加藤洋子のレビュー一覧
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料理と着るもののことがたくさん出てくるのでさくさく読める。50年代、裕福な夫にDVを受けるネリーと、おしゃれ職をクビになり夫と田舎に引っ込んだ現代のアリス、ふたつの話を行き来しながら進んでいき…シスターフッド小説というよりは、ゴシック風味のミステリかなと思うけど、邸宅に取り憑かれたかな…という思わせなどがあまり回収されておらず、ちょっと残念。
しかし、各章冒頭に引用される20世紀前半の「妻たるものは」な教えとか、アメリカでも主婦の地位はこうだったのねとクラクラ。「主婦は病気になってはいけないのです」とかね…。
50年代のドレスの話や、ん?それ美味しいの?疑惑はあるけど楽しいレシピなどは大いに楽しめる。 -
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第二次世界大戦中に行方知れずになったいとこを探す、19歳のアメリカ人大学生、シャーリー。
彼女が情報を求めて出会ったのは、ロンドンに住む、第一次世界大戦中に活躍した女スパイのイヴだった。
ストーリーは1947年のシャーリーと、1915年のイヴの物語が交互に語られます。
本の帯に「実話に基づく傑作歴史ミステリー」とあります。
傑作かどうかは個人の判断によると思いますが、かなりの部分が実話に基づいているのは確かなようです。
著者あとがきを読むところによると、イヴのスパイの物語は、実話を使いすぎるくらい使っています。
でも、それと本のおもしろさは別物。
冒険譚であり、ラブストーリーであり、戦争でいろいろと壊れてしまった人たちの傷を癒す物語でもありますが、なぜか読後感はハリウッド映画でした。 -
Posted by ブクログ
第一次世界大戦中、ドイツ占領下のフランスで連合国のためにスパイ活動をしていた女性たち<アリス・ネットワーク>に迫る物語。
スパイ物ということで、ものすごくシリアスで陰鬱とした、それでいてハードな物語を想像して読み始めたのだが、読み終えてみれば意外な読後感と結末だった。
<アリス・ネットワーク>の一員として活動していた若き日のイヴの物語と、第二次世界大戦中に行方不明になった従姉をイヴと共に探すシャーリーの旅が並行して描かれる。
1917年の、青い情熱を燃やし厳しい任務に没頭するイヴが、1947年には変わり果てた姿になっているのを見ると、1917年の物語の結末が過酷なものであることが想像出来て、読み進めるのに勇気が要った。
一方で1947年の擦れ切れたイヴが、お嬢様育ちだがコンプレックスと自暴自棄の末に望まぬ妊娠をしでかし、救えなかった兄の代わりに行方不明の従姉を探し出すことで救われたいと願うシャーリーと徐々に友情のような絆が出来ていくと同時に生気を取り戻していくところは興味深いところだった。
もう一人の旅の同行者・フィンも興味深い人物だ。手が不自由なイヴの世話役兼運転手、スコットランド出身で前科者という以外なにも分からない。
だがシャーリー、イヴ、フィンという三人の関係はなかなか上手く行っている。
実際にあった<アリス・ネットワーク>の女性たちの物語に作家さん流の肉付けをして出来たのが本書だが、個人的には先に書いたような方向性を期待していたので、ハリウッド的な展開と結末にはガッカリした。
こういう明日をも知れない状況下だからこそ生まれるロマンスには理解出来るものの、感情に走ってしまえば『だから女は使えない』と言われてしまっても仕方ないのではないのか。
どうせならリーダーであるリリーや、女性ではないけれどアントワーヌを主役に持ってきて徹底的に硬質に描いてくれた方が個人的には好みだったかなと思う。
それから尻切れトンボ的になってしまったシャーリーの従姉ローズの人生ももっと掘り下げてほしかった。
ダスライヒの残虐行為を描くためだけに持ち出されたようでちょっと残念。
ひとつネタバレしてしまうと、ルネはマルグリットを愛していたんだろうなと思う。その形は決して美しいものではなかったけれど、愛していたからずっとマルグリットを待ち続けていたのだろう。
もう一つ、女性たちが命がけで掴んだ情報を信用しないで終戦の機会を二度も逃すって、報われない…。 -
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ネタバレ原題:Running Wild
ヒロイン:カーリン・リード 30歳
ヒーロー:AZ(ジーク)・デッカー
ヒーローの名前ジークはニックネームだ。AZって日本語ではなんと読むんだろう?アルファベット読みでいいのかな?
