ見に行ったらビビりすぎて椅子から飛び上がったとか、戦いのあとアテナイ側が遺体取り返すために戦ったとか。

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    2022年03月01日
  • ヘロドトス 歴史 中

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    やっぱり転しまくりやん。
    アレクサンドロス出てきたけど使者の態度にムカついたから全員頃す。
    しかもここに書くのを憚れる程残虐かつ陰湿。しかしよく考えてみれば、自分たちの強さを見せつけるために一番効果的なのだろう。それは今も変わらない。

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    2022年02月26日
  • ヘロドトス 歴史 上

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    とにかくすぐ人殺すし、女性は物扱い。古代ギリシア周りは魔境。
    エジプト人はハゲで日が頭に直接当たるから石頭って書いてたのは笑った。

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    2022年02月23日
  • ホメロス オデュッセイア 上

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    集英社 世界文学全集1、ホメーロスのオデュッセイアの代わり。呉茂一訳。
    言い回しが回りくどいのが気にならなくなれば、物語として面白くなってくる。
    日本の桃太郎的な存在なのかな。

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    2021年12月23日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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    2019.3.20
    オデュッセウスは身勝手で、強欲な1面も多々あるのだけれどなぜあれ程までに神々に愛されるのか?

    放浪の果てに帰った我が家で血なまぐさい殺戮の宴を繰り広げる男。

    その人間的な欲望とマッチョさこそがギリシアの神々の心を惹き付けるのか。

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    2019年03月20日
  • ホメロス オデュッセイア 上

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    2019.3.10
    オデュッセウスは意外と人間くさいおじさんで、英雄的な肉体も知恵?ももってるけど、時折みせる部下に対する冷淡さや、強欲さ、生臭さがなんとも言えない。
    ダイ・ハードの主人公みたいなもんかもしれんなぁ。

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    2019年03月10日
  • ホメロス イリアス 下

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    ネタバレ

    ゼウスもヘラもアテネも酷い奴らだ、というのが単純な感想。

    とはいえ、神々に人間臭さがあるあたり、多神教らしさを感じる。

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    2018年09月13日
  • ホメロス オデュッセイア 上

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    ホメロス 「 オデュッセイア 」1/2

    イリアスとの違い
    *神が人間を助けている→神同士が対立
    *ゼウスの意見が必ずしも通らない
    *争いのシーンが少なく、食事や風呂のシーンが多い
    *女性、女神がキーマン

    争い一辺倒のイリアス とは 全く異なり、ストーリーの転回が多い

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    2017年12月01日
  • ホメロス イリアス 上

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    ホメロス「イリアス 」1/2 ギリシア神話にトロイア戦争の英雄史を足した 武闘的な叙事詩。敵と味方がわかりやすい二項対立な物語なので 単純で面白い。

    人間の運命は 全て神の手の中にあることを暗示。神が人間の争いを仕掛ける→人間の争いが広がる→神同士まで争うようになる

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    2017年12月01日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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    気高さとはこういうものなのだという一つのイメージが得られた気がする。昔の人々はこういう物語を通して目指すべき偉大な人物像を学んでいたのだろうということが窺える。礼儀を弁えて相手を立てながら自分の品位も一切落とさずに言いたいことを伝える弁術はぜひ見習いたいものだと思った。因果不明のあらゆることを神々の仕業として解するのは明快で清々しさすらあった。物語としては空想的要素のある前半の漂流記の方が面白かったかな。まあでも全体として楽しめた。英雄叙事詩、初めてだったけど結構いいものですな。

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    2017年06月29日
  • ホメロス イリアス 下

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    ネタバレ

    古代ギリシャの叙事詩。トロイア戦争の末期、英雄アキレウスの怒りから大将ヘクトールの戦死までの数日間を描く。戦場に響き渡る大音声の名乗りや叱咤、雑魚キャラを撫で切りしていく英雄たちの豪快さは、ジャンプやマガジンの少年誌、コーエーのゲームにも通じるものがある。絢爛で大仰な表現がテンコ盛りであけっぴろげな壮大さが心地よい。古典だとか文学だとか肩肘はらずに楽しめました。

