松平千秋のレビュー一覧
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『イリアス』と違った英雄譚。戦記ものというよりは大いなる旅路と家族愛が描かれていて、クライマックスにかけては思わず感情移入してしまう。あと他の人も書いてますが、酒を飲み肉を喰らいたくなる描写がそこかしこに…笑Posted by ブクログ
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オデュッセウスの帰国の旅とその妻に群がる求婚者たちそれぞれの情景は生き生きと描かれている。極上のエンターテインメントでもある。女神との悦楽を捨て、巨人を痛めつけ、最後には手管も使い、妻の求婚者たちを打ち滅ぼすのが爽快である。息子テレマコスの存在も大きい。夫婦愛・親子の愛も優れて感じられる。二千数百年...続きを読むPosted by ブクログ
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リリシズム漂う大叙事詩である。引き締まった構成、緻密な描写は圧巻で手に取るようだ。ギリシアの神々は気まぐれで聖なる神のイメージは覆る。英雄たちや人びとの戦いと心の葛藤もよく描かれている不朽の名作である。ホメロスさんありがとう。Posted by ブクログ
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イーリアスで息子自慢ばかりしていオデュッセウスを軸とした家族の物語。
イーリアスでは男同士の生死をかけた戦を描いたが、こちらは異境をまわり、化け物にも相対する冒険譚 。
話しの展開的にはイーリアスより読みやすい気もするけれど、
トロイア戦争の知識がないと楽しめない気がする。Posted by ブクログ -
トロイヤ戦争後のオデュッセイアの冒険談。やたらややっこしい名前の神やら怪物やらが登場してきて、登場人物(?)の把握に往生しますが、オデュッセイアは運命の赴くがままに旅を進めます。ギリシャ神話の知識がないと、流石にきついかも。Posted by ブクログ
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トロイヤ戦争後のオデュッセイアの冒険談。やたらややっこしい名前の神やら怪物やらが登場してきて、登場人物(?)の把握に往生しますが、オデュッセイアは運命の赴くがままに旅を進めます。ギリシャ神話の知識がないと、流石にきついかも。Posted by ブクログ
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ジョイスの『ユリシーズ』を読むにあたっての再読です。
『オデュッセイア』は、言わずと知れたホメロスの『イリアス』と並ぶ長編叙事詩。
ポセイドンの逆鱗に触れたオデュッセウスは、トロイア戦争終結後、10年もの間、苦難の冒険を続け、やっと妻子の待つ故郷のイタケ島に帰り着く。
『オデュッセイア』1211...続きを読むPosted by ブクログ -
ジョイスの『ユリシーズ』を読むにあたっての再読です。
『オデュッセイア』は、言わずと知れたホメロスの『イリアス』と並ぶ長編叙事詩。
ポセイドンの逆鱗に触れたオデュッセウスは、トロイア戦争終結後、10年もの間、苦難の冒険を続け、やっと妻子の待つ故郷のイタケ島に帰り着く。
『オデュッセイア』1211...続きを読むPosted by ブクログ -
『イリアス』と並ぶホメロスの大叙事詩。上巻ではテレマコスの旅立ちからオデュッセウスの漂流譚まで(第一歌~第十二歌)を収録する。
本筋であるオデュッセウスの漂流譚だけでなく、「ヘパイストスによるアレス・アプロディテ捕縛」等といったギリシャ神話の有名なエピソードも収められている為、神話好きにもそれ以外の...続きを読むPosted by ブクログ -
『イリアス』と並ぶホメロスの大叙事詩。下巻ではオデュッセウスのイタケ帰還から大団円まで(第十三歌~第二十四歌)を収録する。上巻で多く含まれていた神話的要素は薄れ、下巻では専ら求婚者たちに対するオデュッセウスの報復が描かれる。
オデュッセイアを通読して思ったのは、オデュッセウスは女神に愛されてこその英...続きを読むPosted by ブクログ -
ホメロスの叙事詩。現代文と比較すると文章が少しだけ読みにくいかもしれないが、「トロイア全史」で全体像をつかんだ後に読むと、壮大で感動的な作品に感じられる。アキレウスが死すべき運命の戦いに向かっていくことの原因となるパトロクロスの死のくだりに涙が出る。Posted by ブクログ
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今更説明する必要がないほど有名な本。「歴史」と名付けられた本書は歴史書というより、当時のギリシア人が世界について聞きかじった内容をつれづれなるままに書き綴ったもので、全編にわたり「大いなる余談」として気楽に読める名著。節が短く記述が簡潔なので、通勤時の読書にもぴったり。
上巻では主にペルシア、エジプ...続きを読むPosted by ブクログ -
ご存知イリアスの続編。
堅忍不抜の英雄オデュッセウスが、イリオス戦争のあと、故国イタケへ20年かけて帰り着くまでの物語。うーん、これも面白かった。イリアスの感想の繰り返しになりますが、決まり文句が相変わらず気持ち良い。気に入っているところでは、「夜が開けると」という表現は「朝まだきに生まれ指薔薇色の...続きを読むPosted by ブクログ -
大スペクタクルロマン。ペルシアという国が興り周りの国々を併合し、ギリシアに侵入、アテネ、スパルタなどの連合軍に破れるまでの歴史。神意はあるが神々は出ず主役は人間たち。脱線も多いがそれが話に厚みを加えている。君主制と民主制の戦いで民主制が勝つストーリーの原型か。Posted by ブクログ
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非常に精巧な叙事詩です。
そして何より、古代ギリシア文明の時点で文学作品が果たすべき課題が完遂されていることが分かります。ニーチェが『悲劇の誕生』にてギリシアの時代に立ち返るべきと主張したのは、ゲーテの古典復興の理念に通じるものがありますし、ギリシア文明に完成した明確な美的基準がルネサンスにおける芸...続きを読むPosted by ブクログ -
いよいよクライマックス、ペルシア戦争の叙述が始まる下巻。第7巻〜9巻収録。マラトンの敗報の知らせにダレイオスはギリシア遠征の準備にかかるが志半ばにして死去。ダレイオスの後を継いだクセルクセスは空前絶後の規模でギリシア親征を企てる。インド人、バクトリア人、エジプト人、トラキア人、メディア人,フェニキア...続きを読むPosted by ブクログ
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第4巻〜6巻収録。カンビュセスの子、ダレイオスによるスキュティア遠征、そしていよいよペルシア戦争の発端、イオニア植民都市の反乱が5巻で記される。ペルシア戦争とはもちろんペルシア帝国VSギリシャ連合を指すが、そもそもの発端は小アジア、イオニアにおいて自らの権力の拡大をもくろみ、それをあたかも「ペルシア...続きを読むPosted by ブクログ