コンラッドのレビュー一覧

  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    ポーランド生まれのイギリス人作家コンラッドの作品。自身が1890年ごろコンゴ自由国を訪問した経験に基づき書かれている。当時のヨーロッパから見たアフリカがどのような印象であったかがよくわかる。

    0
    2025年07月19日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    中学生くらいのときに、地獄の黙示録の原作を読みたくて300円で買った本。懐かしい駸々堂のブックカバーのまま、40年寝かせて今頃読んだ。
    主人公マーローが、アフリカの奥地にいるクルツを連れ戻すように会社に命令され、地獄のような光景を見ながらコンゴー川を遡って行く。
    地獄の黙示録が好きな人ならきっと気にいると思う。

    0
    2021年07月22日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    英国の作家ジョセフ・コンラッドによって書かれた中編小説。20世紀における英語文学の傑作として知られる。仏国の貿易会社に雇われた船乗りマーロウが、アフリカの出張所を訪れるためにコンゴ川を遡行し、やがてクルツという名の代理人を求めて大陸の奥深くへ足を踏み入れるが……というストーリー。背景には当時のベルギー国王によるコンゴ自由国に対する苛烈な植民地支配が存在し、本作にはコンラッドの船員時代の経験が反映されている。

    本作では語り手マーロウの出航から帰還までが作中作の形で展開し、プロットを辿れば物語の全体像は把握できるものの、作品を包み込む重厚なーーあたかも倫敦を覆う陰鬱な闇のような雰囲気が、テクスト

    0
    2019年09月10日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    映画「地獄の黙示録」の原作といわれる作品とのこと。コンゴの奥地への異様に薄暗い旅。真夏に汗だくでもう一回読んでみよう。

    0
    2018年01月08日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    さすがに古典的名作と呼ばれる作品は、ものが違う。かならずしも整っているわけでは無さそうなのに、展開の巧みさ、テーマの奥深さによって、一読、忘れられない内容である。

    0
    2018年10月14日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    もっと難解なものを想像していたが、物理的に近いところに住んでいるおかげか、情景を思い描くことも感情の追体験をすることも意外なほど難しくなかった。最も近いと言っても国も違うし、100年以上の月日の間にフラット化されてしまった世界、そして何よりマーロウよりはいくらか擦れてしまっている心のせいですべてが緩やかにしか感じられないが、マーロウが見たもののかすかな面影は私の日々の生活で、そこかしこに感じられる。白人(黒人目線ではアジア人含む)のコミカルでシニカルな様なんか今もほぼそのまま。別訳・原著も読みたい。

    0
    2016年07月06日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    解説があってよかった。また、訳者の言葉もあってよかった。なぜなら、ともにこの作品について思いをめぐらすことを促してくれたから。読みながらも、読み終わっても、一筋縄ではいかない作品であると感じた。スタイルもメッセージもわかりにくいのだ。

    信頼できない語り手?いや、最後に婚約者にみせた「配慮」はいたって理性的だ。

    植民地主義や狂気、好奇心、利己心などが扱われているが、それがメインテーマではない。

    うねうねした、理解を超えた世界に生きる経験?その強烈さ?
    なのに聞き手がいるという矛盾?

    なるほど。強烈な経験をしたからこそ、本当は言えない。そこにフィクションという真実、真実はフィクションという

    0
    2016年04月30日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いろいろな解釈を取れる作品は
    どうしても評価が明確に分かれてしまいます。
    それは、この作品のラストです。

    この作品の鍵の人物となるクルツは
    結局のところ熱病(?)で命を落とすことと
    なってしまいます。

    そしてその後に、婚約者にあうこととなるのですが…
    これ、すべてを打ち明けられないでしょ。
    もしもそれを打ち明ければマーロウにも
    危険が及んだかもしれませんしね。

    どこか見えぬ霧が漂っていたり
    黒いものがあったりする感覚が
    気持ち悪くもありました。

    0
    2015年12月31日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    僕が人生で初めて熟読したと言える書物。かっこいい日本語の文章なので、翻訳者の中野好夫のことも好きになった。が、作者のコンラッドの文章が、僕は原文の英語でも読み、CDのオーディオブックも聞いたのだが、これがそもそもかっこいいのだ。

    0
    2014年02月06日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    《コンラッド著「闇の奥」を読む》
     (光文社古典新訳文庫で)

     「英語で読む村上春樹」の題材『かえるくん、東京を救う』に登場するコンラッドという作家読んでみたくて選択したのがこの作品。「ロードジム」を読んでみたかったが入手が面倒だったのでこちらの「闇の奥」にした。

     コンラッドは難しいとか堅苦しいとかいうイメージがあって取っ付きにくいと言われているそうだ。しかし私は出だしこそ確かに難しそうな気がしたが、間もなく主人公マーロンの語り口に引き込まれ、一気に読むことができた。これは新しい翻訳のせいかもしれないし、実はコンラッドはとても魅力的な文章を書いているのではないだろうか。