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    2015年06月01日
  • ホメロス イリアス 上

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    ネタバレ

    古代ギリシャの叙事詩。トロイア戦争の末期、英雄アキレウスの怒りから大将ヘクトールの戦死までの数日間を描く。戦場に響き渡る大音声の名乗りや叱咤、雑魚キャラを撫で切りしていく英雄たちの豪快さは、ジャンプやマガジンの少年誌、コーエーのゲームにも通じるものがある。絢爛で大仰な表現がテンコ盛りであけっぴろげな壮大さが心地よい。古典だとか文学だとか肩肘はらずに楽しめました。

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    2015年06月01日
  • ホメロス イリアス 下

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    ホメロスによる西洋文学最初期の英雄叙事詩。ギリシア神話中のトロイエ戦争を材に取っている。このトロイエ戦争とは、アカイア勢(ギリシア軍)が小アジア(現在のトルコ地域にあたる)にあるトロイエのイリオスに遠征軍を送って行われた戦争で、主な登場人物は、ギリシア側ではアガメムノン,アキレウス,パトロクロス,オデュッセウスら、トロイエ側にはヘクトル,ラオコーンらがいる。「トロイの木馬」とラオコーンの逸話でも知られているが、本詩中では取り上げられていない。なおホメロスは『イリアス』と『オデュッセイア』の二大叙事詩の作者として一般に知られているが、そもそもホメロスという一個人が実在したかどうか、正確なところははっきりしていない。

    一読して、ホメロスの描く人物には、奥行きが無い印象を受ける。ホメロスが描いた以外の語られない部分へと想像が全く向かっていかない、内面が無い、充足したそれ自体しか無い、否定性が無い。登場人物の心情が、描写に於いて全てが剥き出しにされていて、そこで完結してしまっているように感じられるのである。精神史上の「内面の発見」(B.スネル)以前に於ける、叙事詩の叙事詩たる所以であろうか。

    凡そ英雄譚というのは、どれも野蛮で血腥い代物だ。「戦さは男の仕事、・・・」「・・・、今日のこの日に己れの意志で戦いを怠る男が、このトロイエの地から無事に帰国するようなことがあってはならぬ、ここで野犬の玩具になればよいのだ」「・・・、今こそ男子たる面目にかけ、己れが武勇のほどを思い起こしておけ」「いや、トロイエ人は一人たりとも、険しい死とわれらの手とを免れさせてはならぬ、母の胎内にいる赤子といえども、男児であるからは見逃してはならぬ、彼等は一人残らず跡も残さず、このイリオスから根絶やしにしてやらねばならぬのだ」。他者=敵を浄化せんとする殲滅思想、男は戦争・殺し合いをする存在でしかなく、女は愛欲と生殖の為の存在でしかない。そこに文化的な意匠が施されている点だけが動物との唯一の差異か。西洋文学の最初期から人間の即物的な醜悪さは今も変わらぬ。その暗澹たる事実を見せつけられる。

    精神史上は、古代ギリシアのこの時期は、概念を神として具象化・擬人化し神話(ミュトス)という物語を生成し解釈していくことを通して生を紡いでいった、神話という神々の物語の解釈を以て思考としていた。それは理性・論理(ロゴス)に基づき抽象概念を用いて為される哲学的思考とは根本的に異なっていた。思考や生の機制が、現代とは全くその形態を異にしていたと云える。則ち、近代的な内省に於ける自己対話 monologue の代わりに、内面に於いて常に神々と対話していたのではないか、神々とともにある自己と対話していたのではないか。「彼とても、いつかその気を起こし、またいずれかの神が促して下さるならば、戦いに加わるであろう」 「だがその責めはわしにではなく、ゼウスならびに運命の女神[モイラ]、そして闇を行くエリニュスにある。その方々が集会の場でわしの胸中に無残な迷い[アテ]を打ちこまれたのであった――このわしがアキレウスの受けた恩賞(の女)を奪い取ったあの日のことだが。だがわしに何ができたであろう、神というものはどのようなことでも仕遂げられるのだからな」

