水越真麻のレビュー一覧
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House of the Dragonの原作だけど、この本自体は歴史学者(大学匠:アーチメイスター)が書いてGRRMが訳した(体裁の)ウェスタロスの歴史書(the World of Ice and Fire)(のターガリエン朝部分)だから「伝聞」や「残された記録」での構成で、真実かどうかはわからない部分もあるし、ドラマが原作にないその真実を描いてるのか、大河ドラマみたいに「史実ではないフィクション」なのか?が入れ替わってておもしろい。
人の話や書いたものを後世の人がまとめた文書を、さらに現代の人が訳した形の小説…ウンベルト・エーコの『前日島』とか夢野久作『ドグラマグラ』とかみたいで好き。
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年末から読み始めて今までかかっちゃったけど、素晴らしい読書体験…2022の初SF。
腐敗した地球を離れた、《パックス》…平和…への入植者の7世代100年を描くのですが、断片的でときどき置いていかれながら、それぞれの進歩と夢とに導かれ。
ファーストコンタクトものでもあって、それが、えーと植物とはねえ。少し…『あなたの人生の物語』のエイリアンにも似ているかも。
しかし植物はかくも、動物とかかわってる…ある意味支配しているのですね、栄養や酵素や精製物を生成物を使って。だってそうよね、ラベンダーの香りに鎮静されたり、大蒜食べて元気出たりするもの。
この星の植物たちの愛らしき…憎いときもあるが…個性の豊 -
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ネタバレドラマ化予定のHouse of Dragonの原作であり好きな俳優がかなり大事な役を貰ったのもあって読むことに。ウェスタロスに降り立ったターガリアン一族の歴史書風小説。あの世界の歴史書を原作者であるマーティンが翻訳した形。多くはジェへアリーズ一世とその王妃アリサンの記録。初夜権を廃止したアリサンのシーンはとても好き。ゲーム・オブ・スローンズのシリーズは中世くらいをモデルにしているせいか女性が政治の道具であったり力任せに男に乱暴されたりもするが、アリサン妃のようにな女性が描かれることで決して古い価値観だけで描かれていないのが分かって好感度が高い。
因みにこの頃に盗まれたドラゴンの卵が3個である事 -
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1作目でこの独特なリズムというか感じをつかめたので、前より身を入れて読めた。
それでも分かりにくい言い回しは健在。思うに、分かってもらうことを前提とはしていないんじゃないか。なんというか・・・極端な言い方だけど、文章の「雰囲気」でも読める気がしてきた。
主人公の少女セプテンバーは前作から1年経ったということで、ふたたびの妖精国に対してもちゃんと経験を生かして冒険を始めているところが好印象。
でもやっぱりセプテンバー!だいじなところで勢いにまかせてバーンといってしまう、そんなところも愛すべき女の子。
また、その性格を前面に出すことで、さとりきったふうの大人がいかに自分の望みや欲や意思を押し殺して -
購入済み
氷と炎の歌、その前日譚をとある歴史学者の独り言のような形式で語っている内容です。
これらはあくまであり得たかもしれない内容であって、本当にあった真実とは異なる場合もあると思って読まなければならないです。 -
ネタバレ
ありきたりなSFかと思いきや
今流行りの某オメ ガバー.スではない。
爆発がどうとかそういうのはよくあるSF小説と変わりないと思ったが、この話については『双子』が大事な鍵となる。この双子設定が登場人物の思考感情全てに影響を及ぼし、この話に不可解で納得がいかない部分を増やしているといっても過言ではない。
アルファとオメガ(正常な方と何かしらの異常を持つ方)は、さまざまな違いを持つ。オメガは『アルファが母親の胎内で吐き出した毒』という描写があるように、アルファよりも格下どころか触ると汚染されるというアルファによる共通認識まである隔離されるべき存在である。だが、双子の片方が死ぬともう片方も死ぬというこの世界では、オメガが死ね -
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ネタバレ読みはじめてすぐに、本書帯にある『21世紀の『地球の長い午後』』の文言に共感することになる。確かに雰囲気が似ていると感じた。本書は異星への植民に形を変えたポストアポカリプスものの物語だ。地球産の優れた装置も知識も徐々に失われていく。植民世代が去ると大きく失われるものがある。体験を共有できないので全てを次世代に残すことができない。知識も急激にすり減り地球人はパシフィスト人へと変化していく。
帯のもう一つの文言『新世代のル・グィン』は過剰な表現。本書著者にはル・グィンほどの切れ味鋭い観察眼は無い。例えば、本書は意図しているのか不明だがリーダーが女性ばかりである。その点についてル・グィンなら共感でき