中西進のレビュー一覧
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ネタバレ最近、古典に興味持ち、文庫本を読み漁っているのですが、角川ソフィア、読みやすいです!
それに加えて、本書は、万葉集の代表的な詩歌と、それが詠まれた背景は書かれており楽しく読めます。
「中大兄が万葉に残す歌は少なくてその心情をさほど伝えてはいないけれども、九州の地に死した母帝の亡骸をいだいて大和に帰るとき、
君が目の 恋しからに 泊てて居て かくや恋ひむも 君が目を欲り
と母をしたっている。(中略)
大化以後はまことに古代史における一大転換の時であった。それなりに新時代の誕生は輝かしくはあったけれども、一面それは血と非情を代価として得た輝きであった。その非情の歴史の中に非情た -
Posted by ブクログ
書店で見つけて手に取った。分厚い。
万葉集4500余首から、252首を取り上げて詳説した読みもの。古語や文法の解説には寄らず、高校生程度の古文の語彙や知識があることを前提として直截に鑑賞に踏み込んでいるため、文法学習には向かない。
巻二十をそれぞれ1章とし、その巻の成り立ちや特色も述べている。万葉集全首が載った別の書籍を傍らにして、自分好みの巻だと直感したら本書に紹介されていない他の歌も鑑賞してみると楽しいだろう。楽しかった。
ボリュームがあるので一気読みはせず、3、4章ずつ6日かけて読んだ。本書を読むまでは詰まらないように思えた歌が急に輝いて見えて戸惑うこともあった。文芸を味わうには、やは -
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
一篇の神話や伝説にはもちろんのこと、一首のうた、一つの言葉にも豊饒な物語があふれている。
そこから伝わってくるものは、古今東西どこで生をうけていても不思議なほど似通った、人びとの喜びや悲しみ、想い、悩み。
万葉集からギリシャ神話、ケルト神話まで自在に題材をとり、日本と世界、古代と現代をひとしく眺めるエッセイ八三篇。
著者の目を通せば、数千年の隔たりも遠く離れた土地も、往き来は自在と気づかされる。
[ 目次 ]
第1章 降り立った神がみ
第2章 森羅万象
第3章 土地の記憶
第4章 ことばと響き
第5章 ひととひととの交わり
第6章 いまに息づく古代
第7章 普遍なるもの
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