    古代ギリシアの文化とキリスト教以降の西欧文化との差異を考えさせられた。多神教のギリシア神話に現れる神々はみな人間臭く、一神教のキリスト教の神に観られる「神性」は一切無い。気紛れで心変わりしては両軍の人間たちを翻弄し・人間を唆して戦さをさせ・神々の間でも両陣に分かれて戦争を始め・愛欲には打ち負かされ・謀略を企てては取引をし・反目し合い・そして逡巡もするギリシアの神々は、決して揺るぎない「善」――キリスト教的「最高善」――を体現することはない。その反照として古代ギリシア神話には悪魔という存在が登場しない。そもそもキリスト教的な悪魔という観念が無かったのではないか。キリスト教世界に於いて初めて、神のアンチテーゼとしての悪魔の観念が誕生し、擬人化された悪魔から概念化された悪の観念も生まれたのではないか。上で引用したが、神々に自らの責めを転嫁するかのようなアガメムノンの言葉から長い思想的変遷を経て、人間の自由意志としての悪という観念がアウグスティヌスの時代に生まれる。

    ギリシア神話の神々は、世界万象そのもの、神話という物語のうちに投影された人間的生の運命そのものであり、キリスト教的な超越的存在ではない、世界を超越した造物主ではない。だから「創世記」の類を記そうという発想も無かったのではないか。「聖書」「聖典」の類も存在しない。則ち、「此岸」から超越した別次元の「彼岸」という観念が古代ギリシアには無かった。ギリシアには、「神話」は在っても「神学」という知性の方向はついに生まれ得なかった。「神学」は、一神教の下でなければ生まれ難いのだろうか。アガメムノン(人)も血筋をたどるとゼウス(神)に行き着くという。勿論アガメムノンは神話中の英雄ではあるが、人と神との間の形而上的断絶という思考は、当時の人間にはそれほど強くなかったのではないか。プラトンによってイデア界/仮象界という二元的世界観・形而上学が構想されることで、人間は初めて自分たち以外の世界という観念をもつに到る。それまでは、人間も神々も同じ世界に並立していた一元的世界観であった。世界は神々の下に統べられているというよりも、神々の躍動とともに在った。そして神々が与える不条理を人間は運命として解釈することで受け容れていたのだ。そういう「生」を営んでいたのだ。

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    2014年02月24日
  • ホメロス イリアス 下

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    ほとんど、主要人物がピンチになったら神々が助けてくれる展開。
    他力本願はよくないぜ。

    ヘクトルの葬式で終了。
    あれ・・・木馬は?

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    2013年04月17日
  • ホメロス イリアス 上

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    人の名前がたくさん。「~の子」みたいな表現も多く、なかなか覚えきれない…
    戦いでの人のやられ方や食べ物の描写が全体に比べなぜか細かい。

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    2013年03月08日
  • ヘロドトス 歴史 上

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    昔話を読むような気持ちで読んだ。歴史の勉強と言うよりは教訓的価値を持つ寓話として気軽に読んだが、まあ  おもしろかったように思う。

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    2011年12月03日
  • ホメロス イリアス 上

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    トロイア戦争のほんの一部。
    いきなり途中から始まるので、状況把握にちょっと苦労するかも。
    人間と神の自分勝手ぶりを大いに堪能できます。
    でもヘクトルはかっこよし。

    ただ、神様の異名やらが何の説明もなくバンバン出てくるの(巻末に解説あり)で、予備知識がないと読みづらいかと思います。

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    2009年12月18日
  • ヘロドトス 歴史 上

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     上・中・下の三巻。あまりにも長いので、最初のほうは忘れているけれど、マラトンの戦いと、最後のクセルクセスの遠征はステキだった。特にマラトンの戦いは、戦場の景色が見えてくるような描写にくらくらした。

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    2009年10月04日