中西進のレビュー一覧

  • 日本人の愛したことば

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    実像にとらわれない。日本語は、あまりにも深い。著者が日本人の「愛する」ことばとはせず「愛した」と題しているところに、考えさせられるものがある。

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    2018年01月26日
  • 古代史で楽しむ万葉集

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    ネタバレ

    最近、古典に興味持ち、文庫本を読み漁っているのですが、角川ソフィア、読みやすいです!
    それに加えて、本書は、万葉集の代表的な詩歌と、それが詠まれた背景は書かれており楽しく読めます。

    「中大兄が万葉に残す歌は少なくてその心情をさほど伝えてはいないけれども、九州の地に死した母帝の亡骸をいだいて大和に帰るとき、

    君が目の 恋しからに 泊てて居て かくや恋ひむも 君が目を欲り

    と母をしたっている。(中略)
    大化以後はまことに古代史における一大転換の時であった。それなりに新時代の誕生は輝かしくはあったけれども、一面それは血と非情を代価として得た輝きであった。その非情の歴史の中に非情た

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    2013年11月03日
  • 万葉の秀歌

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    書店で見つけて手に取った。分厚い。

    万葉集4500余首から、252首を取り上げて詳説した読みもの。古語や文法の解説には寄らず、高校生程度の古文の語彙や知識があることを前提として直截に鑑賞に踏み込んでいるため、文法学習には向かない。
    巻二十をそれぞれ1章とし、その巻の成り立ちや特色も述べている。万葉集全首が載った別の書籍を傍らにして、自分好みの巻だと直感したら本書に紹介されていない他の歌も鑑賞してみると楽しいだろう。楽しかった。
    ボリュームがあるので一気読みはせず、3、4章ずつ6日かけて読んだ。本書を読むまでは詰まらないように思えた歌が急に輝いて見えて戸惑うこともあった。文芸を味わうには、やは

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    2013年05月25日
  • 万葉集 全訳注原文付(一)

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    座右の書。初めて読んだ万葉集はもっと手軽な初心者向けの抜粋版だったけれどすぐに全首制覇したくなって購入したのがこれだった。難しく読みにくさはあるが文庫の手軽さでいつでも開けるところにおいてある。全四巻プラス万葉辞典。

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    2011年12月07日
  • 日本人の愛したことば

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     国文学者が、「ありがとう」「感じる」「かおる」などゆたかな言葉を手掛かりに、日本人が大切にしてきた感性と生き方を考える。

     たとえば「きく」の項。「person」という言葉の元の意味は「音を通して」で、人格とは、その人から響いてくるものが「あるかどうか。幸せは昔、「さきわい」と言ったが、それは体の中に花が咲くということ――。かつて日本人が持っていた「詩の言語」が広がる。

    (「週刊朝日」 2011/11/18)

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    2011年11月29日
  • 古代史で楽しむ万葉集

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    本のタイトル通り、万葉集の時代背景や歌人の人物像と歌とを、事実と考察と筆者自身の豊かな想像力で解説している。万葉集の入門口。堅すぎず、しかしけして飛躍しすぎないバランスだと思います。

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    2011年06月14日
  • 古代往還 文化の普遍に出会う

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    世界各地の神話や伝説、ことばなどをテーマにしたエッセイ集。一編は短いので、一冊を通して様々な話を楽しめます。
    日本の神話やことば、万葉集などについてが一番多くとり上げられている印象ですが、各地のものとふしぎに重なったり、やはり古代の人間は同じような感じ方、考え方をしていたのかもしれません。
    途中、すこし関連性がわからないところもありましたが、全体として面白かったです。

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    2011年01月15日
  • 万葉集 全訳注原文付(一)

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    所持する日本古典文学全集には『萬葉集』も収められているけど、いちいち函から出して開いてが億劫なのためコンパクトで扱いやすそうな本書を新たに購入。このサイズで訳注原文付とは嬉しい限り。

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    2010年03月15日
  • 万葉集 全訳注原文付(一)

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    万葉集を読んでいると、歌を詠めないことがとてもつまらないことに思えてくる。太古の昔の人々が紡ぎだす芳醇な言葉や感情に驚き心打たれた。

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    2009年10月04日
  • 日本人の愛したことば

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    難しい。
    短歌を通してある主題について語っているのだけど、筆者の感覚が発達しすぎていて理解が追いつかない。
    途中で諦めてしまったけれど、いつか読み直してわかる日が来るだろうか。

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    2025年09月21日
  • 入江泰吉 万葉花さんぽ(小学館文庫)

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    ネタバレ

    万葉集、大和のくに、といえば、入江泰吉さん。
    万葉集に歌われた花々が、自然が、美しく切り取られている。この人の写真は、いつまでも生き生きとして古くならない。凄みも感じられる。

    そして、中西進さんの、やさしく美しい日本語で
    紹介される万葉の歌の数々。

    すばらしいお二人の世界が堪能できる一冊。

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    2017年04月02日
  • 古代往還 文化の普遍に出会う

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    一篇の神話や伝説にはもちろんのこと、一首のうた、一つの言葉にも豊饒な物語があふれている。
    そこから伝わってくるものは、古今東西どこで生をうけていても不思議なほど似通った、人びとの喜びや悲しみ、想い、悩み。
    万葉集からギリシャ神話、ケルト神話まで自在に題材をとり、日本と世界、古代と現代をひとしく眺めるエッセイ八三篇。
    著者の目を通せば、数千年の隔たりも遠く離れた土地も、往き来は自在と気づかされる。

    [ 目次 ]
    第1章 降り立った神がみ
    第2章 森羅万象
    第3章 土地の記憶
    第4章 ことばと響き
    第5章 ひととひととの交わり
    第6章 いまに息づく古代
    第7章 普遍なるもの

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    2011年04月01日