彼の年齢設定は明確になっていないけど、1度離婚経験がある。
ヒロインもヒーローも、飛び切りの美人でもないし、飛び切りのハンサムでもない。
ヒロインの外見の一番の魅力は、金髪と、ハート型のオシリ。
ヒーローも、馬や牛を扱う牧場の仕事(ジムとかではない)で鍛えられた身体、男らしさとグリーンの瞳。
そして、リンダの描くヒロインは、やっぱり強かった!
最初は逃げてばかりの女性だが、愛を信じるうちにどんどんと強くなっていく!
最後のストーカーとの対決も、自分ひとりで乗り込んで行っている!
このストーカーだが、なんと職業は警察・・・。
リンダの作品の中で、警察関係のヒーローがたくさんいるのは、ご承知の通り。
そんな中、ストーカー警官を生み出してしまったのは、私としてはちょっぴり残念。
警察ならではの、正義感がヒーローを引き立てる作品が多かったのに~。
牧場主のヒーローも、彼女の作品の中には数あります。
どのヒーローも相手は、自然と動物なので、みなさん本当にたくましい!
この物語のジークも本当にたくましい!そして女の扱いが下手(笑)。動物はうまいのに、牧場主の欠点なんだろうか?
ジークのいとこであり、カーリンの友達のキャット。
彼女の存在がとてもいい。彼女には彼女の物語がありそう。彼女をヒロインにした物語も、とても読んでみたいと思いました。なんか、過去がありそう~な、描かれ方をしていましたもんね。
文庫本にして460ページの読み物でしたが、1日で読んでしまいました。
テンポの良さは、さすがリンダです。
読みやすかったけど、ハラハラ感や謎の部分、ロマンスとサスペンスの部分が薄かったので、星は3つ。
それにしても、食事の支度シーンは圧巻です。
こんなに作っても作っても全部食べちゃう男たちって、、、。
そして毎日作り続けなくてはならない女って・・・。
見習わなくっちゃ! -
Posted by ブクログ
ネタバレストーカーから逃げながら生活しているヒロイン、カーリンと、バツイチ牧場主ヒーロー、ジークのロマンスです。
ストーカーが、警察官であったために、カーリンは警察に守ってもらえず、彼女は、転職し、別の町へ引っ越したものの、彼の行動はエスカレートし、自分と間違われ同僚を銃殺されてしまいます。その後は、いろんな町を転々とする生活をおくることに…。彼女の見つかったら殺されるという恐怖心や警戒心、ストレスが伝わってきます。
ある時、ふと立ち寄った町で、カフェのオーナーのキャットという女性と知り合いになり、彼女の店でウェイトレスの仕事につきますが、その後、キャットの口利きで、ジークの牧場に家政婦として雇われ、暮らし始めます。
春には出て行くこと前提で雇われているため、お互いに意識しあってはいるものの、カーリンとジークは、なかなか前進しないところがもどかしかった。
カーリンがジークの影響によって、逃げるのではなく、自由を勝ち取るために戦おうという方向に気持ちを切り替えていくところも良かったけれど、ヒロインがピンチに陥った時、絶妙のタイミングで現われるヒーローが素敵でした。
最後のストーカーとの対決は、予想しない人が巻き込まれてしまって、「ストーカーの思考回路って予測不可能だわ…。」と、驚き、ハラハラさせられました。
恋愛重視(サスペンス度低め)のリンダ・ハワード作品が好きな人は、それなりに楽しめる作品だと思います。
逆に、ミステリーやサスペンス色の濃い作品が好きな方には不向きかな。