     英文学の古典

    0
    2014年01月22日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    ポーランド生まれのイギリス作家・ジョセフ・コンラッドによる実体験に基づいた著作。コンゴー河上流開拓会社の船乗りマーロウが語り手となって、闇黒アフリカの奥地にて象牙蒐集に明け暮れる天才クルツの救出の顛末を語る。
    コンラッドの作風として特徴的なものは、大自然を写実的に描くのではなく常に暗示的であり、この「闇の奥」もまた未開の地としてのアフリカの奥地のことだけではなく、人間の持つ心の深淵のことも示唆していることは想像に難くありません。
    白人による土人の搾取、文明とはかけ離れた黒人たちの原始の叫び…正常な人間でさえも闇黒の大陸では寂寥と孤独に蝕まれ、クルツのように人が持つ「人間性」も崩壊してしまう。臨

    0
    2013年08月16日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    舞台は1890年代のアフリカ。
    船乗りマーロウはアフリカ奥地に出張所を持つイギリスの貿易会社に就職する。
    最奥部の出張所を預かる、腕ききの象牙採集人クルツが病に伏しているという噂が流れ、マーロウはクルツの迎えに赴く…。

    この小説はアフリカから戻ったマーロウが仲間の船乗りである「私」に語ってきかせる、というかたちで進められる。
    クルツの存在も常に伝聞・噂のかたちを取ってあらわれる。
    人から人へ語り伝えられ、そのイメージはふくらみ、ゆがみながら変化していく。
    クルツの言葉はマーロウによる翻訳と解釈を経て読者に届く。
    クルツ自身は切れ切れのイメージを作品の各部に浮遊させながらも、自身は空白、意味づ

    0
    2011年01月08日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    わたしはこれが好きだ・・・とか、こういう傾向のものが・・・というのが「わたし」を知らない人にとって何の意味があるというのか。かといって、誰か有名な誰かが何かを言ったとか引用する気はさらさらにない。書評なんて自己矛盾的に、永久機関が動くはずがないようにそこに無駄にあるだけだろう。私はそういうわけで直感しか信じないが、一生の何処まで「気」が殺がれずにあるかワカラナイのでなるべくいいものに出会いたいなと儚い希望は捨てないで行こうと思っている。コンラッドと共に行けた闇の奥は運のいい場所であった。

    0
    2009年10月04日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    素晴らしい翻訳で熱帯のジャングルの人を寄せ付けない世界の出来事とそんな世界が生み出した人物の難解な物語を一気に読ませる。物語は夜更けのテムズ川に浮かぶ船の上で船乗り仲間にコンゴ川での経験を振り返って語るという語りの形式で、マーロウの語りを聞いている人物が小説の中にも存在していて、語りを聞いている人物が主体となっている入れ子的な構造。ほとんどの部分はマーロウが主人公の視点となっているが、あえてそれを客観的に聞く人物を設けることでアフリカでの出来事が幻のように遠い世界の話に聞こえる効果もある。
    クルツがどのような存在なのか。これはほとんど暗示的に示されるばかりで善か悪かも判然とはしない。かつて優秀

    0
    2023年03月04日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    「地獄の黙示録」の元ネタとして有名な(?)コンラッドの「闇の奥」。

    いろいろなところで言及されたり、分析されたりすることも多いので、なんとなく知っている気になるが、ここは一応読んでおこうということで。

    なんで、そんな気になったかというと、ここ数年、全体主義について調べているところなのだが、アーレントの「全体主義の起源」の第二部の「帝国主義」のなかで、「闇の奥」についての分析があったからかな?

    という流れなので、読む視点がどうしてもアーレントの読解に引っ張られるわけだが、それにしても、これはなんだかディープな本だった。

    設定としては、マーロウという船乗りが、船が停泊しているなかで、仲間に

    0
    2022年08月15日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    未だにわからない
    「The horror! The horror!」だけが入ってくる

    この作品を理解できるだけの人生はまだ自分は経験してないなぁ

    余談だが解説が長すぎる!

    0
    2022年07月19日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ


    濃密な文章で読みやすくはないが、そのおかげでアフリカの奥地の猥雑な雰囲気が伝わってくる。
    文明からかけ離れた未開の地に足を踏み入れることは、想像を絶するような体験なのだろう。正気を保てず狂ってしまうほど。怖しい!

    0
    2022年01月08日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    一度読んだだけではどう解釈して良いのか、私には結論を出せなかったので、再読は必須。ただ、この主人公が人種差別反対主義者であるとは感じなかった。とにかくグレー味が凄い。
    終始、もやっとする。恥ずかしながらコンゴの大虐殺の件も知らなかった。これを機に関連書を読んでみたい。

    0
    2021年09月12日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    アフリカの奥地に象牙を狩猟するために送り込まれた男を追って「闇」の奥に足を踏み入れる男。
    そこに口を開けていたのは、想像を超える深々とした「闇」だった。
    人間の心の禍々しさに触れる。

    0
    2020年10月25日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    マーロウという青年が一旗揚げるつもりで未開の地におりたつ。

    白人が黒人を使い、象牙で儲ける。あれ、勝手にやってきた白人がなぜ勝手に元々住んでいる人を顎で使い、(金なんて払ってないんだろう?)利益も自分達の物に。あれ、色々おかしいぞ。

    出会う人出会う人、「クルツって奴はドープな奴だぜ」みたいなことを言う。本人に会ってみると、死に際で、まさに死に水をとるはめに。
    その瞬間に主人公は何かを悟ってしまう。そしてその説明なし。多分作者しか理解してないし、全世界の人間がおあずけをされている。

    0
    2019年09月16日