坂本ヒメミのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ夫に病気で先立たれた女性が主人公のお話です。
本の冒頭は運転免許証や保健証の裏に記載されている
亡くなった後の臓器提供について選ぶシーンから物語が始まり、どんな物語だろうか?と興味を引かれました。
周りには元気なふりをしながらも、
仕事を辞め、住んでいた部屋では断捨離を始め、
自らも死ぬ準備をすすめます。
そんな中で出会ったのが「死に装束を縫う洋裁教室」の貼り紙、主人公は自分のエンディングドレスを作る為教室に通い始めます。
すぐにエンディングドレスを作るのではなく、
先生から課せられたテーマを通して、自分の人生を振り何着もの服を作り上げてゆきます。
洋裁教室に通う生徒達は、年齢も生い立ちも -
Posted by ブクログ
夫が闘病の末亡くなり、32歳で未亡人となった麻緒。
深い悲しみと絶望のなか終活を始めるが、「終末の洋裁教室」に通ってみることに。
私は洋裁と聞くだけで拒絶反応してしまうが、「終末の洋裁教室」とは面白い。
ミシンが使えなくても大丈夫なら、覗いてみたい。
教室で出会う、どこか不思議で落ち着いた先生、それぞれが人生の物語をもつ3人のおばあさん達。
毎月の宿題で向き合う洋服と、それと切り離せない人生がなかなか面白い。
年が違えば生きてきた時代も違い、物語も違う。
涙ぐむような話から、応援したくなる話まで、人生って面白いなと思う。
自分だけが不幸で苦しいように感じてしまったり、そればかりではない -
Posted by ブクログ
2020年、4冊目は追いかけてる作家の一人、蛭田亜紗子。
真嶋麻緒、32歳、未亡人。夫に先立たれ、自らも後を追おうとしている。首吊り用ロープを買いに来た手芸店で、「終末の洋裁教室」のポスターを見かける。それは死に装束を自作するための教室だった。
先に言っておきます。個人的には、これまで読んだ、蛭田亜紗子女史の作品では、ピカ一です。
荒んだ麻緒が立ち直る物語、とベタな展開になるコトは、簡単に想像出来る。それでも、「終末の洋裁教室」の他の生徒達の言動等々で、麻緒の心情が徐々に変化していく様が、文面にキチンと表れている。
「終末の洋裁教室」の小針講師のエピソードはちょっと手を広げ過ぎかな⁉️