ゴーゴリのレビュー一覧

  • 死せる魂(下)

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    再読。当時のロシアを風刺した作品ではありますが、笑っちゃうほど普遍的。そして、どうしようもなく愚かしい人達がたまらなく魅力的に描かれていて、これぞ純文学と呼ぶべきものかと。

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    2011年11月13日
  • 鼻/外套/査察官

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    岩波文庫『外套・鼻』を積読状態にしていた折に、
    古典新訳文庫で新訳が出てたので買ってみたら、
    ゴーゴリが落語調に面白く訳されていたので、
    すぐに読み終わってしまった。
    落語の語り口がゴーゴリと相性がよく、
    無理のない自然な訳文になっていて、非常に読みやすかった。
    こういう面白い翻訳の試みは積極的にやってほしいと思うけど、
    同じく古典新訳文庫の『歎異抄』の関西弁の方は失敗だと思います。

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    2010年09月23日
  • 鼻/外套/査察官

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    訳者の訳がおもしろい。
    ロシアの文化、地理、歴史について浅学のため
    理解に苦しむ箇所も多々あったけど、
    こう、風刺的でかつユーモアがあり短編なので結構好きなタイプでした。

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    2010年09月22日
  • 死せる魂(上)

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    題名から想像できる内容と違い、実はユーモアに溢れた読みやすい話です。しかも笑いながらしみじみと哀しくなってくる。ロシア、というとこの本のイメージが胸をよぎります。

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    2009年10月04日
  • 鼻/外套/査察官

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    鼻、外套の二作品は、落語調。
    落語には興味はないが、読みやすかった。

    査察官は、滑稽だ。
    騙される方も面白いが、騙す方もバカバカしい。
    お前はバカなのかとツッコミたくなる。

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    2025年12月03日
  • 鼻/外套/査察官

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    「鼻」が読みたくて手に取った作品。
    ひとつの体のパーツに過ぎない鼻が自我を持ち、
    まるで一人の人間のように振舞っている様子がシュールすぎて強烈に印象に残る。
    特に祈りの場面は最高にシュール。

    鼻とは何を象徴しているのだろうか。
    権力、プライド、憧れ、美意識、世間体・・・?

    日本の「鼻」(芥川)はコンプレックスを描いたが
    どちらも「他人からの目」というものが共通して重要なキーワードと
    なっているのだろう。
    自身にとっての「鼻」とは何を象徴するものだろうか?
    考えてみたくなる。

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    2025年07月28日
  • 鼻/外套/査察官

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    鼻→ある朝、起きたら鼻がなかった…から始まる奇妙なお話。何かの皮肉なのかもしれないが、それが何かわからないので、ただ単に奇妙なお話。

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    2023年12月27日
  • 鼻/外套/査察官

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    ところどころでちょっとクスリとくる感じ。鼻ッなどとあるので何だかラノベみたいだなぁと思った。あえて落語調にしているらしい。鼻ははとにかく不条理でカフカの変身を何となく思い出した。外套は主人公が愛おしくなる。下級官吏は今で言う何に相当するのかいまいちつかめず。ロシア文学はあまり経験がないが、名前が長いところにはロシアっぽさを感じた。

    一般にあまり馴染みがないのもあってか解説が充実。『死せる魂』もいつか読んでみたい。

    査察官だけ未読

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    2023年06月18日
  • 鼻/外套/査察官

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    ・『鼻』、場面が奇妙すぎて、ちょいちょい誤読してるのかと思った。「鼻が制服を着て歩いてる」って言われましても。想像力が追いつけないよ。
    ・『鼻』の締め方良すぎる。この話と同じくらいわけのわからんこと、現実でもたしかに起こるわ。
    ・『外套』、まじめな小心者が舞い上がった直後に落とされるの辛い。終盤の怪奇小説パートでなんだか救われた。世間を見返してやれてよかったね。
    ・『査察官』、フレスタコフのしょうもないクズっぷりが清々しくて好き。登場人物がみんな親近感の湧くクズ。慌てふためくクズを遠目に観察する感じのブラックコメディ。
    ・落語調の訳の主張が強すぎたな...。

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    2023年01月03日
  • 鼻/外套/査察官

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    この新訳は落語調になっているときいたのでどうなんだろうと多少心配しながら読んだが、話となかなかあっていて読みやすく面白かった。
    別の訳で読んだことがある人はどうおもうかはわからないけど…私はこれがはじめてだったので違和感は感じなかった。

    『鼻』は、ある日鼻が顔からなくなっていてその鼻が服を着てそのへんを歩き回っており…という話でシュール。
    これは落語調じゃなければ余計意味わからん…って思いそうな話ではあった。

    『外套』は、貧しい役人が頑張って新しい外套を手に入れるものの…という話。
    これは語り口のおかげで笑える場面も多かったが、基本的にはロシアの下層民の憐れさ、それでも生きているし尊重すべ

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    2021年09月10日
  • 鼻/外套/査察官

