経済学の考え方とはどのようなものか?について、時代を追って解説されています。
難しいです・・^^;。正直言ってほとんどチンプンカンプンでした。
経済学の教科書、といった方が良いかも。
それでも、ちょっと道徳っぽいアダムスミスから始まって、型にはめようと苦心した新古典派経済学へ。
現実に即したもの
...続きを読むにしようとしたケインズ、そして、政治的に利用された?反ケインズで失敗・・というふうには読めました。
読んでいて思ったのは、経済学って、現象を一生懸命型にはめて説明しようとするんですけど、その時になにがしかの前提条件を決めなければならないんですよね。
でも、現実には条件が一定であるなんてことはなく、しかもものすごくいろんなことが経済の動きには関わってくる。
企業の活動や政治の動きはもちろん、消費者の心理まで・・。
・・・無理なんじゃない?って思って思考停止してはいけないんですよね^^;。
おもしろいな、と思ったのはヴェブレンという人の言葉。
「近代的産業のもっている過剰な生産能力を十分にみたす規模まで、浪費的支出をふやすということは不可能に近い。(中略)私的浪費が大きなものであるということは疑いないが、貯蓄意欲と計算高い投資にかんする営利企業的な論理とが、人々の近代的な行動様式の中に組み込まれてしまっていて、貯蓄はいつでも高い水準に保たれてしまう。そのためになにかしかけなければならなくなる。それは政府が効果的な浪費をおこなうことである。軍備、公共的な建造物、宮廷や外交に関わる制度等々が、浪費的であるいう意味で、この問題に関して重要なものとなってくる。」
・・・なんか、今の日本の状況と解決策が示唆されているような・・^^;。
ヴェブレンはちょうど100年ほど前の時代の方。今の日本の状況を知るはずもないのですが。
1989年初版なのでやや古いですが、経済学を志す学生さんには良いのでは無いでしょうか?