松平千秋のレビュー一覧

  • ホメロス オデュッセイア 下

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    ホメロスの『オデュッセイア』は壮大な冒険譚だ。

    そんな前口上を聞いていた私は、オデュッセウスに次はどんな危難が襲ってくるんだろう?とドキドキしながら、上巻の最終ページを静かに閉じた。

    そして下巻に突入。
    ところが下巻は、オデュッセウスがイタケ国に帰還するところからスタートした。すでに冒険は終わりで、今からは美しき妻に近づく求婚者たちへの復讐劇へと進むのであった。
    こうしてみると、壮大な冒険譚というよりは、オデュッセイアは冒険と復讐の物語と言ったほうが良いかもしれない。

    とはいえ、後半の復讐劇も冒険部分に劣らず面白い。
    オデュッセウスが身汚い老人に身をやつし、徐々に自らがオデュッセウスであ

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    2019年08月24日
  • ホメロス オデュッセイア 上

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    幼い頃、私は親に、お前はオデュッセウスを知ってるか?ギリシャ神話の英雄で、20年もの間冒険の旅を続け、故国に帰ってきたんだ。人生は冒険だ。冒険をしなさい、みたいなことを言われたことがある。当時はよく意味がわからなかったが、「オデュッセウス」という名前だけが脳裏に残っていて、ずっと気になっていた。

    そんな『オデュッセイア』を、このたびようやく読むことができた。
    なにせ、古代ギリシャ時代の作品だし、上下巻あるし、なかなか読みにくい本なのだろうなと思って読み始めたのだが、あっさりと予想を裏切られた。訳が新しいこともあってか、とても読みやすく、ぐいぐいと引き込まれた。

    冒頭は、オデュッセウスの息子

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    2019年08月24日
  • ホメロス イリアス 上

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    トロイア戦争の末期、英雄たちの叙事詩。神々と普通に会話をしていたり、英雄は本当に普通の人とは桁違いの体力がある。今でも十分楽しめる古典。

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    2018年10月14日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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    ホメロス 「 オデュッセイア 」2/2
    訳が もう少し 現代的なら 自分史上 海外小説の中で ナンバー1だった

    ギリシア神話や魔女の幻想的な物語、父探しの旅と家族の感動的再会、英雄の転落、ロビンソンクルーソー的な冒険、モンテクリスト伯のような復讐劇、イリアスの英雄再登場 など 面白要素 盛り沢山

    戦争の英雄オデュッセウスとその家族の 戦後の波乱人生記、冒険記といったところ。ギリシアの神の意見の対立が オデュッセウスとその家族の波乱人生の原因

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    2017年12月02日
  • ホメロス イリアス 下

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    ホメロス「イリアス 」2/2 終盤一気に面白くなる。全体を通して、二項対立により 物語が進み、単純さと面白さを生んでいる

    壮絶なパトロクロスの最期が最も印象的で、物語を転回させたシーンだと思う。戦争の中で亡くなった勇士は 神が決めた運命の通りに動いただけというのも 戦争の虚しさを感じる

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    2017年12月01日
  • ホメロス オデュッセイア 上

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    イリアスのような戦記ではないけどそれでも読み応えのある英雄譚。オデュッセウスの旅を通して当時の風俗や神々の捉え方が分かるので、とても興味深い。下巻も楽しみ。

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    2016年01月01日
  • ヘロドトス 歴史 上

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    世界史に詳しくないので理解は遅いが、面白い本であることは間違いがない。エジプト、ギリシア、ペルシアの戦争や王の残酷な行い、女を女とも思わない、すぐに殺戮してしまうところは非人間的な感がする。これらがイスラム教徒のテロに繫がるのだろうか?しかし歴史が変わっても人間の考えることはあまり変わらないということが分かった。人の世の無常さ、歴史は繰り返される、永遠に栄える国はない、等は現代にも通じる。中巻が楽しみだ。

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    2015年12月13日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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    旨そうに肉を焼く描写が頻繁に出てくるので、肉が食べたくなる。
    オデュッセウスの帰国・復讐は無事終わったけれども、老後については思わせぶりな謎を残して終わってしまった。

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    2015年11月01日
  • ホメロス オデュッセイア 上

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    古典だけど、登場人物に人間味があって親しみやすかったし、言葉遣いもそれほど堅苦しくない。
    枕詞的なお決まりの言い回しに、様式美というか、安心感を覚える。「夜が明けると」➡「朝まだきに生れ指ばら色の曙の女神が姿を現すと」とか。
    僕も眼光輝く女神アテネに勇気やら力やら吹き込んでもらいたい。

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    2015年10月24日
  • ヘロドトス 歴史 上

