松平千秋のレビュー一覧

  • ホメロス オデュッセイア 上
    かなり久しぶりの再読になる。最古の冒険物語とも言われる本書。やはり文句なしに面白い。同じホメロスでも「イリアス」と比べて親しみやすいと思う。前編である本書の後半は一人語りが延々と続く構成だが、不思議と気にならない。
  • ホメロス オデュッセイア 上
    個人的には、イリアスの方が好みです。オデュッセウスが今一つ好きになりきれないからです。人類の生んだ傑作であるのは間違いないと思います。
  • ホメロス オデュッセイア 下
    カタルシスの巻。
    物語は、このカタルシスを感じるために読んでいるといっても過言ではない。

    それにしても主人公のオデュッセウスはナチュラルにウソと真実を混ぜた過去を語るので、事情を知っている読者でも混乱してくる。

    ただ肝心の復讐劇では、アテネ任せのゴリ押しだったのがちょっと拍子抜け。アテネの神の力...続きを読む
  • ホメロス オデュッセイア 下
    前半十二話から成る冒険譚と、後半十二話から成る復讐劇。豪華二本立てといった趣き。
    個人的な好みで云えば、前半の奇々怪々な冒険譚の方を胸熱く読んだが、下巻の復讐劇が無ければオデュッセイアが物語として成り立たないわけである。
    一方で上巻が無ければ単なる復讐劇でしかなく、この二本立て様式の、構成の妙は唸ら...続きを読む
  • ヘロドトス 歴史 上
    ずっと読みたいと思っていて、やっと読む機会ができた。
    カタカナや、登場人物の多さに何度も何度も巻末の訳注や地図を確認して、なかなか内容に入り込むことができなかったが、徐々に慣れて物語に入っていくことができた。
  • ホメロス イリアス 上
    長い。
    読書苦手なので読むのが大変でした。
    ヘクトールの亡きがらをアキレウスが引き摺ったという話の真偽を確かめたく、原典に近そうということでこちらを読みました。


    結果的には自陣にヘクトールの亡きがらを運ぶために引き摺ったのみならず、毎朝の日課のように、何日か、何回か、引き摺っていたので、答えは得...続きを読む
  • ホメロス オデュッセイア 上
    幼い頃、私は親に、お前はオデュッセウスを知ってるか?ギリシャ神話の英雄で、20年もの間冒険の旅を続け、故国に帰ってきたんだ。人生は冒険だ。冒険をしなさい、みたいなことを言われたことがある。当時はよく意味がわからなかったが、「オデュッセウス」という名前だけが脳裏に残っていて、ずっと気になっていた。

    ...続きを読む
  • ホメロス オデュッセイア 下
    ホメロスの『オデュッセイア』は壮大な冒険譚だ。

    そんな前口上を聞いていた私は、オデュッセウスに次はどんな危難が襲ってくるんだろう?とドキドキしながら、上巻の最終ページを静かに閉じた。

    そして下巻に突入。
    ところが下巻は、オデュッセウスがイタケ国に帰還するところからスタートした。すでに冒険は終わり...続きを読む
  • ホメロス イリアス 上
    トロイア戦争の末期、英雄たちの叙事詩。神々と普通に会話をしていたり、英雄は本当に普通の人とは桁違いの体力がある。今でも十分楽しめる古典。
  • ホメロス オデュッセイア 下
    ホメロス 「 オデュッセイア 」2/2
    訳が もう少し 現代的なら 自分史上 海外小説の中で ナンバー1だった

    ギリシア神話や魔女の幻想的な物語、父探しの旅と家族の感動的再会、英雄の転落、ロビンソンクルーソー的な冒険、モンテクリスト伯のような復讐劇、イリアスの英雄再登場 など 面白要素 盛り沢山...続きを読む
  • ホメロス イリアス 下
    ホメロス「イリアス 」2/2 終盤一気に面白くなる。全体を通して、二項対立により 物語が進み、単純さと面白さを生んでいる

    壮絶なパトロクロスの最期が最も印象的で、物語を転回させたシーンだと思う。戦争の中で亡くなった勇士は 神が決めた運命の通りに動いただけというのも 戦争の虚しさを感じる
  • ホメロス オデュッセイア 上
    イリアスのような戦記ではないけどそれでも読み応えのある英雄譚。オデュッセウスの旅を通して当時の風俗や神々の捉え方が分かるので、とても興味深い。下巻も楽しみ。
  • ヘロドトス 歴史 上
    世界史に詳しくないので理解は遅いが、面白い本であることは間違いがない。エジプト、ギリシア、ペルシアの戦争や王の残酷な行い、女を女とも思わない、すぐに殺戮してしまうところは非人間的な感がする。これらがイスラム教徒のテロに繫がるのだろうか?しかし歴史が変わっても人間の考えることはあまり変わらないというこ...続きを読む
  • ホメロス オデュッセイア 下
    旨そうに肉を焼く描写が頻繁に出てくるので、肉が食べたくなる。
    オデュッセウスの帰国・復讐は無事終わったけれども、老後については思わせぶりな謎を残して終わってしまった。
  • ホメロス オデュッセイア 上
    古典だけど、登場人物に人間味があって親しみやすかったし、言葉遣いもそれほど堅苦しくない。
    枕詞的なお決まりの言い回しに、様式美というか、安心感を覚える。「夜が明けると」➡「朝まだきに生れ指ばら色の曙の女神が姿を現すと」とか。
    僕も眼光輝く女神アテネに勇気やら力やら吹き込んでもらいたい。
  • ヘロドトス 歴史 上
    歴史の父、ヘロドトス(紀元前484〜430年以降)が書いた歴史書。古代エジプトのミイラについて書かれていると聞いて電子書籍で読んだ。
    古代エジプトに関するのは巻2(エウテルペの巻)。当時の風俗が事細かに書かれている。排尿の仕方から葬儀など、こういう書物がこんな時代にあったというのが感慨深い。
    ミイラ...続きを読む
  • ホメロス オデュッセイア 下
    下巻。上巻では貴種流離譚が描かれたが、後半は一転して凄惨な復讐劇とそれに続く大団円が描かれる。
    艱難辛苦の流浪の末、20年ぶりに故郷イタケにたどり着いたオデュッセウス。息子テレマコスと共に、妻に言い寄り家の財産を食い物にする者たちを周到な準備のもと誅殺する。そして、ついに妻と再会し、オデュッセウスの...続きを読む
  • ホメロス イリアス 上
    まずは上巻。登場人物(&神)が多すぎて、誰が神で誰が人か、誰が親で誰が子か、誰がアカイア側で誰がトロイエ側か、どんどん混乱してくんだけど、それでもやたら面白い。
    話としては、ひたすらアカイアとトロイエの戦いなんだが、とにかく主要人物のキャラが立ちまくってる。戦争の原因をつくったパリスなんて顔だけの役...続きを読む
  • ホメロス オデュッセイア 下
    吉本新喜劇じゃなくって、松竹新喜劇的な味わい。
    “べた”な安心感。
    こんな大昔に。すごいな人類。
  • ヘロドトス 歴史 上
    トロイの発見が有名だ。アカイメネス朝ペルシャの話。キュロス、カンピュセス、ダレイオス、クセルクセスまでの話。ダレイオスはアカイメネス家じゃないらしいぞ。王といっても結構不幸のように思える。私と比べればうんと幸福なのだが。