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    落語調で訳されているせいか、3作品とも日本の落語にありそうな内容に感じた。また、『査察官』に出てくる市長の、ハイテンションで一方的に撒き散らしながら話す様子は、ドストエフスキーの小説に出てくる登場人物を想起させる。ドストエフスキーとゴーゴリの作品しかロシア文学を読んだことがないが、もしかしてロシア文学に出てくる登場人物の共通点は、上記に挙げた特徴なのか?と思ってしまった。

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    2019年06月02日
  • 鼻/外套/査察官

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    ゴーゴリというと名前だけは聞いたことがあるけれど
    全く読んだことがなかったロシアの文豪??
    ドストエフスキーはゴーゴリがいたから
    自分の小説が書けた、みたいなことを言っているくらいの
    すごい偉い人なんだろうなぁという印象だけはあった。
    で、今回初ゴーゴリだったわけですが
    ぶっ飛びました。
    なんだ、このバカバカしさは!!

    これは凄い。笑えます。
    今の作家でいうと町田康なんかは近いのかも。
    でもぶっ飛び具合のスケールが違う。

    「鼻」という短編なんかは
    朝起きたら虫になっていたというカフカどころではなくて
    鏡を見たら鼻がなくなっていて
    探しに町へ出たらその鼻が偉そうな格好で
    町で紳士然と闊歩して

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    2017年09月06日
  • 死せる魂(下)

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    このドタバタが、やっと終わった!という感じ。
    第一部ではからだの丸い謎の男チーチコフが一癖も二癖もある貴族たちのもとを飛び回り、彼らに取引を持ちかける。

    その取引というのが、事実死んではいるけれど書類上まだ死んだことになっていない農奴(役所の負荷を減らすために死亡登記は年一回とかだったらしい)を安く、あるいは無料で引き受けようというもの。

    心よく無料でさしだす者もあれば、死んだ農奴の相場がいくらか・騙されたのではないかと猜疑心にとらわれる者、生前の農奴の特徴や長所を強調して値段をふっかける者、なんだかよくわからないがとにかく賭けがしたくてたまらない者……などなど。
    まるでダンテの地獄篇のよ

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    2014年01月05日
  • 鼻/外套/査察官

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    えーっと。岩波版の方を読んでいないので良くわからないのだけど、私はこの落語調の翻訳が原典の魅力を損なっているように感じてならない。鼻がひとりでに歩き出すというおかしみをもうちょっと硬派な文体で読みたかったかも。岩波の方も読んでみようと思う。「査察官」は落語調の翻訳がピタッとはまってこの中で一番楽しく読めた。主人公がゴーゴリの投影なのか。ゴーゴリという人物に興味がわいてきた。この翻訳は賛否が分かれそうな感じがする。2012/082

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    2013年11月13日
  • 鼻/外套/査察官

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    ネタバレ

    正直、まったく意味がわからなかった。
    このテンションの高さ、ついていけません…。
    ロシア文学って、あんまり読んだことないけど、「!」とか罵倒の言葉が多いイメージが。
    熱いんですよね。
    こういう喜劇的?な、ユーモアたっぷり的な作品って、苦手です…。
    笑えないし、楽しめないし、疲れちゃう。

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    2011年07月04日
  • 鼻/外套/査察官

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    摩訶不思議なできごとが起こるのですが、節々に風刺的なものをかんじるので、なんだかちぐはぐしています。でもその奇妙さや、まるで読者を嘲るかのような奇抜な展開や突飛な終わりかたがこの小説の癖になるところだとおもいました。『査察官』は展開は読めてしまうものの、すべてを知ったうえで登場人物たちの微妙に噛み合わないやりとりを読むのはおもしろかったです。落語調の訳というのが新鮮でしたが、違和感なく素直に楽しめました。

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    2011年07月02日
  • 鼻/外套/査察官

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    これが19世紀の写実文学とすると、2世紀経った今も世界は変わらないな~と率直に感じた。翻訳を落語的に試みたところが良かったんだと思う。「査察官」については現代の私たちにっては、若干物足りなく展開はある程度読めてしまうが、当時は非常に斬新で、また物議を醸したのだろうと思う。外套は人間味が良かったが、最後の幽霊の展開は予想できなかった。

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    2011年06月07日
  • 鼻/外套/査察官

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    課題で読みました。まずは落語調の訳にびっくりしたけど、いやな感じではなかった。どれも素直なコメディではなく、見栄や惨めさが巧妙に組み合わさった滑稽なお話。

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    2011年07月15日
  • 鼻/外套/査察官

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    ジュンパ・ラヒリの『その名にちなんで』を読んで
    ゴーゴリが気になったので読んでみる。
    新訳だということで入り込めるかどうか心配ではあったが、おもしろい。

    鼻は子どもに読み聞かせて一緒に笑いたいし、
    外套は日本人に馴染み深い恨みつらみで化けて出る。
    査察官のどたばたはなんとも滑稽。

    どれもどこかで出会ったことがあるようで
    それでいて奇抜な話。
    訳者の遊び心に引きずられながら、
    ずんずん読める。
    ロシア文学を敬遠している人はゴーゴリから入ってみるのもいいかもしれない。
    ロシア文学をますます好きになるか、
    あるいはその反対か。
    道は2つに1つ。

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    2010年01月08日