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    歴史の父、ヘロドトス(紀元前484〜430年以降)が書いた歴史書。古代エジプトのミイラについて書かれていると聞いて電子書籍で読んだ。
    古代エジプトに関するのは巻2(エウテルペの巻)。当時の風俗が事細かに書かれている。排尿の仕方から葬儀など、こういう書物がこんな時代にあったというのが感慨深い。
    ミイラの制作過程について記した本は、大抵このヘロドトスの記述について言及している。
    それだけ本家、最古の詳細な歴史書になるのかもしれない。
    エジプトはナイルの賜、という有名な言葉もここにある。

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    2015年03月02日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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    下巻。上巻では貴種流離譚が描かれたが、後半は一転して凄惨な復讐劇とそれに続く大団円が描かれる。
    艱難辛苦の流浪の末、20年ぶりに故郷イタケにたどり着いたオデュッセウス。息子テレマコスと共に、妻に言い寄り家の財産を食い物にする者たちを周到な準備のもと誅殺する。そして、ついに妻と再会し、オデュッセウスの旅は終わる。
    全編戦いだらけの「イリアス」よりも話に起伏があって面白い。とくに、最後のクライマックス、オデュッセウスと求婚者たちとの戦いから、それに続く妻ペーネロペーとの再会までは、臨場感あふれる描写で一気に読ませる。こんなものが2000年以上前に書かれたのだから、文化の厚みというのはすごい。

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    2014年12月16日
  • ホメロス イリアス 上

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    まずは上巻。登場人物(&神)が多すぎて、誰が神で誰が人か、誰が親で誰が子か、誰がアカイア側で誰がトロイエ側か、どんどん混乱してくんだけど、それでもやたら面白い。
    話としては、ひたすらアカイアとトロイエの戦いなんだが、とにかく主要人物のキャラが立ちまくってる。戦争の原因をつくったパリスなんて顔だけの役立たずだし、アカイアの総大将アガメムノンは強欲のかたまりだし、俊足のアキレウスはアガメムノンへの恨みでいつまでもうじうじしてるし。数少ない知的な人物として描かれるネストルも若い日の武勇伝を延々語って、どこにでもいるジジイとしての側面が描かれる。
    とはいえ、人間のダメっぷりなどゼウスとヘラに比

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    2014年08月02日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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    吉本新喜劇じゃなくって、松竹新喜劇的な味わい。
    “べた”な安心感。
    こんな大昔に。すごいな人類。

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    2013年04月20日
  • ヘロドトス 歴史 上

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    トロイの発見が有名だ。アカイメネス朝ペルシャの話。キュロス、カンピュセス、ダレイオス、クセルクセスまでの話。ダレイオスはアカイメネス家じゃないらしいぞ。王といっても結構不幸のように思える。私と比べればうんと幸福なのだが。

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    2013年01月25日
  • ホメロス イリアス 上

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    ホメロスの伝承?日本で言うと琵琶法師が平家物語を唱えるもの。人殺しのシーンが上手くかけている。死ぬ死ぬ、死にすぎ。

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    2013年01月25日
  • ホメロス オデュッセイア 下

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     女神アテナはなぜ、あれほどまでにオデュッセウスの帰郷と復讐に尽力したのかけっこう謎だった。仮説ではあるが、現代でいうなら、アテナは運という名前で呼ばれるそれであろうかとなんとなく思った。

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    2012年08月19日
  • ヘロドトス 歴史 下

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    ペルシアの王がダレイオスからクセルクセスに代替わりするあたりから話が始まる。ヘロドトスが「アテナイ贔屓」と言われる所以がいくつかの箇所で窺い知れるのも興味深い。

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    2012年05月04日
  • ヘロドトス 歴史 中

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    「歴史(上)」の続き(当たり前だけど)。ペルシアの大王ダレイオスの軍勢がギリシアに及ぶ当たりの時期を記述している。当時の戦争、また戦後の略奪に関して詳細に述べられている。

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    2012年05月04日
  • ホメロス イリアス 下

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    ご存知トロイ戦争の一大叙事詩。

    戦いシーンは、結構、細かい描写で血みどろなのがびっくり。あまりにも人間くさい神々と、神にもみまごう英雄たち。それを描写する雄大で優雅な比喩が気持ちいい。また、もとは韻文ならではの、決まり文句の枕詞もなれるとなかなか気持ちいい。

    要するにとっても面白かったのですが、たぶん10年前に読んでも全然面白くなかったろうな、と思うと、この面白さがどこからくるのか、が不思議です。いろいろな物語を知って、結局、その骨格と醍醐味は同じものだ、と知ったからかな?先を急ぐこと無く、言葉を楽しむ、という余裕ができたからか・・。要するに年を取った、ということですかね^^)

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    2011年12月21日
  • ホメロス イリアス 上

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    時代背景などが分かっていないと理解しにくいが、いつの時代もあまり変わらない人々の思いのおかげか、割と読みやすい。

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    2011年11月16日