宇沢弘文のレビュー一覧

  • 人間の経済
    Facebookで勧められた宇沢弘文の考え方を表した良書.資本主義が金という単一の評価に基づいていることを批判している.
  • 自動車の社会的費用
    著者も書名も知っていたけれど未読のまま数年。書店でたまたま目に留まって購入。

    B/C分析は2020年の今も道路計画を評価するベースの考え方だが、冒頭でさっそく斬り捨てられていて笑ってしまった。
    令和になってようやく歩行者フレンドリー(ウォーカブル)な計画が積極的に志向されるようになり、時代が追いつ...続きを読む
  • 人間の経済
    「国富論」のなかにあった"There is no wealth, but life."を「富を求めるのは、道を開くためである」と訳し、基本姿勢とした。
    ヴェブレンや石橋湛山に共感。
    ヴェブレンの最も重要な考え方である、金融制度は経済的な生活が円滑にいくために存在しているのであって、そこで売り買いをし...続きを読む
  • 人間の経済
    日本の経済学者ではあるが、経済だけでなく、様々なことに造詣が深く、示唆に富んだ講演の書籍化。宇沢弘文の社会的共通資本を知るのに、入門編としてちょうど良い。平易な言葉で、より良い経済活動のあり方、倫理的経済のあり方について述べており、初心者にもおすすめ。
  • 人間の経済
    2020.25

    社会的共通資本の補足的な本。

    よかったのは、
    「あるアフリカの民族には、
    「宗教」「文化」「自然」が同じ言葉である」
    ということ。

    僕たちが捉えている以上に、
    文化や宗教、自然は深いもの。
  • 自動車の社会的費用
    少々の時代遅れ感は否めないが、社会的費用という概念を学習するにはベスト。
    企業は機会費用という概念が好きだが、同じように見えない費用として社会的費用は改めて見直されてもいいのでは。
    例えば「某OSの社会的費用」。僕らは1年のうち何時間ただグルグル回るアイコンを見させられ、ハッカー対策に幾らのお金を使...続きを読む
  • 社会的共通資本
    内田樹さんがオススメするので、
    そしてまた自分の仕事に使えるロジックかと思ったので、
    名前は知っていたが、ついに読む。

    経済学的にも業績を残した方であるが、
    評価は難しいな。

    本の内容もあまり感心しなかった。

    でもまた読む返すのではないだろうか。
  • 社会的共通資本
    著者のことをテーマにしたイベントに興味を持ったので、一冊読んでおこうと手にしたのがこちらの一冊。
    著者のような学者の方の書かれる独特な文体が、普段ビジネス書等で読者を意識した(悪く言えば媚びたような)読みやすい文体に慣れてしまっている私にとっては読みづらく感じました。
    なんか、こう、やたらまわりくど...続きを読む
  • 経済と人間の旅
    ☆☆☆2019年12月☆☆☆


    『自動車の社会的費用』などの著作で知られる宇沢弘文の、経済学に対する考えの凝縮された一冊。「社会的共通資本」=「人類や、地球にとっての共有財産」と考えてよいだろうか。美しい自然や、教育、医療など。このような社会的共通資本を大切に、人間が人間らしく生きることを目指すの...続きを読む
  • 自動車の社会的費用
    昨今、これまで以上に自動車事故のニュース(とりわけ、あおり運転や高齢者ドライバーによるもの等)がクローズアップされている。私は自動車を運転しないものの、著者の名著に触れようと手に取ったものだ。
     著者は、社会的資本である道路が誰のためのものなのか、歩行者でなく、自動車のためのものなのか、ということを...続きを読む
  • 自動車の社会的費用
     自動車にたいする経済的・社会的価値がますます高まっていた1970年代にあって、その負の効用について警鐘を鳴らし、そのコストの取り扱いについて具体策を提起した書。この時代にあってこのテーマということで、著者の先進性は際立っています。

     第1章「自動車の普及」では自動車普及の歴史が、主にアメリカを中...続きを読む
  • 自動車の社会的費用
    こちらも読書猿さんの図書「はじめての新書」での紹介に
    よるものです。ちょっと冗長なところもあるけど、こんな経済学もあるのかと軽いショックを受けます。
  • 自動車の社会的費用
    40年前のこのような考え方を著した事に脱帽.数値的には古いが社会的共通資本という考え方は色あせない.ただ現実のどう落とし込んでいくかと言うのは難しいね.
  • 人間の経済
    宇沢哲学がコンパクトにまとまっていると思います。石橋湛山やヴェブレンに共感する姿勢に氏の一生を通じて辿り着いた哲学がみてとれます。経済学部出身の私としては、経済学とは何ぞやということを30年振りに考えさせられました。
  • 人間の経済
    新自由主義(リベラリスト)の観点から世界を切り取る経済学者の未来へのメッセージ。その内容は経済資本と世界の潮流、医療、教育、自然、農業と多岐にわたる。
    各項目についてさらっと心に残ったところを。。

    「経済について」
    世界はパックスブリタニカ(帝国主義時代)の後にパックスアメリカーナ(市場原理主義)...続きを読む
  • 経済学は人びとを幸福にできるか
    宇沢弘文の経済学に対する考えに触れることができ、新たな学びがあった。経済学とは豊かになることが前提だが、豊かになるという事がどのような事なのかを考えさせられる。相手も自分も幸せになるために、心をどれだけ豊かにすることができるのかが経済学の根底かもしれない。
  • 宇沢弘文の経済学--社会的共通資本の論理
    人類の歴史を振り返ってみるに、所謂、産業革命以後の経済活動以前から、大なり小なり商業資本主義の活動は営々と継続されてきたわけである。その中で、金融も経済活動の潤滑油として機能してきた。

    そして、そのような経済活動はその民族の歴史・文化・自然条件・立地条件、宗教などなど、先人が培ってきた様々な制度を...続きを読む
  • 経済学の考え方
    70~80年代の反ケインズ経済学にはぴしゃりと厳しい宇沢先生。たしかに合理性だけで根拠に人間の複雑な行動の総体を一般化するのは無理があるし、そのことに寄りすぎると結局は世の中投機合戦になってしまって、どこが「経世済民」やねんと。

    ソースティン・ヴェブレン、ジョーン・ロビンソンについて調べたくなった...続きを読む
  • 自動車の社会的費用
    昨年亡くなった宇沢弘文さんの代表作ということで何気なく読み始めたところ、とても面白い著作でした。自動車を引き合いにした、新古典派経済学の批判の書ということなのだが、それよりも1970年当時の自動車社会に対する世の無批判に対する憤りを読者に強く感じさせるところが名著たる所以なのだと思う。
  • 経済学は人びとを幸福にできるか
    延長すれば良かったのに時間切れ 経済理論より歴史的記述として勉強になる さすがはこの先生 社会的費用 資本の問題は重要であり難しいかな

    フリードマンに対して、個人的には誤解もあるような気はします